1980年代に一世を風靡した、フレンチアイビーというファッション流儀が、にわかに脚光を浴びている。英国のクラシックをベースに用いつつ、フランス的な感性で料理したその装いは、正統派でありながら重厚さとは無縁で、力の抜けた様が実に魅力的だった。そんなフレンチアイビーに欠かせない靴が、ブラックスエードのドレスシューズ。ドレッシーとカジュアルのちょうど中間に位置するこの靴を、当時のパリジャンたちはジーンズなどカジュアルな装いに合わせてはきこなしていたという。 そんなフレンチアイビーの必須アイテムを、英国とフランスの折衷ともいえるジョンロブがリリースしたとくれば、見逃すわけにはいかない。ドレッシーな名靴『フィリップⅡ』も、この素材をまとえばほどよく力の抜けた、フレンチシックな面持ちに。パリの足音が聞こえてきそうな一足である。
ジョンロブの日本限定『フィリップⅡ』
2019年に発売開始されたばかりの、日本限定『フィリップⅡ』。極上のカーフスエードとグレーのステッチとのコントラストが、ドレスシューズ史上屈指の傑作に、なんとも品のよい抜け感をプラスしてくれる。ラストは7000番。色はほかにダークブラウンもあり、イエローステッチが洒落ている。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2019年秋号より
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- PHOTO :
- 唐澤光也(RED POINT)