2019年Precious10月号の「好きなコーディネート」1位~10位を発表します

ラグジュアリー・ファッション誌『Precious(プレシャス)』10月号をお読みいただいた読者へのアンケート調査(ネットアンケート・郵便はがき)で、「好きなコーディネート」に選ばれたスタイリングを、その理由と着こなしのコツを交え、ランキング形式でご紹介します。

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Precious10月号(9月7日発売)の表紙、カバーモデルは女優・杏

今回は10スタイルのうち、5スタイルがロングスカートやミディ丈スカートなど、ひざ下丈のスカートに、コンパクトなトップスを合わせたコーディネートがランクイン。素材や色で「甘さ約40%:辛さ約60%」くらいのバランスにし、ブーツを活用してスタイルよく見せている、というところが共通していました。

また、コートを着るときに「内側のトップスやボトムは極シンプルに、薄めに」というバランスが好まれることが、7位、5位、3位のスタイリングから判明。秋冬が以前ほど寒くなくなってきている、日本の気候の変動とも関係していそうです。

それではさっそく、10位から順を追って1位まで見ていきましょう(※)。このなかに、あなたが真似してみたいコーディネートはありますか?

※3位は2つ、5位は2つ、7位は2つのコーデが同順位のため、4位、6位、8位は存在せず

【10位】ボトルネックのグレーニット×パウダートーンのプリーツスカートで甘辛MIX

ニット_1,スカート_1,時計_1,バッグ_1,靴_1
ニット¥36,000・スカート¥30,000(アストラット 新宿店<アストラット>) 時計¥2,820,000(ヴァシュロン・コンスタンタン) バッグ¥117, 000(JIMMY CHOO) 靴¥143,000(ブラミンク<フラテッリジャコメッティ>) [Precious2019年10月号132ページ]  撮影/佐藤 彩

「かわいくてマネしやすそう」「シンプルなのにプリーツスカートがあるだけで凝ったように見られる」との声が寄せられたスタイリングが10位に。

ボトルネックのざっくりとしたウールニットは、腰巻き風のデザインがアクセントになっていて、一枚で旬のおしゃれへと導いてくれるアイテム。そんなチャコールグレーのニットに、やわらかな色味のプリーツスカートを合わせれば、軽快な仕上がりの秋コーディネートになります。

ジュエリーを控えたぶん、ジミー チュウのJCロゴ入り新作チェーンバッグや、グレージュのアリゲーターストラップが美しい機械式時計『トラディショナル・マニュアルワインディング』で艶めきをプラスして、上品にまとめられているのも高評価のポイント。

【9位】グレーのツインニット×旬のパウダーピンクのプリーツスカートで軽やかな印象に

ニット_2,スカート_2,バッグ_2,靴_2,アクセサリー_1
カーディガン¥31,000・ニット¥25,000(スローン) スカート¥120,000(クルチアーニ 銀座店) ピアス¥76,000(showroom SESSION<ヒロタカ>) バングル¥63,000(エスケーパーズ<タプレイ>) バッグ¥438,000(JIMMY CHOO) 靴¥76,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン) [Precious2019年10月号135ページ]  撮影/佐藤 彩

またしてもグレーニットのコーディネートがランクイン。「色合わせがきれい」「甘いピンクのスカートでも全身バランスが甘すぎない」「大人っぽくてかわいい」といった声が寄せられていました。

知的なグレーは、まじめな印象になりがちだからこそ、心が躍る旬のきれい色を合わせてアップデートするのが着こなしのコツ。ダークグレーと相性のいいエアリーなピンクなら、瑞々しく、可憐な印象が手に入ります。

ロジェ・ヴィヴィエのシャープなフラットシューズと、トッズのディテール感のあるバッグが、繊細で甘いプリーツスカートに、シャープな引き締め効果を発揮しています。

【7位】黒のミンクファーコートを白シャツ×デニムで着るさりげなさがエレガント!

コート_1,デニム_1,アクセサリー_2,ブラウス_1
ミンクのコート『ルナ』¥3,000,000・ブラウス¥80,000(オールウェーズ<MIKAKO NAKAMURA>) デニム¥23,000(エドウイン<ジョーズ・ジーンズ>) ピアス¥20,000・リング[右手]¥58,000・[左手]¥36,000(ステディ スタディ<トムウッド>) [Precious2019年10月号62ページ]  撮影/熊澤 透

「ゴージャス」「かっこいい」「カジュアルで上品!」と、そのインパクトと潔さに票が集まっていた、ミカコナカムラのコート×デニムスタイル。

美しい光沢をもつ黒のミンクファーでつくられたAラインシルエットのコートは、サイドスリット入りで軽やかな印象が出せる優れもの。デニムや白シャツやTシャツ、シルクのドレスなど、中はデイリーな薄着にすると、スマートな印象に見せられます。本物を知る大人の女性の「リッチ・カジュアル」の理想形と言えそうです。

