慶(よろこび)@谷中

食の名店に選んだ二毛作のある京成立石エリアのほかに、十条商店街、赤羽、横浜野毛などが、僕にとっては楽しい町。これからの外食は“面”として楽しみたいですね。二次会文化があるのは日本の飲み方の特徴だと思うのですが、転々と店を変えると、旅をしているみたいでうれしくなってしまいます。

そうした“面”で楽しめることで人気の谷根千(谷中、根津、千駄木)エリアに、また新しいお店ができました。うどんの名店「釜竹(かまちく)」が日本酒バーとしてオープンさせた姉妹店、「慶(よろこび)」です。

谷中のうどん店、慶(よろこび)の外観
谷中のうどん店、慶(よろこび)の外観

■「1階はカウンター、2階にはお座敷があります。朝3時までやっているので、同業の方が営業後にいらっしゃることもしばしば」と、お店の遠藤真弥さん。

谷中のうどん店、慶(よろこび)の内観
谷中のうどん店、慶(よろこび)の内観
谷中のうどん店、慶(よろこび)の座敷
谷中のうどん店、慶(よろこび)の座敷

根津のあたりにはいいお店がたくさんあります。なかでも「慶」は、なんといってもうどんが確か。一点、確かなものがあるお店っていいですよね。絶対にがっかりすることがありませんから。ぶっかけのうどんは芯まで冷えてて気概を感じます。

ランチで人気の冷たいぶっかけうどん ¥500(税抜)
ランチで人気の冷たいぶっかけうどん ¥500(税抜)
谷中のうどん店、慶(よろこび)のカレーうどん ¥700(税抜)
谷中のうどん店、慶(よろこび)のカレーうどん ¥700(税抜)

「冷たいうどんも人気ですが、夜はカレーうどんが一番人気なんです」(遠藤さん)。本日の焼き魚など、日替わりも充実しています。豊富な珍味から選ぶ、3種盛りも嬉しいですね。日本酒を店主と相談しながら、ちびちび飲みましょう。〆は当然、こりっと固めのうどんで、気分も締まります。

谷中のうどん店、慶(よろこび)で人気の三種の珍味。右上から時計回りにホヤの塩辛、しおまねき蟹の塩漬け、エビ味噌
谷中のうどん店、慶(よろこび)で人気の三種の珍味。右上から時計回りにホヤの塩辛、しおまねき蟹の塩漬け、エビ味噌
店内には「釜竹」ラベルの日本酒も
店内には「釜竹」ラベルの日本酒も

「遠方から来てくださるお客さんも増えたので、地元の人にもふらっと気軽に“釜竹”の味を楽しんでいただけるような、アットホームなお店がコンセプトです」。(遠藤さん)

谷根千エリアを“面”として楽しむなら、ここから2分でワインバー兼最高の焼き鳥店「76vin(76ばん)」、近所には銀座「ロックフィッシュ」の流れを汲む氷なしハイボールが名物の「バー長谷川」、『孤独のグルメ』にも紹介された、昭和の音楽中心でお店の雰囲気も当時と変わらない、親娘で営む居酒屋「すみれ」などなど、いろいろありますよ。

問い合わせ先

  • 慶(よろこび) TEL:03-5834-2440
  • 住所/東京都台東区谷中1-2-14
    営業時間/昼 11:30~13:45 (L.O.)、夜 18:00~翌2:45(L.O)
    定休日/日曜日
この記事の執筆者
1963年生まれ。早稲田大学卒業後、87年より博報堂第四制作室にてコピーライター。91年よりマガジンハウスにて、『BRUTUS』『GINZA』『Casa BRUTUS』編集部を経て、2007年12月より『BRUTUS』編集長。 好きなもの: 白いスニーカー、書店の匂い、グラノーラ、カスタードクリーム、グラタン
クレジット :
撮影/横田紋子(小学館写真室) 構成/渋谷香菜子