19世紀初頭、名門貴族の初代ウェリントン公爵がはいたことで英国に広まった、ロング丈のレザー製乗馬ブーツ=ウェリントンブーツ。その後は防水ラバー製が主流となり、現在のレインブーツへと繫がっていくのだが、その立役者的存在がハンター。
19世紀半ばから英国軍にラバー製ブーツを納入し始めたこちらは、その魅力を貴族から労働者まで、あまねく英国民の生活に浸透させた。そして今やウェリントンブーツとは、ハンターのレインブーツと同義語になったのだ。
ハンターの『ハンター フィールド』
ハンターがウェリントンブーツの原点であるレザー製乗馬ブーツを、生みの親であるウェリントン公爵家とともにつくったのが写真のブーツだ!
その抑揚を利かせたエレガントなシルエットこそ古典的な乗馬ブーツそのものだが、着脱を容易にするジップやレザー製ライニング、そして快適なはき心地は実に現代的だ。
参考にしたいブーツコーデ
イギリスのミリタリーものを彷彿させるタフな素材やディテールをちりばめた、ヴァレンティノのブルゾン。ジョッパーズパンツやライディングブーツなどで本格的なオイリーボーイを気どっても、どこかモードの洗練が漂うから面白い。合わせるブーツは、イギリス王室御用達ブランド、ハンターが、ウェリントン公爵家とコラボレートしたライディングブーツがおすすめ。
本格的ではあるが、ハードすぎず、どこかモダンに見えるのだ。定番のカシミアストールも、大判のほうが今っぽい着こなしになる。今秋のコーディネートの参考にしていただきたい。
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- TEXT :
- 山下英介 MEN'S Preciousファッションディレクター
- BY :
- MEN’S Precious2016年秋号 紳士の心を昂ぶらせる「英国名品」のすべてより
- クレジット :
- 撮影/戸田嘉昭・唐澤光也・小池紀行(パイルドライバー/静物) スタイリスト/武内雅英(code) 文/山下英介