快適さと上品さを併せ持つ 、それが白ニットの効用
白のニットジャケットは、ふわりとやわらかなローゲージのウール。インナーに同じく白のカシミア混ウールのタートルネックニットを合わせる。すそ幅が狭いテーパードシルエットのパンツは、コーデュロイだからトップスに同化しすぎない。素材感に変化をつけるのが、白×白の着こなしテクニックだ。足元はスニーカーソールのハイブリッドなウィングチップシューズ。秋には、こんなリラックス感と上品さを醸し出す淡色の着こなしが映える。
白ニットの品性を白デニムが引き立てる
ボタンダウンの白シャツの上に、白のカーディガンをはおる。それだけで、いつもとは違う知性的な休日スタイルが導かれる。適度なボリューム感のミドルゲージのカーディガンは、アウターとして活躍させ、着こなしのとどめには白のデニムパンツを。ありがちなブルーデニムでは、このラグジュアリーな雰囲気を醸しようがない。
White×Beige
ベージュのリッチ素材が着 こなしの格を上げる
白のニットに合わせたのは、M-65タイプのブルゾン。本来はミリタリー系のデザインだが、上質な毛足の短いベージュスエードを用いて、ラグジュアリー感も十二分。白のニットとのコンビネーションによって、エレガンスがにおい立つ。靴もベージュにして色をブルゾンとリンクさせれば、その洒脱感はパーフェクトと言っていい。
White×Gray
グレーミックスで白の洗練度が格段にアップ
白と相性がよく、その無垢なる品性を引き立てる…その色こそがグレーだ。クルーネックの白ニットに重ねたジャケットは、グレーのグレンチェック。ジャージー素材の一枚仕立てで、カーディガンのような軽やかさ。ふわりとしたカシミア×シルクのストールを加えれば、エレガンスも一層、高まる。靴はグレースエードを合わせ、なじませたい。
White×Beige
スポーティな着こなしも淡色の上質素材で別格に
目の粗い編み立てからは想像つかないほどの、やわらかさと滑らかさ。それもそのはず、モンゴル産の特別なカシミアを使用しているのだ。そして、朝方の湖畔の肌寒さを和らげるのが、ベージュのダウンベスト。台襟のラムレザーがさりげなくラグジュアリー感を高め、白ニットとの相性はこのうえないほど。秋の休日スタイルは、クリーミーな配色に傾倒したい。
- TEXT :
- 鷲尾顕司 エディター
- BY :
- 2016年秋号 洗練を極めるラグジュアリーな休日に、白が導く、淡色コーディネートより
- クレジット :
- 撮影/熊澤 透(人物)、小池紀行(静物/パイルドライバー) スタイリスト/大西陽一 ヘア&メーク/Masayuki (the VOICE) モデル/Yaron 構成・文/鷲尾顕司