ジャズをはじめとするさまざまな音楽シーンのトップ・アーティストたちが、毎夜、渾身のプレイを繰り広げるブルーノート東京。2014年の秋からは、そのステージで、これからの音楽シーンを牽引していく可能性を秘めたアーティストたちを紹介する企画、“The EXP Series”が展開されている。そのひとりとして、昨年の8月30日に登場したのが、J・ラモッタ・すずめだ。

デビューは昨年の2月。アルバム『コンシャス・トゥリー』をリリースし、その後、サイトに上がった動画の閲覧数が上昇するとともに、シンガー、ビートメイカー、ラッパー、など、さまざまな呼び方をされる彼女の多彩な音楽性に魅了される人が一気に増えた。

公式のプロフィールには、「テルアビブ生まれ、現在はベルリンを拠点に活動する」とある。

多民族国家であるイスラエルの首都テルアビブ。世界から優れたアーティストが集まる都市といわれるベルリン。彼女が体現するお気に入りのミュージシャンのひとりに、きっとなる!

音楽のバックグラウンドには、ふたつの都市で育まれた多様な音楽、そしてカルチャーがあるのだろう。

フォトジェニックな歌姫、J・ラモッタ・すずめ

ベルリン在住のアーティスト、J・ラモッタ・すずめ

彼女が熱烈に敬愛するアーティストとして最初に名前をあげるのが、ネオ・ソウルの第一人者であるエリカ・バドゥ。そして、2006年に32歳という若さで亡くなった後も、ヒップホップのみならず多くのジャンルに影響を与え続けているJ・ディラや、3つのグラミーを獲得するなど、圧倒的な評価と支持を集めるジル・スコットらの名前が並ぶ。

撮影 : 衣斐 誠
撮影 : 衣斐 誠

それを裏づけるように、昨年のブルーノート東京での初ステージを体感した人たちからは、「エリカ・バドゥやジル・スコットにも通じる歌声」「'70年代のニュー・ソウルとヒップホップの感性を融合させたビートメイクに魅了された」といった声が聞かれた。

今年の3月に発売されたニュー・アルバム『すずめ』が、直後にJ-WAVE TOKIO HOT 100 の上位にランクインされたことからも、日本での彼女の注目度の高さがうかがわれる。

ブルーノート東京での再来日ステージは10月24日。ソウル、ジャズ、ビートミュージックの未来を切り開く傑作といわれる『すずめ』を携えての鮮烈なライヴは、この先ずっと記憶に残るパフォーマンスになるにちがいない。

J・ラモッタ・すずめ

■:スケジュール/10月24日(木)
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撮影 : 衣斐 誠
撮影 : 衣斐 誠

ブルーノート東京でのステージは、ステージは10月24日の2ステージ、一夜限り。しかし、20日にはピータ・バラカンが監修する音楽フェスティバル『Live Magic』(恵比寿ガーデンプレイス)、22日には『LIVE MAGIC! EXTRA in OKINAWA』(琉球新報ホール)に出演。23日にはLady Blue(大手町)でのミニライブイベントも決定している。

■:LIVE MAGIC! EXTRA in OKINAWA

■:Peter Barakan's LIVE MAGIC! 2019

■:Lady Blueミニライブ

 

この記事の執筆者
音楽情報誌や新聞の記事・編集を手がけるプロダクションを経てフリーに。アウトドア雑誌、週刊誌、婦人雑誌、ライフスタイル誌などの記者・インタビュアー・ライター、単行本の編集サポートなどにたずさわる。近年ではレストラン取材やエンターテイメントの情報発信の記事なども担当し、ジャンルを問わないマルチなライターを実践する。