慶(よろこび)@谷中
食の名店に選んだ二毛作のある京成立石エリアのほかに、十条商店街、赤羽、横浜野毛などが、僕にとっては楽しい町。これからの外食は“面”として楽しみたいですね。二次会文化があるのは日本の飲み方の特徴だと思うのですが、転々と店を変えると、旅をしているみたいでうれしくなってしまいます。
そうした“面”で楽しめることで人気の谷根千(谷中、根津、千駄木)エリアに、また新しいお店ができました。うどんの名店「釜竹(かまちく)」が日本酒バーとしてオープンさせた姉妹店、「慶(よろこび)」です。
■「1階はカウンター、2階にはお座敷があります。朝3時までやっているので、同業の方が営業後にいらっしゃることもしばしば」と、お店の遠藤真弥さん。
根津のあたりにはいいお店がたくさんあります。なかでも「慶」は、なんといってもうどんが確か。一点、確かなものがあるお店っていいですよね。絶対にがっかりすることがありませんから。ぶっかけのうどんは芯まで冷えてて気概を感じます。
「冷たいうどんも人気ですが、夜はカレーうどんが一番人気なんです」(遠藤さん)。本日の焼き魚など、日替わりも充実しています。豊富な珍味から選ぶ、3種盛りも嬉しいですね。日本酒を店主と相談しながら、ちびちび飲みましょう。〆は当然、こりっと固めのうどんで、気分も締まります。
「遠方から来てくださるお客さんも増えたので、地元の人にもふらっと気軽に“釜竹”の味を楽しんでいただけるような、アットホームなお店がコンセプトです」。(遠藤さん)
谷根千エリアを“面”として楽しむなら、ここから2分でワインバー兼最高の焼き鳥店「76vin(76ばん)」、近所には銀座「ロックフィッシュ」の流れを汲む氷なしハイボールが名物の「バー長谷川」、『孤独のグルメ』にも紹介された、昭和の音楽中心でお店の雰囲気も当時と変わらない、親娘で営む居酒屋「すみれ」などなど、いろいろありますよ。
問い合わせ先
- 慶(よろこび) TEL:03-5834-2440
- 住所/東京都台東区谷中1-2-14
営業時間/昼 11:30~13:45 (L.O.)、夜 18:00~翌2:45(L.O)
定休日/日曜日
- TEXT :
- 西田善太さん BRUTUS編集長
- クレジット :
- 撮影/横田紋子(小学館写真室) 構成/渋谷香菜子