秋の装いにプラスしたいジャケット。しかしジャケットを着ると堅苦しく見えてしまう、と悩んでいる人はいませんか? 頑張りすぎず、今どき感を足すには、しなやかさが重要。

肩パッドや芯地を省いた一枚仕立てのタイプを選びましょう。また一日の大半を占める仕事服であれば、ジャージーやニットの軽やかな着心地のジャケットにすることで、キャリア女性のおしゃれに余裕が生まれます。

本稿では、スタイリストの犬走比佐乃さんが、見た目から着心地、細部のディテールにいたるまで、徹底的に着比べて選んだ、6つのブランドのジャケットをご紹介します。

犬走比佐乃さん
スタイリスト
文化女子大学短期大学部被服専攻科を卒業後、SUNデザイン研究所に入社。主にファッションショーのスタイリストとして高田賢三、イヴ・サンローラン、クリスチャン・ディオールなどのコレクション制作に携わる。フリーランスのスタイリストとして独立し、現在では女性誌『Precious』を中心に、多くの女優やCM、ドラマや舞台など、幅広い分野で活躍する。
左より/■1:¥100,000(和光〈エルネスト〉)■2:¥53,000(三喜商事〈イレブンティ〉)■3:¥68,000(トヨダトレーディング プレスルーム〈チルコロ1901〉)■4:¥577,000(アクリスジャパン〈アクリス〉)■5:¥120,000(コロネット〈ボリオリ〉)■6:¥110,000(インドゥエリス)

■1:ネイビーの深みも大人好み!モダンな織り柄ジャケット「エルネスト」

イタリア発の「エルネスト」は、本格仕立てと、ユニークなデザイン、こだわりの素材選びによって、ほかにはないジャケットをつくり出します。こちらの織り柄が美しいネイビージャケットは、そで裏のみインナーの滑りを助けるライニング付きです。

「大人のネイビージャケットは、堅苦しくなりがちです。素材や織り柄にニュアンスがあるものを選ぶと、スタイリングも広がり、印象も華やかになります」(犬走さん)

■2:気軽にはおれて便利!ノーボタンの縮絨ジャケット「イレブンティ」

本格的な仕立てとデザインセンス、コストパフォーマンスに定評のある、イタリア発の「イレブンティ」。新作の縮しゅく絨じゅう(ウールをフェルト状に加工)ジャケットは、アウター感覚で楽しめるノーボタン仕様。そで裏に配したスエード調のディテールも、アクセントになります。

「淡色ジャケットは、カジュアルな一枚仕立てほど取り入れやすい。顔周りも華やかに見えるので、大人の女性は必見です」(犬走さん)

■3:ヘリンボーン柄を織りで表現した華やぎニットジャケット「チルコロ1901」

 

イタリアのテキスタイル会社発のブランドのジャケットは、程よく絞ったウエストや丸みをもたせたショルダーライン等、女性を美しく見せる技が満載。そで口は本切羽で、縫い目にはパイピング処理を施す本格仕様です。

「ニットジャケットは、それぞれのボディラインにフィットしやすいため、ジャケット初心者にはぜひおすすめしたいです」(犬走さん)

■4:イタリアブランドの超実力派ジャケット「アクリス」

 

世界で活躍するトップエグゼクティブから絶大な信頼が寄せられる、スイス発のラグジュアリーブランド「アクリス」。毎シーズン発表される普遍的なアイテムは、ジャージージャケットも別格。そでは、折り返して楽しめるデザインとなっています。

「ヒップが半分以上隠れる着丈と、ボックスシルエットのバランスが秀逸。スタイルアップにも効果を発揮するため、パンツ派には特におすすめです」(犬走さん)

■5:控えめでかっこいい、カシミア混ジャージー「ボリオリ」

一枚仕立てのジャケットのパイオニア。芯地は使わず、秀逸なパターンメイキングで、驚くほど立体的なジャケットスタイルに仕上げます。

「ボリオリの一枚仕立てのジャケットのなかでも、ウールの混紡素材で仕立てられた一着は、シワになりにくく、出張や旅行にも大活躍。カーディガンに匹敵する軽やかさで、きちんと感も叶うため、汎用性も抜群です」(犬走さん)

■6:3シーズン活躍するシルクジャージー「インドゥエリス」

ミラノ在住の日本人デザイナーが、昨年立ち上げたブランド「インドゥエリス」。女性の視点でていねいにつくられる服は、こちらのシルクジャージーをはじめ、ほとんどが天然素材。一枚仕立てでありながら、肩線を後ろ側に振ることで、安定したショルダーラインを実現しています。

「シルクの艶と、立体的な鹿の子編みによる陰影で、リッチな印象。水牛ボタンを採用する美意識にも、心くすぐられます」(犬走さん)


以上、仕事シーンで頼りになる「しなやかジャケット」6選でした。仕事服だからといって真面目で堅苦しいジャケットを選択すると、頑張りすぎている印象に。洗練された見た目、軽やかな着心地を持つジャケットをチョイスし、大人の余裕を感じさせるコーディネートに仕上げましょう。

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PHOTO :
水田 学(NOSTY/人物)、小池紀行・池田 敦(パイルドライバー/静物)
STYLIST :
犬走比佐乃
HAIR MAKE :
森野友香子(Perle)
MODEL :
RINA
EDIT&WRITING :
兼信実加子、佐藤友貴絵(Precious)