フレンチトラッドを象徴するアスペジのフィールドジャケット

ほかのミリタリーアウターに比べてM-65は、歴史は浅いが、すでに名品にふさわしい知名度や機能性が備わる。多くの映画でも、多様なスタイリングが登場するうえ、ポケットの配置や、ライナー、ドローコードなど、ファッションとはまた違う、機能とデザインが素晴しい。いわば完成されたM-65は、長きにわたって着られる。あえて綺麗に着れば、ドレスダウンな印象。私は、ワインを垂らしても、破れても、気にせず愛用している。（文・石川英治さん／スタイリスト）

フィールドジャケットの象徴的存在「Ｍ-65」

大人のカジュアルがさえる肉厚のコットンキャンバス地

ジャケット￥108,000（アスペジ 六本木店） 靴￥98,000（ラコタ〈オールデン〉）※価格はすべて税抜です。

カジュアルに着れば、軽快な男らしさが伝えられ、テーラードジャケットの上に合わせれば、味のあるドレスダウンが演出できるＭ‒65。1980年代後半から’90年代にかけて、フレンチトラッドを象徴するアイテムのひとつとして人気を得て、イタリアブランドのアスペジが、モダンなスタイルで焼き直し、今も男に不可欠なアウターとして君臨している。