都市のイメージと切り離せないトレンチコートと違い、ミリタリー本来の土のにおいや、ギアとしての無骨さをいまだ残しているのがライディングコート。極限の環境下から生まれたギミックを多数備えた、まさに男らしさの塊だ。しかし、すそ広がりのAラインシルエットや、そのゆとりから生まれる背面のドレープ感は、想像できぬほど優雅。そんなドラマチックな「二面性」を味わうがために、私は今日もこのコートにそでを通すのである。(文・山下英介/メンズプレシャスクリエイティブディレクター)
疾風を遮り男の本能を搔き立てる「ライディングコート」
欧州のミリタリーコートを研究し尽くした、待望のアウター!
デザイナー吉田十紀人氏のデザインと、日本を代表するコートづくりの名手「サンヨーソーイング」の技術が見事に合致した。ゆったりとしたクラシックなAラインの表現をはじめ、大きく立ち上がる絶妙な襟の形状、縫製する箇所によって間隔を変えた美しいステッチワークなど、ミリタリーコートが持つべき「美のディテール」を表現した、久しぶりの本格派だ。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2019年秋号より
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- PHOTO :
- 戸田嘉昭(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 石川英治(Tablerockstudio)
- EDIT :
- 矢部克已(UFFIZI MEDIA)