ブランドスタート6年目を迎えるアクセサリーブランド・フーヒップが開催している「チャリティーサイレントオークション」。出品されている作品は、ベトナムのアーティザンが初めてデザインに挑戦し生まれた「ファーストデザインコレクション」3点。このオークションによる落札金は、ベトナムの貧困地区で暮らす子供の教育のためにチャリティとして全額寄付されます。
このような取り組みがスタートした背景と、フーヒップによる支援プロジェクトについてレポートします。
3名のアーティザン(職人)による初のチャリティーオークションが実現!
Phuhiep(フーヒップ)のアクセサリーは、ベトナムの貧困地区で育った女性たちによるハンドメイドです。京都産の絹糸など主に日本の高品質な素材を用い、デザインは京都出身のデザイナーが手がけています。繊細な手仕事は、長年の職業訓練と基礎教育トレーニングを受けた20代前後の現地の女性たちが担当。つくり手の自立へとつながるエシカルな側面を持ちながら、ミニマルかつさりげなく存在感のあるデザインが、日本を始め国内外で高い支持を得ています。今回、3名のアーティザン(職人)による初のデザインアクセサリーを販売するチャリティーオークションが実現しました。
単なる「支援」ではなく、「誇り」を持って働ける女性を育てる
フーヒップは、ベトナムの旧市街地フエにアトリエを構えています。かつて、フエには多くの船上生活者がいました。ベトナム戦争時に南政府の兵士として戦った人やその家族は、被差別民として十分な市民権が与えられずにいました。そのため、多くの人は土地を持つことができず、川に浮かべたボートの上で暮らすことを余儀なくされていたのです。しかし1999年以降、フエ観光地化政策の一環で政府の指定する定住区へと強制移住させられたといいます。
教育を受けずに育った元船上生活者の多くの人にとって、定職に就くのは非常に困難なこと。将来に希望を持てなくなった大人たちは、窃盗やギャンブルに走り、子供の人身売買も横行していました。フーヒップは、そのような過酷な状況に直面している若者の雇用創出を目的に、2012年にアクセサリー事業をスタートしました。
現地アーティザンによる「ファーストデザイン」
フーヒップで働くアーティザンは、十分な教育を受けられず育った女性たちです。職人としてのスキルはもちろん、自立するための知識や経験など、さまざまなトレーニングを経て、今は立派なアクセサリー職人として人生を歩み始めています。
そんな彼らが、初めて挑戦した「ファーストデザイン」。女性として、人生そのものをデザインしていくことへの第一歩となる取り組みです。
この「ファーストデザインコレクション」作品を入札することで、アーティザンたちの成長を応援することになります。このオークションの売り上げは、ブランドの売り上げの一部と寄付で運営されるHUE HAPPY PROJECT(フエハッピープロジェクト)に寄付され、ベトナムの子供たちへの教育支援に活用されます。
アクセサリーが繋ぐ、アーティザンや子供を支えるチャリティープロジェクト。一方通行の支援ではなく寄付した側まで笑顔になれる、新たな取り組みです。入札は1,000円から可能。子供たちの未来を応援する、特別なオークションにぜひ参加してみませんか?
フーヒップ・チャリティサイレントオークションの参加方法はこちら
開催日時/2017年10月16日(月)10:00~10月31日(火)22:00まで
参加方法/落札希望の方はオークション期間中に、ウェブ入札もしくはメール入札のふたつの方法から参加が可能です。入札期間終了後、最高落札額をつけた方へ個別に担当者より落札連絡と今後の手続きの案内がされます。(11月上旬予定)
詳細、オークション申し込みは下記にて。
http://blog.phu-hiep.com/post/165909923016/
オークション報告と落札寄付額の発表は、11月中旬に同サイト上にて実施予定です。
落札金額は、フーヒップを通じてHUE HAPPY PROJECTの活動資金として全額寄付されます。
寄付先/HUE HAPPY PROJECT
主催/Phuhiep・HUE HAPPY PROJECT
Phuhiep(フーヒップ)
エシカルアクセサリーブランド。
2007年より、ベトナム・フエ市内の市場でゴミ拾いをしていた子供たちを対象に識字教育のチャリティープロジェクトを開始。その後、子供たちの雇用創出への一歩としてアクセサリー制作プロジェクトを始め、2012 年春夏コレクションよりブランドスタート。2015年、ソーシャルプロダクツアワード賞受賞。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT&WRITING :
- 八木由希乃