qdc社は、中国のシリコンバレーと呼ばれる深センに本社を構える、カスタムIEM(イン・イヤー・モニター)メーカーだ。カスタムIEMは、ユーザーの耳に合わせて作るオーダーメイドモデル。qdc社はインフルエンサーを中心に、世界的に評価が高まる中国オーディオブブランドの一角をなす存在で、中国で活躍するミュージシャンが使用するIEMでは70%以上のシェアを握る実力派だ。
上昇気流に乗るカスタムIEMメーカーが贈る、ハイブリッド型イヤホンのエントリーモデル

そのキラ星ブランドが満を持して投入したニューモデルが、独自にカスタマイズされた低域用のダイナミック型ドライバー、中高域用のバランスド・アーマチュア型ドライバーを各1基搭載し、高次元な相乗効果で最高のパフォーマンスを追求したハイブリッド型イヤホン「Uranus(ウラヌス)」である。
Uranusは、2019年12月に日本上陸を果たした、qdc社初のハイブリッド型イヤホン「Fusion」(ユニバ―サルモデル ¥115,368)の開発ノウハウを受け継いだエントリープロダクツであり、手にとりやすい価格ながら、独創的なデザイン美学と絶え間なく進化する音響特性が結実している。
独自の音響設定がリアルで心地良い音の世界へ招く

音質追求の決め手になっているのが、特許取得済みの音響設計だ。ダイナミックドライバーのチューニングは、ドライバー周辺の空間やエアフローの影響があるため、通常はイヤホン筐体内に設置した後に行われているが、Uranusには、独立した音響空間と音導管を採用し、ダイナミックドライバーを独立させることで、イヤホン筐体に設置する前の段階でチューニングが可能に。その結果、通常のダイナミックドライバー型イヤホンの音質向上のハードルとなる、“筐体内空間のサウンドへの影響”を受けず、どこまでもフラットな周波数特性を実現しているという。

サウンド面では音のつながりとナチュラルな高品質が重視され、音のプロフェッショナルが、何度も試行錯誤を繰り返してチューニング。メーカーによれば「再生周波数の広さ、豊かな音のディテール、鮮明でクリアな音質、正確な音場と定位、高い解像度と兼ね備えている」と、クオリティの高さを解説。アーティストが描いた音色と世界観が忠実に再現される。
筐体には、音楽が与えてくれる想像力と美をイメージし、星が輝く宇宙をデザイン。ひと目でわかる唯一無二のビジュアル思想もまた、ユーザーがリスニングする悦びを深めてくれる。
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- TEXT :
- 安藤政弘 ライター