ファッション誌のイメージを「1枚の写真」だけで表現する、表紙コーディネート。その1冊の世界観、大きな特集がどのようなものか?を一瞬で伝える代表選手であり、名刺とも言える存在です。
そんな大切なコーディネートがどんなイメージでつくられていったのか、ラグジュアリーマガジン『Precious(プレシャス)』の2020年9月号より紐解きます。
表紙スタイリングを担当したのはスタイリスト・大西真理子さん。表紙で何を表現したのか?を直撃取材しました。
2020年9月号の「Precious(プレシャス)」の表紙は、トレンドのブラウンカラーのグラデーションコーデに、白スニーカーを効かせて…
贅沢小物でクラスアップ!大人の余裕が漂う「リッチカジュアル」なパンツスタイル
「9月号の大特集のテーマが『休日カジュアル』で、その中にパンツのコーディネートのパートがあり、担当編集との打ち合わせで、表紙もパンツスタイルにすることになりました。
目指したイメージは、シンプルだけれど上質なアイテムを使った、『リッチカジュアル』です。品があって、センスがよくて、どこか切れ味のよさがあり、余裕のある成熟した女性像を表現しています。
コーディネートの解説をさせていただきますと、まずは、今年らしいベーシックカラーである、ナッツやキャラメルに近いようなベージュやブラウン系の色味を、トップスとボトムスに持ってきました。華やかな色味でなく、ベーシックカラーをメインのアイテムに据えた、『大人カジュアル』です。
そこに、時計やジュエリー、白スニーカーを"映え"やクラス感を出すキーアイテムとしています。
カジュアルな装いでも上質なものをまとい、小物で格上げして、カジュアルになりすぎない、小さなところでも手を抜かない…そんなスタイルです」(大西さん)
ベーシックカラーの中に「白」で"映え"と抜け感を
「『ハイテクスニーカー』と言うと、ボリュームがあり、大人の皆さんの中には、ハードルが高いとお考えになる方もいらっしゃるかも知れませんが、こちらは、ソックスタイプなので軽い履き心地でソフトな印象なのが特徴です。
ボリュームのあるトレンドのアイテムだけれども、十分な清潔感のあるものを選ぶことで、きちんと感とスポーティーなこなれ感を両立させました。
コーディネートの中に少し冒険の要素を入れたことで、センスアップし、大人の余裕の演出しています」(大西さん)
トレンドカラーのブラウンに合うピンクゴールドのジュエリー
「さて、ジュエリーは、トップスとボトムスに持ってきた、茶系のトレンドカラーにあうよう、『SAKURAゴールド』(ピンクゴールド)のアイテムをセレクトしました。これらは、いつでも身に着けている『スキンジェリー』のイメージです」(大西さん)
カジュアルコーディネートだからこそ、時計はジュエリーとしての存在感もあるものを
「時計も同様に、茶系のアイテムになじむピンクゴールドのケース×ブラウンのレザーストラップのものに。カジュアルだからこそ、ジュエリーとして存在感のある上質な時計を、という想いで選びました。メンズライクであることもポイントです」(大西さん)
このようにして、表紙の衣装が決まりました。表紙のコーディネートをつくる上で、どのような想いが込められているのかがわかると、さらに興味深く雑誌を眺めてみることができるのではないでしょうか?
※掲載した商品の価格はすべて税抜です。
問い合わせ先
- 三喜商事/アニオナ TEL:03-3470-8236
- TASAKI TEL:0120-111-446
- ヴァシュロン・コンスタンタン TEL:0120-63-1755
- TEXT :
- Precious.jp編集部