【7位】ボウタイ×端正プリーツは「いい女」を導く方程式

スカート_3,ブラウス_2,バッグ_3,靴_3,アクセサリー_3
ブラウス¥80,000(ブラミンク) スカート¥70,000(ブラミンク) ベルト¥27,000(ユグランス<ヴァネッサブリューノ>) リング[各]¥19,000(ラリック ジャパン) バッグ¥343,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン) 靴¥140,000(ブルーベル・ジャパン<マノロ ブラニク>) [Precious2019年10月号102ページ]  撮影/熊澤 透

ひざ下丈スカートの着こなし特集から「シルエットがきれい」「色合わせが好き」「すっきりしている」という理由で選ばれたスタイリング。

フレアやプリーツなど、ふんわりとボリュームのあるスカートは、床スレスレのマキシ丈が姿を消し、ひざが隠れるミディ~ミモレ丈が主流になってきています。歩くたびに美しく流れるシルエットはまさに着るだけで「いい女」を意識できそう。トップスはボトムインでコンパクトに、砂時計形のシルエットを目指すと、うまくいく好例です。

マノロ ブラニクの絶妙な踝丈のショートブーツと、コンパクトでクラシックなバッグの組み合わせは、セットで持っておくと着回しがしやすい小物と言えます。

【5位】セリーヌのケープ&ブーツ&ニーハイブーツでつくる新しいバランス

ニット_3,デニム_2,ブーツ_1,アクセサリー_4
カシミアケープ¥940,000・カシミアのタートルネックニット¥150,000・デニムパンツ¥97,000・ピアス¥62,000・ブーツ¥250,000/すべて予定価格(セリーヌ ジャパン<セリーヌバイ エディ・スリマン>) チェロケース¥420,000(マツオ商会<BAM FRANCE>) [Precious2019年10月号81ページ]  撮影/熊澤 透

セリーヌの特集記事記事からも「さり気ないおしゃれってまさにこういうこと」「ニーハイブーツをバランスよく使えそう」「組み合わせがよいから、真似できそう」とランクインしたのが、こちらの装い。ブーツやマントに目がいきますが、よく見るとアイテムひとつひとつは非常にシンプルなものが組み合わせられていることがわかります。そこに、トレンドの新しいブーツをひとつ加えるだけで、新鮮な装いに。

着こなしているのは、女優の板谷由夏さん。クラシックなケープとデニム、ロングブーツのバランスが絶妙にかっこよく、フランス映画でカトリーヌ・ドヌーブが演じていたヒロインの着こなしに近い、力強さとエレガンスを感じさせます。

【5位】テーラードジャケット×フェミニンアイテムでつくる「いい女ベーシック」の代表コーデ

ジャケット_1,ワンピース_1,バッグ_4,靴_4
ジャケット¥115,000(ストラスブルゴ<ラルディーニ>) ワンピース¥68,000(ストラスブルゴ<ストラスブルゴ>) ベルト¥19,000(MOGA) バッグ¥101,000(ピエール アルディ 東京) 靴¥55,000(コール ハーン ジャパン) [Precious2019年10月号99ページ]  撮影/佐藤 彩

「シックなのに新鮮」「大人っぽくてかわいい」「かっこかわいい」と、かわいさと大人な雰囲気の両方をまとえるという評価でランクインしたのがこちら。ワンピース×ロングブーツの「ニュートラ」なバランスが復活!しているのも、今季の特徴です。

この秋、青春時代の「ニュートラ」が、絶妙なバランス感でカムバック!

ミディ丈のワンピースとボックス風シルエットのジャケットのマッチングは、クラシカルなロングブーツで、ニュートラ風に決めるのがポイント。さらっとはおった黒に近いネイビーのジャケットが、大胆なプリントを引き締めて、マチュアな知性を感じさせます。

クラッチ風に片手に収まるピエール アルディのチェーンバッグで、ドレスアップ要素を加えているのも、華やいで見える秘訣。

【3位】王道の黒タートル×細身パンツ×キャメルのノーカラーコートでシルエット美人な冬スタイル

コート_2,パンツ_1,ニット_4,バッグ_5,靴_5,アクセサリー_5
ダブルフェースカシミアのコート『ルナ』¥360,000・シルクのパンツ¥110,000(オールウェイズ<MIKAKO NAKAMURA>) ニット¥30,000(リーミルズ エージェンシー<ジョン スメドレー>)ピアス¥38,000・バングル¥53,000(エストネーション<アリギエーリ>) 時計¥1,067,000(ポアレ ジャポン<ポアレ>) グローブ¥26,000(真下商事<デンツ>) バッグ¥332,000(ヴァレクストラ・ジャパン) 靴¥101,000(ブルーベル・ジャパン<フランチェスコ ルッソ>) [Precious2019年10月号63ページ]  撮影/熊澤 透

ダブルフェースカシミアのコートと、細身パンツを合わせたスタイリングが「自分が着たら…とイメージしやすい」「黒とベージュの色合わせが素敵」「女性らしい印象になれそう」との声で、3位に選出。

