ファッションジャーナリストの藤岡篤子さんが、現在開催中の2020年AW ロンドンコレクションの様子をリアルタイムでお届けする本企画。本日は4日目の様子をご紹介します。果たしてどんな出会いが?
ロンドンDAY4。期待通り「トミー ヒルフィガー」が大ヒット!
予想はしていましたが、20時からスタートしたTOMMY HILFIGER(トミー ヒルフィガー)のコレクションが大変なことに!!
トミー ヒルフィガーといえば、2018年春からスタートしたF1レーサーのLewis Hamilton(ルイス・ハミルトン)とのコラボレーション コレクション「TOMMY X LEWIS」の4度目の発表ということで、世界中から注目されているのですが……。
今回の会場であるTate Modern(テート・モダン、国立の近現代美術館のこと)に向かって最寄りの駅から歩いていると、フランス人の男子2人組に道を聞かれました。聞くところによると、このショーを見るために、ユーロスターでパリからやってきたとか。
2人とも興奮した様子で、そのドキドキ感がこちらにも伝わってきました。なんだか新鮮で、とってもかわいいかったです〜。
会場の「テート・モダン」がサイバーな演出で彩られ、その模様が圧巻!
そして、会場に近づくと……突然、いつもとまったく異なる風景が目に飛び込んできました!!!
まず、会場前のリムジンの台数にびっくり!
そして、何と!! エントランスの木立は、星条旗のレッドとブルーのライトアップで彩られていました。ギャラリーのためのロープまで張られ、足元まで星条旗カラーに染められていたのです。
いつものテート・モダンの静かさと、全然違う!!
それだけでワクワクします。
今をトキメク豪華な招待客が、全世界から集結
思った通り、ショー会場の前には、撮影スポットが設けられていました。ラッパーやYouTuberなど、時代の先駆者であるヤングセレブリティーたちが次々に登場し、ごった返していました。彼らがポーズを取るたびに、すごい数のシャッター音が場内に響き渡ります。
日本代表は、女優でモデルの剛力彩芽さんとYouTuberのkemioくん。おふたりとも、トミー ヒルフィガーの服がよく似合っていましたよ!
コレクションというよりも……ワールドツアー?
ショーエントランスも、人、人、人!! ファッションショーというより、人気シンガーのワールドツアーとでもいいますか。会場に降りる階段も激混みでした!
トミー ヒルフィガーの最新アイテム、蛍光のコンビネゾンをまとったチリの女優Raquel Calderón(ラケル・カルデロン)をキャッチ! セクシーで大人っぽいですね。
素敵な人はたくさんいたけれど、暗くて混んでいて、残念ながら、なかなかキャッチできませんでした。
ついにトミー ヒルフィガーのコレクションがスタート!多種多様なモデルがランウェイに登場
「Style For All(すべての人のためのスタイル)」をテーマにしたコレクションでは、現代らしい多様性が表現されていました。
メッセージ性があり、エンターテインメント性が強く、なんともアメリカらしいアプローチでした。きっと、ユーロスターでやってきたフレンチボーイたちも感動&大満足だったのではないでしょうか。
個人的な感想をいうならば、まずダイバーシティに富んだモデルの選択が素晴らしかったです。肌の色、宗教、年齢、ジェンダー……。さまざまな枠を飛び越えた人選に、大興奮でした!
ファーストルックにはナオミ・キャンベルを起用
まずオープニングを飾ったのは、今も現役感が半端ないスーパーモデルの Naomi Campbell(ナオミ・キャンベル)。やはり、間近で見ると感動しますね。
話題のプラスサイズモデルも登場
プラスサイズモデルには、メンズもウィメンズも登場!
コンプレックスを強みに変えたモデル、ウィニー・ハーロウも
Winnie Harlow(ウイニー・ハーロゥ)も、今やトミー ヒルフィガーのショーには欠かせないメンバーです。
スーパーモデル黄金期に活躍した「超・大御所モデル」も登場
なかでも会場が湧いたのは、1990年代に Kate Moss(ケイト・モス)とともに時代の顔となっていた、激ヤセモデルとしても知られている Jodie Kidd(ジョディ・キッド)が出てきたとき。
少しふっくらしていましたが、面影は変わらず。カッコよかった〜。スカーフで仕立てられたエレガントなブラウスとスカートの腰元にスカーフを巻いて、サラリと着こなしていました。
同じく90年代スーパーモデルの Karen Elson(カレン・エルソン)も登場! すべての人が楽しめる人選には、まったく頭が下がります。
実は、昨日スティーブン・ジョーンズの展示会でもお会いした Erin O'connor(エリン・オコナー)は、覚えていてくれて、歩きながら私に手を振ってくれました。さすがな余裕です。うれしかったなぁ〜。
もちろんストリート系のアマチュアモデルもたくさん登場しましたが、みんな個性ある感じが、今のトミー ヒルフィガー、そう、アメリカントラッドとストリートの融合スタイルにぴったりでした。
コンサートに行った後のような、高揚感。全員が興奮した連動感を感じたコレクションは久しぶりです。トミー ヒルフィガーならではの醍醐味ですね。
ちなみに今回も See now, Buy now のショーでしたので、気になった星条旗柄のセーターをポチろうとしたところ、すでに「sold out」になっていました。残念……。
次回はどこで開催するのでしょうか。もうすでに楽しみでなりません!
本日は、2020年AW ロンドンコレクションのDAY4の様子をお届けしました。藤岡さんのインスタグラム(@fiorinatokyo)でも、ロンドンコレクションの様子が投稿されています、合わせてご確認ください。
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- TEXT :
- 藤岡篤子さん ファッションジャーナリスト
- WRITING :
- 藤岡篤子
- EDIT :
- 石原あや乃