「縁」という漢字の読み方、たくさんあって使い分けに要注意です!
同じ漢字でも文脈で読み方がいろいろ変わるのが、日本語の難しさであり、奥深さでもあります。
今回は、よく使われる漢字・言い回しなのに、一文字の読み仮名の種類が多く、読み分けに迷ってしまう…そんな「縁」という漢字をおさらいします。
「ご縁」と書いてあれば、読み仮名は「ごえん」ですね。では、「縁のところ」「縁の地」なら、なんと読むのが正解でしょうか?
簡単な漢字の読みで迷って時間をとってしまうShame(残念な)女性にならないよう、文脈をすばやく読み取る能力を鍛えた、Respect(尊敬される)女性になるためにも…クイズです。
【問題1】
「縁の地」という日本語の読み仮名をお答えください。
ヒント1:「縁の地」は「(あるものと)関係の深い場所」という意味です。
ヒント2:使用例「香川県は、私の縁の地でもあるのです」
…さて、正解は?
正解は… 「縁(ゆかり)の地(ち)」 です。
「縁」という漢字には「えん」以外にも、なんと6通りもの読み方があるのです。
「縁」と一文字では「ふち」「へり」「ゆかり」「よすが」「えにし」と5通り、「縁る」と送り仮名をふって「縁(よ)る」で1通り(「ゆかり」という読みをあてて「縁(ゆか)る」と読む特例もあります)、「縁(えん)」と合わせて、全部で7通りです。
「考える縁(よすが)が欲しい」などと使う、「よりどころ」という意味の「縁(よすが)」はひらがなにひらいて書かれる事が多かったり、「縁(えん)」の古語にあたる「縁(えにし)」は、たとえばキャッチコピー的に特別な意味の言葉として、あえてフリガナ付きで書かれているなど、日常の中で突然遭遇して読み方に迷う、という事も少ないと思います。
しかし【問題1】の「縁(ゆかり)の地」という表現は、目にする機会が多そうです。
「縁の地」ならまだわかりやすいですが、「画家・○○縁の屋敷」のような表記に出会った時、もしもその画家の名前を知らないと、「○○縁」までが名前?とうっかりカン違いして恥をかいてしまう…などということも起こり得ます。
「縁(ゆかり)」という読み方は、大人として留意しておきたいですね。
…というところで、2問目です。
【問題2】
以下のふたつの例文中の “縁” という漢字の読み方を、それぞれお答えください。
1:掃除の指示メモで…「窓の“縁”のところを特に丁寧にお願いします」
2:紹介文で…「ご紹介するA氏は、私の祖父と“縁”の深い、大切なお方です」
さて、正解は?
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