2004年のデビューから今日までずっと一番人気を誇る、ミカコナカムラのアイコンコートの『ルナ』を活用したスタイリングです。顔と首のバランスが美しく見えるコンパクトなネックラインは、黒のタートルニットですっきりと強調。艶のあるスティックパンツでシャープに、華やかにまとめました。

ヒョウ柄のパンプスで、大人らしい遊び心が加わっているのも、おしゃれに見せているポイントです。

【3位】ジャケット×ロングプリーツスカート×スカーフのトラッドスタイル

ジャケット_2,ブラウス_3,スカート_4,ブーツ_2
カシミアフランネルのジャケット¥455,000・ブラウス¥125,000・キュロットスカート¥310,000・スカーフ¥56,000・ベルト¥160,000・ブーツ¥235,000/すべて予定価格(セリーヌ ジャパン<セリーヌ バイ エディ・スリマン>) [Precious2019年10月号83ページ]  撮影/熊澤 透

5位のスタイリングと同じ、セリーヌの特集企画のスタイリングが3位に選出。「レトロ感が素敵」「秋らしいしかっこいい」「すっきり見える」との声が多く寄せられていました。

一見すると正統派トラッドだけれど、圧倒的にモダンなバランスで着るのがこの秋のムード。たとえばテーラードジャケットは今の気分を反映して、やや長め丈で肩幅のあるデザインを男っぽくはおって。そしてクラシックなチェックのキュロットスカートは、ベルトできちんとウエストマーク。白シャツの襟元には優雅にシルクジョーゼットのプリントスカーフを添える…。

そんなマスキュリンとフェミニンの絶妙なさじ加減が、かっこいいこなれ感を生んでいます。

【2位】カシミアシルクの大判ストールをニット×パンツのグレーグラデに合わせて

ニット_5,パンツ_2,バッグ_6,靴_6,アクセサリー_6
ニット¥34,000(スローン) カットソー¥12,000(エージー ジャパン) パンツ¥56,000/参考価格(ボーダレス<ロータ>) ピアス¥162,000・スカーフ¥149,000・ブレスレット¥175,000(エルメスジャポン) バッグ¥313,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン) 靴¥168,000/オーダー価格(J.M. WESTON 青山店) [Precious2019年10月号127ページ]  撮影/長山 一樹

「手持ちのスカーフで、この着こなしを真似したい!」「グラデーションの色合わせが素敵」「上質な雰囲気が伝わります」という声で2位に選出。

スローンの着心地のいいグレーニットに、淡グレーの細身パンツを合わせ、奥深いグレーのニュアンスを重ねた洗練スタイル。ニットのすそから白のカットソーをちらりとのぞかせて、濃淡グレーの着こなしにメリハリをつくっているのがポイントです。

胸元に効かせたエルメスのストールは、「レイラの庭・ブロック」と名付けられた一枚。天国のように美しい庭の情景が描かれた、気品あふれる仕上がりです。精巧なシルクスクリーン技術を用いた繊細なタッチも、さすがのクオリティ。

【1位】タートルニット×ロングスカートの黒のワントーンコーデ

ニット_6,バッグ_7,ブーツ_3,アクセサリー_7,スカート_5
スカート¥132,000[予定価格](ドルチェ&ガッバーナ ジャパン)ニット¥124,000・イヤリング¥47,000・ネックレス¥127,000・バッグ¥245,000[予定価格]・ブーツ¥200,000(ドルチェ&ガッバーナ ジャパン) [Precious2019年10月号101ページ]  撮影/熊澤 透

「シルエットが美しい」「バランスがいい」「スタイルよく見えそう!」「シンプルでバランスがいい」と、とにかくスタイルよく見えそうというポイントで、絶大な票を集めたのがこちらのスタイリング。

すっかりスタンダードなアイテムとなった、ひざを覆うミディ丈のスカート。短すぎてもダメ、長すぎても重すぎる…クラシカルな女らしさを感じさせるこの絶妙な丈があってこそ、旬の着こなしが成立します。そして足元は、華奢なパンプスではなく、ブーツをセレクト! トップスとのボリューム感、甘さと辛さ…程よいバランスのさじ加減が洗練へと導きます。

この着こなしに人気が集中したのは、極シンプルなカシミアシルクのタートルニットを、ボトムにINし、3連の大ぶりなビジューで視線を上に、スカートの縦長ラインを生かしているバランスのよさがスタイルよく見えるため。久しぶりで着こなし方がわからない…という声も出ているロングブーツも、このバランスなら美しく着こなすことができそうです!

以上、ファッション誌「Precious(プレシャス)」2019年10月号の読者アンケート調査で、好きなコーディネートに選ばれたスタイリングを10スタイル、お見せしました。全体的に、カジュアル一辺倒だった今までから、シンプルでエレガントな服の人気がふたたび高まってきていることがわかる結果となりました。

とくに服はシンプルにして、素材感で高級感を出したり、バッグや靴の艶感や柄、パーツの光沢感でインパクトを出す、というコーディネートに人気が集まっているようです。

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