いつか行ってみたい!近代化が進むフィリピンのマニラで「知的好奇心を煽るアドレス」4選

なかなか旅立てない今こそ、しっかりリサーチして次に行きたい旅先リストをブラッシュアップするチャンスです。今回ご紹介するのは、フィリピンのマニラにある注目スポットです。

フィリピンの歴史を振り返ると、この土地で人々が暮らし始めたのは、約2万5千年前から3万年前の旧石器時代。その後、さまざまな民族の混血を経て、フィリピン人多数派のルーツとなるマレー民族が誕生します。

そして16世紀初頭、マゼランの来訪とともに、スペインの干渉が始まりました。「フィリピン」という名前は、サマル島とレイテ島の群島を当時のスペイン王子の名「フェリペ」と名付けたことが由来とか。

マニラを歩くと、高層ビルが建ち並ぶ中心部とはまた違う、スペイン統治時代の面影を思わせる街並みが残っています。異文化が入り混じる、フィリピンの縮図のような風景です。

今回は、数々の歴史的遺産を、さまざまな視点からご紹介します。

■1:スペイン情緒の残る要塞都市「イントラムロス」で歴史を体感

旅行_1,リゾート_1
「サン・オーガスティン教会」付属の博物館は、スペイン統治時代の趣が残る。

ぜひ訪れたいのが、「壁の中」という意味の「イントラムロス」です。庶民のありのままの生活が垣間見られる、堅固な城壁に守られた城塞都市で、こここそがマニラの歩みが始まった場所。

スペイン統治時代には、教会、大学、病院などが多く建設されたものの、第二次世界大戦時、日本軍とアメリカ軍の戦闘でほとんどが破壊されてしまったそう。今なお保存されている建造物は当時の貴重な資料なのです。

旅行_2,リゾート_2
重厚、かつキュートな扉

なかでも足を運ぶべきは、世界遺産「サン・オーガスティン教会」。1599年から約7年もかけて1606年に完成した、フィリピン最古の教会。当時の姿で残っているのはここだけなのだとか。付属の博物館も必見で、フィリピン、スペイン、そして中国などの宝物が展示され、この国の歴史を辿ることができます。 

旅行_3,リゾート_3
「サン・オーガスティン教会」のシャンデリアはフランスから渡ってきたもの。

イントラムロスの中には、サンチャゴ要塞、マニラ大聖堂、カーサ・マニラ博物館まで見どころはたくさん。要塞をリノベーションしたムードあるスターバックスコーヒーは、観光客から地元の若者で日々にぎわっています。

問い合わせ先

■2:マニラで人気の完全予約制モダン・フィリピーノ「パープル・ヤム」で舌鼓を

旅行_4,リゾート_4
個人宅に招かれたようなゆったりとした空間

マニラの歴史を肌で感じたなら、第二次世界大戦時から残る邸宅を改装した、完全予約制のプライベートレストラン「パープル・ヤム」へ。オーナー夫妻がアメリカに滞在中、フィリピン料理店としてN.Y.に1店舗目を構えたのがスタート。ここは両親の自宅だったものを、趣はそのままレストランに改装した2店舗目。

旅行_5,リゾート_5
品のいいインテリアが上流階級を物語る。

家族写真などが残され、当時の上流階級の暮らしぶりを感じながら、モダン・フィリピーノを味わうことができます。

旅行_6,リゾート_6
地元で採れた貝や魚などを丁寧な調理で提供する。

このお店の自慢は、なんといっても食材の質の高さ。予約を受けた時点で、その都度フレッシュな野菜、魚、肉を信頼のおける契約農家から調達します。つくり置きの物は一切なく、すべて予約のゲストのためだけに準備して調理。そのこだわりはクオリティーに加えて、地球環境、生態系まで考慮したもの。食材費や調達の労力を惜しまない、ハイセンスでサスティナブルな隠れ家レストラン。ぜひ覚えておきたい、とっておきのアドレスです。

問い合わせ先

■3:マニラの夜は、ポブラシオンエリアの「ペドロ・タップハウス」ほか、バーホッピングが楽しい!

旅行_7,リゾート_7
軽やかな味わいからコクのあるものまでバリエーション豊かなクラフトビールがそろう。

また、古くから栄えるエリアに新しいカルチャーが混在し、今注目を浴びているのが、ポブラシオン。夜のネオンが光る歓楽街だったのが、カジュアルながらハイセンスなカフェやバーが増えて、それらをホッピングするのが流行っているそう。クラフトビールを提供する「ペドロ・タップハウス」もそのひとつ。ミックスカルチャーが不思議なムードを醸し出す魅惑的なスポットです。

問い合わせ先

■4:ラグジュアリーホテル「フェアモント・マカティ」のルーフトップバーで締めの一杯を

旅行_8,リゾート_8

中心部にある「フェアモント・マカティ」から、高層ビルが美しく映える。

大人のフィリピン旅の締めくくりとして、ラグジュアリーホテル「フェアモント・マカティ」のルーフトップバーから、美しい夜景を眺めるのはいかがでしょうか。経済発展とともに高層ビルが立ち並び、かつ美しい伝統も息づく街。アジア通の旅好きに「ネクストディスティネーション」と言わしめるマニラには、未来の可能性が秘められているのです。

問い合わせ先


ホワイトサンドが輝くビーチリゾートのボラカイ島、そしてヒップなレストランやラグジュアリーなホテルが集う大都会のマニラ。バリエーション豊かな楽しみ方ができるフィリピンは、いつか行ってみたいと思わせる、さまざまな魅力が凝縮した街でした。

関連記事

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
本庄真穂
EDIT :
石原あや乃
取材協力 :
フィリピン観光省(https://mottotanoshiiphilippines.com)