世界的に注目さているスペイン発のサステナブルファッションブランド『ECOALF(エコアルフ)』が、日本を代表するアパレル企業「三陽商会」とパートナーシップを結び、正式に日本上陸するというニュースがネット記事で配信されたのが昨年10月。その発表で特に期待を集めたのが、アジア初の旗艦店が東京・渋谷に誕生するという情報だった。
そして3月13日、その店舗が満を辞してオープン。名前は「ECOALF 渋谷」。クールさと穏やかさとが混じり合ったような、清々しく穏やかな空気が漂う店内だ。
グローバルな展開を図る『ECOALF』のアジア初の旗艦店が渋谷にオープン
『ECOALF』は、2009年にスペイン・マドリードに誕生した「Ecoalf Recycled Fabrics, S.L.(エコアルフ リサイクルド ファブリクス社)」が展開するサステナブルブランド。具体的には、ペットボトルやタイヤ、コーヒーの残りかす、漁網(ぎょもう)、コートン、ウールなどの廃棄物を原料にリサイクル素材を開発し、環境負荷の低いそれらの素材や副資材のみでつくられた製品を販売している。ウエアからアクセサリーまで幅広く展開しているが、いずれのコレクションもスタイリッシュさを備えていて、それも『ECOALF』の大きな魅力となっている。
旗艦店は、本国のスペイン・マドリードなど3店舗、ドイツ(ベルリン)とオランダ(アムステルダム)にあるが、新たに加わった「ECOALF 渋谷」はアジア初の旗艦店。グローバルな展開を図っている「ECOALF」の旗艦店に共通するのは、木材や鉄、コンクリート、グリーン(植物)といった、環境負荷の低い持続可能な資源を店装のベースにしていること。さらに大きなポイントは、それぞれの都市の文化・アイデンティティーを重要視した設えになっていることだ。
ファッションの枠にとどまることなく、イノベーションをも感じることができる空間
店内に足を踏み入れると、穏やかな空気の循環を感じるような「ECOALF 渋谷」。店装の特徴は、土間を連想させる床や壁、巨大な「伊達冠石(だてかんむりいし)」の什器、竹を加工したロングラックなど、"自然から借りた資源"を用いた和のテイストを採り入れてあることだ。
1階では、壁面のメッセージやディスプレイ、映像が流れるスクリーンを通して、商品がつくられるまでのリサイクルの工程や、ブランドが実施する活動内容を伝えている。2階には巨大スクリーンが設置してあり、そのスペースでは、サステナブル講演やディスカッションを行うイベントが催されることになる。
最後に、「ECOALF 渋谷」のオープンに当たって来日した、ECOALFの創業者ハビエル・ゴジェネーチェ氏のメッセージを紹介しよう。
ーーここでの体験はファッションの枠にとどまらず、イノベーションをも感じていただける空間になったと考えています。これからも地球環境を守ることの大切さを、できる限り伝えていきます。今後の「ECOALF」からのメッセージに、是非ご期待くださいーー
ゴジェニーチェ氏が『ECOALF』の創設にあたり掲げたブランドスローガンは「BECAUSE THERE IS NO PLANET B」。「第2の地球はないのだから」を意味している。
■:展開商品
6つのカテゴリー<メンズ・ウィメンズ・キッズ・シューズ・アクセサリー・ヨガ>で構成。ウエアはコート・アウターからインナー、ボトムスまでデイリーウエアを中心としたフルラインナップで展開。シューズはブランドの主力アイテムであるスニーカーをはじめ、サンダルやビーチサンダルまでリサイクル素材でつくられている。アクセサリーはバッグを中心に、ウエアと同素材のリサイクル素材を用いたラインナップが豊富。
ショップデータ
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ECOALF 渋谷 TEL:03-6712-5178
住所/東京都渋谷区神宮前六丁目16番地12
営業時間/11:00~20:00 ※月一回店休日あり
※現在は閉店時間を19:00に早めて営業しています。最新情報はウェブサイトなどでご確認ください。
- TEXT :
- 堀 けいこ ライター