正解は…

1:「窓の“縁”のところを特に丁寧にお願いします」は「縁(ふち)」または「縁(へり)」

2:「ご紹介するA氏は、私の祖父と“縁”の深い、大切なお方です」は「縁(ゆかり)

が正解です。

2は文脈までよく考えるべき問題です。

1のように、モノの「端の部分」を表現する「縁」は、「ふち」であっても「へり」であってもほとんど同じ意味なので、どちらで読んでも正解です。

2の場合は、文脈に注意しましょう。例文では、「大切なお方」と表現している相手と、自分の血縁者の中でも年長の「祖父」との関係の深さを表現する「縁」なので、「縁(えん)」と読ませたいならば、「ご縁の深い」と書くほうが自然でしょう。

「縁」と、丁寧表現を省いて書いてあるので、「縁(ゆかり)の深い」と読むほうが、文脈的に正しいと思われます。

このように、「縁(えん)」と「縁(ゆかり)」は、どちらで読むのか微妙な場合が多いので、自分が文章内にこの言葉を使いたい時には、「縁(えん)」ならば「ご縁」や「御縁」と丁寧に書く。

「縁(ゆかり)」ならば「ゆかり」と、あえてひらがなにひらく。

など、表記を工夫すると良さそうです。

自分が読み間違えをしない事も大切ですが、文章を書く際に「読む方に負担なく、読みやすい表現で」と配慮することも、大人の女性として、心がけて参りたいですね。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
2019.10.18 更新
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小出 真朱