いよいよ「芸術の秋」シーズン到来。各地でさまざまな公演の開催が予定されていますが、特に都内で催されるものはジャンルが豊富です。そこで、Precious.jpではバレエやオペラ、オーケストラからジャズまで、東京都内で行われる10公演を厳選! それぞれの魅力とともに公演情報をご紹介します。

バレエ:あの名作から、貴重なスペシャルコラボ作品まで

■1:『くるみ割り人形』

くるみ割り人形

いわずと知れたクラシック・バレエの名作。チャイコフスキーが作曲を手がけたことで知られ、有名な「三大バレエ」のうちのひとつです。原作となった童話、『くるみ割り人形』は、幼いころに読んだことがあるという方も多いのでは?『行進曲』や『花のワルツ』など、誰しも一度は耳にしたことがある楽曲も豊富に登場し、クリスマスイブを舞台にしたロマンチックな物語となっているので、「バレエ鑑賞は初めて!」という方にもおすすめの作品です。

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■2:モーリス・ベジャール・バレエ団 2107年日本公演/Bプロ『ボレロ』ほか

©Francette Levieux

バレエ界に革命をもたらしたと称される天才振付師・モーリス・ベジャールが立ち上げた、モーリス・ベジャール・バレエ団の3年ぶり17度目となる来日公演が実現。Bプロで上演される『ボレロ』は、同じリズムが繰り返される小気味良い三拍子のメロディが特徴で、テレビなどで耳にしたことがあるという方も多いはず。メロディを奏でる楽器が徐々に増えていくにつれてダンサーが集まり、さまざまな楽器によるメロディーと大勢のダンサーの集結によってフィナーレを迎えるという、独特な演出が見どころのバレエ作品です。彼の代名詞ともいえる作品である『ボレロ』ほか、4作品を一度に楽しむことができるプログラムとなっています。

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■3:モーリス・ベジャール・バレエ団 東京バレエ団 特別合同ガラ〈ベジャール・セレブレーション〉

©LaureN Pasche

前述のモーリス・ベジャール・バレエ団と、東京バレエ団による特別合同ガラが実現! ベジャール没後10年、そしてベジャール率いるバレエ団の初来日から50年という記念すべき年に、ふたつのバレエ団の協力によって実現し、彼の功績を称えて行われるスペシャルプログラムです。彼が「第二の自分のバレエ団」と呼んだ、日本を代表するバレエ団のひとつである東京バレエ団が、国外のバレエ団とコラボレーションするという貴重な舞台でもあるので、ぜひこの機会にご覧になってみてはいかがでしょうか。

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オペラ:一度は耳にしたことのある名曲も数多く登場

■4:『椿姫』

『椿姫』2015年公演より、撮影:寺司正彦 提供:新国立劇場

ヴェルディが作曲を手がけた作品。華やかなパリの社交界を舞台に、主人公の高級娼婦ヴィオレッタと彼女をとりまく男たちを描いた物語のオペラです。グルメ番組などでも頻繁にBGMとして使用され、さまざまなコンサートで演奏されることの多い『乾杯の歌』をはじめ、おなじみの劇中歌も目白押し。誇り高く生きる女性を描いた、儚くも美しい物語に感動すること間違いなしなので、初めてのオペラ鑑賞としてもおすすめしたい作品です。

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■5:『ばらの騎士』

『ばらの騎士』2015年公演より、撮影:寺司正彦 提供:新国立劇場

R.シュトラウス作曲の、ウィーンの上流階級を舞台に、貴族たちの出会いと別れという恋愛模様を描いたオペラ作品。「婚約者に銀のばらを贈る」という習慣がある物語の世界に登場する、主人公の美少年・オクタヴィアン扮する「ばらの騎士」の凛々しい佇いに、きっと魅了されることでしょう。ちなみに、オクタヴィアン役は男装した女性歌手が演じるため、宝塚歌劇団が好き! という方は気にいるかも?

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■6:バイエルン国立歌劇場2017年日本公演/『魔笛』

©Wilfried Hoesl

ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座とともに、ヨーロッパ三大歌劇場のひとつに数えられるバイエルン国立歌劇場の来日公演がおよそ6年ぶりに実現。そんなバイエルン国立歌劇場の「伝家の宝刀」ともいえる、モーツァルト作曲による『魔笛』が上演されます。なかでも、『魔笛』の劇中に登場する夜の女王が歌うアリアは必聴!コロラトゥーラと呼ばれる高速発声法を駆使し、高音で歌い上げられるアリアは圧巻です。コミカルなシーンなども取り入れられ、初演から多くの人々に愛されてきた、いまなお絶大な人気を誇る名作です。

