ジル サンダーといえば、ミニマルで洗練された洋服作りが特徴的で、その確立された世界観に、多くのファンから支持されているブランドだ。しかし、ここで紹介するジル サンダーはそんな世界観を継承しながらも、ネイティブアメリカンが持つ野性味溢れる要素を取り入れることで、より男性的な力強さが散りばめられている。とはいえ、そこはジル サンダー。アメリカ的ファッションに象徴されるような男臭い洋服ではなく、洗練さの中にブランドの持つアイデンティティーが見事に融合している。新たな境地を開拓したジル サンダーのコレクションは、往年のファンならずとも必見だ!
まるで間違い探しのよう!?アイテムのどこかにネイティブアメリカン!
ひとつひとつに職人たちの魂が宿る!
カシミアのシャツジャケットをぐるりと覆うネイティブアメリカンジュエリーのモチーフを踏襲したシルバーパーツは、職人がひとつひとつ打ち込んだハンドメイドジュエリーというから驚きだ。カシミアの贅沢さと優雅なシルエットを損ねることなく、男らしさが見事に融合したシャツジャケットだ。
シャツのフロントには、壮大な荒野を彷彿とさせるパッチワーク
緩やかなAラインを描いた縦のシルエットが美しいコットン製のロングシャツ。さりげなく胸元に施されたパッチワークは、広大な荒野に現れるサボテンとトカゲ。ブルーのシャツが大きなオアシスを連想させ、その中に悠々と存在するサボテンとトカゲは、渇きを忘れ、まるで生き生きとしているかのようだ。
ただの黒ニットと思わせて、よく見てみると・・・
一見するとシンプルなVネックニットに見えるこちらのアイテム。単なる黒ニットではなく、フロントをよく見てみると、ナスカの地上絵からインスパイアされたグラフィックパターンが大きく施されている。ウエスト位置には細かくダーツを入れることで、ゆったりと膨らむ優雅なシルエットが楽しめる。
大胆なバック姿すら洗練された印象を与えるジャケット
遠吠えをしているコヨーテが後ろ身頃に描かれているコーチジャケット。水彩画の独特なタッチで描くことで、パッチワークやプリントでは表現できない男性的な力強さと繊細な美しさが垣間見える。テロっとした光沢のある素材を使用しているため決してスポーティーな印象にはならず、他とは一線を画すコーチジャケットだ。
バックシャンなジャケットは、表はシンプルに!
先に紹介した後ろ身頃にコヨーテが描かれているコーチジャケットを着るなら、表はシンプルに。ボリュームのあるシルエットが特徴的なパンツでジル サンダーらしいミニマルさの中にも優雅なシルエットを楽しみたい。後ろ姿のギャップに気づき、おどろかれたときは内心ワクワクしてしまいそうだ。
シンプルで洗練された従来のジル サンダーらしさに加え、さりげないネイティブアメリカンのモチーフが散りばめられているからこそ、さりげない大人の遊び心をくすぐってくれる。
※価格はすべて税抜きです。
問い合わせ先
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
- PHOTO :
- 島本一男(BAARL)
- STYLIST :
- 河又雅俊
- EDIT&WRITING :
- 河又雅俊