手をかけたほうが美しく仕上がったり、効果が上がったりすることは周知の事実ですが、なかなか続かない、面倒に感じてしまう…という人のほうが実際には多いよう。

でも、きちんと習慣化して行っていると、日々の積み重ねで、肌の見え方は大きく変わっていきます。この機会に、ちょっとした「ひと手間」をいつものルーティンにプラスしてみませんか?

今回は、エステティシャンの瀬戸口めぐみさんが習慣にしている「手美容」のひと手間をご紹介します。

瀬戸口 めぐみさん
エステティシャン
(せとぐち めぐみ)女優の駆け込み寺といわれる「江原道」のカリスマエステティシャン。手技だけで透明感のある潤いに満ちた美肌に導くゴッドハンド。

エステティシャンが習慣にしている「手美容」のひと手間

自分の『手』って、とっても優秀なツール。手で圧をかける、流す、揉むなど、いつでもどこでもひと手間プラスできるうえ、コスメの力を高めることができたり、顔の印象までも変えることができるのです。ぜひ、習慣にしてみてください」(瀬戸口さん)

【ひと手間1】化粧水&美容液の浸透力をアップさせる「押し塗り」

「化粧水や水溶性の美容液を手のひらにとってから全体になで塗りし、そのあと手のひらの下1/3を使って、グッと押し込むと、浸透率がより高まります。マッサージ効果もあるので、乾燥した肌もやわらかくなり、モチッとしますよ」(瀬戸口さん)

手のひらの下1/3
手のひらの下1/3
顔全体に化粧水や水溶性の美容液をなじませたあと、手のひらの下1/3で、「押して離す」をリズミカルに行う。顔全体で20秒くらいを目安に行ってみて。手のひらの面で押し込むことで一度にしっかり入る。
顔全体に化粧水や水溶性の美容液をなじませたあと、手のひらの下1/3で、「押して離す」をリズミカルに行う。顔全体で20秒くらいを目安に行ってみて。手のひらの面で押し込むことで、一度にしっかり入る。

【ひと手間2】年齢がいちばん出る「あご下&首の若返り」

「大人世代がいちばん気をつけたいのが、年齢の出やすい輪郭と首のライン。輪郭はもたついて二重あごになりやすく、首は太くなりがちです。でも、毎日ひと手間のマッサージをプラスするだけで、すっきりとしたラインがキープ可能に」

指をカギ形にして側面を肌に当てる
指をカギ形にして側面を肌に当てる

<Step1>あご裏の中央から耳の下まで、指をあごに沿わせながら、押し流していく

マッサージ_1,アンチエイジング_1
クリームや乳液などを塗って滑りをよくしたあと、手でカギ形をつくり、あご裏の中央から耳の下まで指をあごに沿わせながら、押し流していく。片側ずつ各5回を目安に行う。

<Step2>耳の下から鎖骨まで、指を沿わせながら押し流す

マッサージ_2,アンチエイジング_2
カギ形の手のまま、耳の下から鎖骨まで、指を沿わせながら押し流す。こちらも片側ずつ各5回を目安に行って。

【ひと手間3】頬骨をグッと持ち上げるだけ!「印象変えリフトアップ」

「たるみは多くの女性の課題。メイク前に手のひらの付け根を使って、頬骨をグッと持ち上げてみて。さらに引き上げたい場合は、側頭筋もつかんで持ち上げるとより小顔に。このひと手間をかけるだけで、たるんだ印象を引き締めることができます」

<Step1>頭の重みで頬骨を5秒持ち上げる

マッサージ_3,アンチエイジング_3
クリームを塗ったあと、机などにひじをつき、手のひらの付け根を頬骨の下に当てる。手は動かさず、頭の重みで頬骨を5秒持ち上げる。顔の中央からこめかみまでずらして行う。

<Step2>頭蓋骨に指をひっかけて、側頭筋をつかむようにして5秒キープ

マッサージ_4,アンチエイジング_4
最後に側頭筋に手をずらし、頭蓋骨に指をひっかけて、側頭筋をつかむようにして5秒キープする。1~2を3セットくらい行うと、リフトアップした印象に大きく変化。

【ひと手間4】肌表面をなでるだけでスッキリ「むくみ削減」

「顔のむくみは、表層のリンパが滞ることで起こります。なので、マッサージというよりは、肌表面をなでるだけで余分な水分などが流れていきます。スキンケアの最後に流しておくと、むくみ改善だけでなく、肌のトーンアップも同時にかないます」

<Step1>手で「ヤッホー」の形をつくり、鼻に手を沿わせ、フェースラインまで真横にやわらかくなでる

マッサージ_5,アンチエイジング_5
手で「ヤッホー」の形をつくり、鼻に手を沿わせ、フェースラインまで真横にやわらかくなでたあと、耳の前を通って鎖骨まで流す。5回くらい繰り返し行って。

<Step2>額を包み込むようにしながら、耳の前まで手で優しくなで、そのまま鎖骨まで下ろして流す

マッサージ_6,アンチエイジング_6
額の中央に両手をおき、額を包み込むようにしながら、耳の前まで手で優しくなで、そのまま鎖骨まで下ろして流す。5回くらい繰り返し行う。

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いかがでしたでしょうか? 次回は、美容ジャーナリスト近藤須雅子さんが追求した「たるみ返上」のひと手間をご紹介します。お楽しみに!

PHOTO :
鈴木 宏(人物)
HAIR MAKE :
尾花ケイコ
MODEL :
真樹麗子(Precious専属)
EDIT&WRITING :
長田和歌子、佐藤友貴絵(Precious)