ドイツ車はモデルチェンジをしてから、年次改良などで熟成されていくのがお約束となっている。日本で圧倒的な人気を誇るメルセデス・ベンツ「Cクラス」も、そろそろ次期型の声が聞こえてくる頃。つまり現行モデルは、今が一番脂の乗り切ったタイミングといえる。選ぶべきは、上級装備が満載の特別仕様車だ。
7年目の価値を味わうならこれ
恵まれない環境にいる世界中の子供たちや若者たちの生活を、“スポーツの力でより良いものへ変えていく”ことを目的として2000年に設立された、ローレウス・スポーツ財団。設立当初からメルセデス・ベンツはグローバルパートナーとしてこのプログラムを支援している。ちなみに財団のもうひとつのパートナーは、世界3大ラグジュアリー・コングロマリットのリシュモングループだ。
この活動を進める上でメルセデス・ベンツはこれまでも、財団とのコラボモデルを特別仕様車として発表してきた。今回ご紹介する「C 200 ローレウス エディション(以下、「ローレウス エディション」)もその1台。
「メルセデスの真の魅力を知りたければセダンに乗れ、それもCクラスならば最良」と称される存在だが、デビューから7年が経ち、熟成の域に入っている。なお、「ローレウス エディション」は、メカニズムにおける大幅な変更はない。
ボンネットの下には定評ある1.5ℓの直列4気筒ターボエンジンが収まっている。その最高出力は184ps、最大トルクが280Nm。オルタネーター(発電機)とスターターの機能を兼ねた大型モーターを採用した、いわゆる“マイルドハイブリッドシステム”だ(メルセデスでは「BSG搭載モデル」と呼んでいる)。とくに走り出しからの加速を力強くアシストしてくれる点、レスポンスの良さは、このクルマのスポーティな味わいをより引き立てている。
AMGの高いバリューが味わえる
走り出して感じるのは、相変わらずの乗り心地の良さ。思いのままの、俊敏なハンドリングを可能にするスポーツサスペンションの、気持ちのいいドライブフィールは相変わらず爽快。乗り心地の良さとスポーティな走り、これを高いレベルで両立できていることこそ、Cクラスの最大の魅力だ。
「ローレウス・エディション」最大の魅力は、内外にCクラスのスポーティなドライビングを際立たせる「AMGライン」を標準装備している点だ。18インチのAMGアルミホイール、Mercedes-Benzのロゴ入りブレーキキャリパー&ドリルドベンチレーテッドフロントディスクなど、走りを支えるパフォーマンス向上のための装備。さらにCクラス専用デザインのコックピットディスプレイや上質な雰囲気を醸し出すブラックアッシュウッドインテリアトリムなど、AMGの高いバリューが味わえる。
つまり「欲しい」、あるいは「必要」と思われるオプションがしっかりと標準になっている、お買い得仕様。デビューからの経過年数を考えれば当然、新型Cクラス登場へのカウントダウンは始まっている。とはいえ、これほど美味しそうな特別仕様はなかなかない。もし現行Cクラスの購入を検討しているなら、「ローレウス エディション」を筆頭の候補に挙げてみては?
【メルセデス・ベンツ「C 200 ローレウスエディション(BSG搭載モデル)」
ボディサイズ:全長×全幅×全高:4,705×1,810×1,430mm
車両重量:1,580kg
駆動方式:FR
トランスミッション:9速AT
エンジン:直列4気筒DOHCターボ、1,496cc
最高出力:135kw(184PS/5,800~6,100rpm)
最大トルク:280Nm/3,000~4,000rpm
¥5,572,728(税抜)
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- TEXT :
- 佐藤篤司 自動車ライター
- PHOTO :
- 尾形和美