快適さと上品さを併せ持つ 、それが白ニットの効用

白のニットジャケットは、ふわりとやわらかなローゲージのウール。インナーに同じく白のカシミア混ウールのタートルネックニットを合わせる。すそ幅が狭いテーパードシルエットのパンツは、コーデュロイだからトップスに同化しすぎない。素材感に変化をつけるのが、白×白の着こなしテクニックだ。足元はスニーカーソールのハイブリッドなウィングチップシューズ。秋には、こんなリラックス感と上品さを醸し出す淡色の着こなしが映える。

ジャケット〈パニカーレ〉・靴〈ヒロシツボウチ〉/以上伊勢丹新宿店 ニット(ビームスF 新宿〈ドルモア〉) パンツ(スローウエアジャパン〈インコテックス〉) ベルト(三崎商事〈マロ〉) ヘッドフォン(アユート〈マスター・アンド・ダイナミック〉)
ジャケット〈パニカーレ〉・靴〈ヒロシツボウチ〉/以上伊勢丹新宿店 ニット(ビームスF 新宿〈ドルモア〉) パンツ(スローウエアジャパン〈インコテックス〉) ベルト(三崎商事〈マロ〉) ヘッドフォン(アユート〈マスター・アンド・ダイナミック〉)

白ニットの品性を白デニムが引き立てる

ボタンダウンの白シャツの上に、白のカーディガンをはおる。それだけで、いつもとは違う知性的な休日スタイルが導かれる。適度なボリューム感のミドルゲージのカーディガンは、アウターとして活躍させ、着こなしのとどめには白のデニムパンツを。ありがちなブルーデニムでは、このラグジュアリーな雰囲気を醸しようがない。

ニット(スローウエアジャパン〈ザノーネ〉) シャツ(アングレー) パンツ(ヤコブ コーエン 東京ミッドタウン店) 眼鏡( ブリンク〈アイヴァン 7285〉) 時計(ヴァシュロン・コンスタンタン)
ニット(スローウエアジャパン〈ザノーネ〉) シャツ(アングレー) パンツ(ヤコブ コーエン 東京ミッドタウン店) 眼鏡( ブリンク〈アイヴァン 7285〉) 時計(ヴァシュロン・コンスタンタン)

White×Beige
ベージュのリッチ素材が着 こなしの格を上げる

白のニットに合わせたのは、M-65タイプのブルゾン。本来はミリタリー系のデザインだが、上質な毛足の短いベージュスエードを用いて、ラグジュアリー感も十二分。白のニットとのコンビネーションによって、エレガンスがにおい立つ。靴もベージュにして色をブルゾンとリンクさせれば、その洒脱感はパーフェクトと言っていい。

ブルゾン(伊勢丹新宿店〈アールヴイエル〉) ニット(スローウエアジャパン〈ザノーネ〉)パンツ(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター〈PT05〉) 眼鏡(グローブスペックス ストア〈ハートマン〉) グローブ(シップス 銀座店〈デンツ〉) ベルト(J&M デヴィッドソン 青山店) 靴(ハケット ロンドン 銀座)
ブルゾン(伊勢丹新宿店〈アールヴイエル〉) ニット(スローウエアジャパン〈ザノーネ〉)パンツ(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター〈PT05〉) 眼鏡(グローブスペックス ストア〈ハートマン〉) グローブ(シップス 銀座店〈デンツ〉) ベルト(J&M デヴィッドソン 青山店) 靴(ハケット ロンドン 銀座)

White×Gray
グレーミックスで白の洗練度が格段にアップ

白と相性がよく、その無垢なる品性を引き立てる…その色こそがグレーだ。クルーネックの白ニットに重ねたジャケットは、グレーのグレンチェック。ジャージー素材の一枚仕立てで、カーディガンのような軽やかさ。ふわりとしたカシミア×シルクのストールを加えれば、エレガンスも一層、高まる。靴はグレースエードを合わせ、なじませたい。

ジャケット〈ティージャケット〉・ニットキャップ〈クルチアーニ〉/以上ビームスF 新宿 ニット(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター〈バフィ〉) パンツ(三崎商事〈レアッシュ〉) ストール〈アリアンナ〉・ベルト〈サドラーズ〉/以上シップス 銀座店、靴(J.M.WESTON 青山店)
ジャケット〈ティージャケット〉・ニットキャップ〈クルチアーニ〉/以上ビームスF 新宿 ニット(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター〈バフィ〉) パンツ(三崎商事〈レアッシュ〉) ストール〈アリアンナ〉・ベルト〈サドラーズ〉/以上シップス 銀座店、靴(J.M.WESTON 青山店)

White×Beige
スポーティな着こなしも淡色の上質素材で別格に

目の粗い編み立てからは想像つかないほどの、やわらかさと滑らかさ。それもそのはず、モンゴル産の特別なカシミアを使用しているのだ。そして、朝方の湖畔の肌寒さを和らげるのが、ベージュのダウンベスト。台襟のラムレザーがさりげなくラグジュアリー感を高め、白ニットとの相性はこのうえないほど。秋の休日スタイルは、クリーミーな配色に傾倒したい。

ベスト・ニット・パンツ(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレン パープル レーベル〉)
ベスト・ニット・パンツ(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレン パープル レーベル〉)
この記事の執筆者
TEXT :
鷲尾顕司 エディター
BY :
2016年秋号 洗練を極めるラグジュアリーな休日に、白が導く、淡色コーディネートより
雑誌、新聞、アパレルブランドのカタログなど、メンズファッションの幅広いフィールドで手腕を発揮。フォーマルスタイルやカジュアルスタイル、名品アイテムなどすべてに精通した敏腕編集者である。
クレジット :
撮影/熊澤 透(人物)、小池紀行(静物/パイルドライバー) スタイリスト/大西陽一 ヘア&メーク/Masayuki (the VOICE) モデル/Yaron 構成・文/鷲尾顕司