英国の古着を長年扱い続けている私が、昔の服と今の服の違いをひと言で表すならば、「魂の熱量」です。英国のヴィンテージは、つくった人の意思そのものが、語りかけてくるんです。

つくり手の思いが魂に訴えかけてくる英国ヴィンテージの熱度

●生産国:イギリス ●生産年:1970年代 ●価格:約4,000ポンド~(2019年現在のオーダー価格) ●入手方法:ロンドンのテーラー「アンダーソン&シェパード」にてオーダー可能 ●備考:オーダーは可能だが、写真のスーツと現在のハウススタイルは異なるため、ご理解の上注文を。英国の名門テーラー製ビスポークスーツのヴィンテージは、「オールドハット」などの英国古着店にごくまれに入荷する。(石田真一氏私物)
●生産国:イギリス ●生産年:1970年代 ●価格:約4,000ポンド~(2019年現在のオーダー価格) ●入手方法:ロンドンのテーラー「アンダーソン&シェパード」にてオーダー可能 ●備考:オーダーは可能だが、写真のスーツと現在のハウススタイルは異なるため、ご理解の上注文を。英国の名門テーラー製ビスポークスーツのヴィンテージは、「オールドハット」などの英国古着店にごくまれに入荷する。(石田真一氏私物)

写真の「アンダーソン&シェパード」のスーツは、まさにそんなものづくりが輝きを見せていた最後の時代、1970年代のもの。シルエットもデザインも当時のトレンドを無視した王道スタイル。サイドパネルを大きくとった構造など、昔ながらのテクニックを駆使した、素晴しい仕立てです。こういう古きよきものに秘められた、当時ならではの主張を読み解くのが、楽しいんですよね。(談・石田真一/古着店「オールドハット」店主)

これぞヴィンテージ!

「アンダーソン&シェパード」のビスポークスーツで広くとられたサイドパネル
「アンダーソン&シェパード」のビスポークスーツで広くとられたサイドパネル

サイドパネルを非常に広くとった構造は、燕尾服などに見られるもので、現在の「アンダーソン&シェパード」のスタイルとは大きく異なる。

ビスポークスーツのトラウザースのアジャスター「ラビット」

この時代に見られるトラウザースのアジャスター、通称「ラビット」。これは昔のハイバック仕様のブレイシーズを使うためのものだ。

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2020年冬号より
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