私たち人間と羊とのつきあいは、紀元前9000~7000年に遡るという。紀元前3000年頃には、「羊毛を紡ぐ」という概念が誕生したそう。そうしてできた繊維は、夏は涼しく冬は暖かい、理想的な生地となった。以来ウールという繊維は、人間の営みに欠かせないものとなる。英国が産業革命を起こし世界の覇者として君臨したのも、毛織物産業があってこそだ。 そんなふうにあまりに身近すぎたがゆえに、かえって顧みる機会が少なかったウールという生地に、そろそろ私たちは敬意を払うべきかもしれない。たとえばサステナビリティに注力するエトロが、リサイクルウール生地でつくったコートを着てみてはいかが?ウール本来のナチュラルな色や素朴な風合いを持ち、ライニングにヤクの写真があしらわれたこちらをはおれば、その暖かな着心地とともに、私たちを育む大自然への感謝が湧き上がってくる。

エトロのリサイクルウールコート

エトロのウールコート
¥390,000(エトロ ジャパン)

取り外し可能なフードの付いたコートは、リサイクルウールのナチュラルな色味と風合いを生かした、長年着られるトラディショナルなデザインも魅力。エトロは、リサイクルペットボトルを使ったジャケットや環境負荷を抑えたジーンズなど、サステナブルなアイテムをたくさんそろえている。

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2019年秋号より
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唐澤光也(RED POINT)