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■7:『狂おしき真夏の一日』

左から/三枝成彰さん、秋元 康さん、林 真理子さん

日本を代表する作曲家、三枝成彰さんが初めてオペラの作曲を手がけたオリジナル作品。オペラ作品の『ばらの騎士』や『フィガロの結婚』にオマージュを捧げ、コミカルな演出による親しみやすい物語となっています。なんと、本作の演出を手がけたのは、AKB48グループのプロデューサーとしても知られる秋元 康さん。さらに、脚本を手がけたのは、秋元さんとも親交がある人気作家の林 真理子さんという、なんとも豪華な製作陣となっているのです。日本を代表する3人のクリエイターによる『狂おしき真夏の一日』は、今シーズン最も注目を集めるオペラとなること間違いなしです。

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クラシックコンサート:名門オケの来日公演をはじめ、気軽に楽しめるコンサートまで

■8:KDDIスペシャル アンドリス・ネルソンス指揮 ボストン交響楽団

ボストン交響楽団

アメリカ屈指の名門オーケストラ、ボストン交響楽団の来日公演が実現! 指揮を務めるのは、グラミー賞の受賞歴もある現職音楽監督、アンドリス・ネルソンス。ボストン交響楽団の現職音楽監督の指揮による日本公演は、1999年の小澤征爾以来、実に18年ぶりとなります。3日間にわたって行われる本公演では、チャイコフスキーやモーツァルト、ラフマニノフといった著名作曲家による作品を日替わりで演奏。それぞれの日程で、ボストン交響楽団の演奏による名曲の数々を堪能することができるのです。

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  • サントリーホールチケットセンター TEL:0570-55-0017
    会場/
    サントリーホール
    日時/2017年11月7日(火)19:00
    チャイコフスキー:『ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35』(ヴァイオリン:ギル・シャハム)
    ショスタコーヴィチ:『交響曲第11番 ト短調 作品103「1905年」』
  •  
  • 日時/2017年11月8日(水)19:00
  • モーツァルト:『フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K299 (K297c)』(フルート:エリザベス・ロウ/ハープ:ジェシカ・ジョウーボストン交響楽団首席奏者)
    ラフマニノフ:『交響曲第2番 ホ短調 作品27』
  •  
  • 日時/2017年11月9日(木)19:00
  • ハイドン:『交響曲第103番 ホ長調 Hob. I-103「太鼓連打」』
    マーラー:『交響曲第1番 ニ長調「巨人」』

  • 料金/S席:¥32,000、A席:¥27,000、B〜D席は完売

■9:サントリーホールのオルガン・カフェ#4~オルガンは音の万華鏡♪~

サントリーホールのオルガン

休日の午後に、カフェに立ち寄るように気軽に楽しむというコンセプトの本公演。今月リニューアルしたばかりのサントリーホールで、オルガンの魅力を存分に味わうことができます。バッハなどのおなじみの名曲から、打楽器との共演までヴァリエーションも豊富で、オルガンの多彩な響きを堪能することができるコンサートです。また、コンサートの前後に近隣のホテルで食事を楽しむことができるセット券も用意されているので、友人やパートナーとともに、気軽にコンサートへ足を運んでみませんか。

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ジャズ:豪華メンバーが集うスイス発祥の音楽フェス

■10:モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン 2017

モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン 2017

「モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン」が、3年目となる今年も開催! 都市型の音楽フェスティバルとして50年の歴史を誇る、スイスのモントルー発祥の「モントルー・ジャズ・フェスティバル」と連携し、2015年に日本独自のプログラムで東京開催をスタートした「モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン」。今年もまた、魅力的なアーティストたちが、人種や国籍、世代、音楽ジャンルを超えて集います。デビュー・アルバムが、グラミー賞の「最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム」などにノミネートした14歳の天才ピアニストのジョーイ・アレキサンダーや、リオ五輪閉会式で話題となった『君が代』を手がけたことでも知られる、日本人アーティストの三宅 純など、豪華出演者が披露する極上のパフォーマンスを堪能することができる、またとない機会となっています。

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  • ディスクガレージ カスタマーセンター TEL:050-5533-0888
    会場/恵比寿ザ・ガーデンホール
    日時/2017年11月3日(金)15:00、11月4日(土)15:00、11月5日(日)15:00
    料金/SS:¥25,000、S:¥17,000、A:¥12,000、ペア券(2名1組):¥23,000、グループ券(4名1組)¥44,000、3日通し券:¥33,000
    ※全券種オールスタンディング

以上、バレエやオペラ、オーケストラからジャズまで、東京都内で楽しむことができる10公演をご紹介しました。じっくりと鑑賞できるものから、気軽に立ち寄ることができるものまで、さまざまなジャンルの公演が目白押し。いよいよこれからが本番の「芸術の秋」に向けて、お出かけの参考にしてください。

この記事の執筆者
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EDIT&WRITING :
難波寛彦