10月4日、パリのヴァンドーム広場にメゾン ルイ・ヴィトン ヴァンドームが誕生しました。外観には、巨大なゴールドの太陽が! 道を行き交う人々がスマートフォンで写真を撮っています。この太陽は、「太陽王」と呼ばれたルイ14世やヴェルサイユ宮殿を彷彿とさせます。
太陽モチーフが輝くヴァンドーム広場の新名所が誕生!
原点回帰のため、ブランドを象徴する場所へ
ルイ・ヴィトンはトランク・メーカーとして1854年に創業。今回メゾン ルイ・ヴィトンができたヴァンドーム広場に近い、現在のカプシーヌ通り4番地に1号店をオープンしました。メゾン ルイ・ヴィトン ヴァンドームはメゾンの歴史に回帰し、リュクスと手工芸という原点に戻って、クチュール、プレタポルテ、ファインジュエリー、ウオッチ、レザーグッズ、シューズ、フレグランス、アクセサリー、そして、アトリエを、中2階を含む4層からなるひとつの大型店に集結させたわけです。この建物は、皇帝ナポレオンや貴族が住んでいたふたつの邸宅を修復及び改装したもので、アメリカ人建築家ピーター・マリノが手がけました。1階エントランスから入ると、ファインジュエリー、ウォッチが陳列され、奥には、レザーグッズ、アクセサリー、 テキスタイル、フレグランス。中2階はメンズ、2階はウィメンズのフロアです。
オブジェ、アート、カスタマイズ……ブランドの輝かしい未来が見える3階
この店におもしろさをプラスしているのは3階だと思います。このフロアには、ラゲージをはじめとする旅にまつわるアイテムと、2017年春にミラノ・サローネで発表された、著名プロダクト&インテリア・デザイナーとのコラボであるトラベル&ホーム コレクション「オブジェ・ノマド 」が展開されています。卵のような形のカンパーナ兄弟によるハンギングチェア「コクーン」、モノグラムから着想した吉岡徳仁のスツール「ブロッサム・スツール」、マルセル・ワンダースのレザー細工の「ダイヤモンド・モジュール」など、素晴らしい25アイテムが、3か月ごとにラインナップをかえながら登場。第一線で活躍するデザイナーの才能と、ルイ・ヴィトンのサヴォワールフェール(ノウハウ、技術)が結びついて完成した逸品です。今、フランスの富裕層はこのようなコンテンポラリーなデザインの家具を大変好みます。この「オブジェ・ノマド」が彼らのお宅に置かれる日も遠くなさそうです。
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このフロアには、他に、イニシャルやイラストを皮革製品に手描きしてカスタマイズをするコーナー、上顧客のためのセミオーダーのサロンやアトリエが設置されているのも新しい試み。また、さすが複合文化施設も擁するLVMHグループだけに、各所にアート作品33点が配置され、ショッピングしながらアート鑑賞もできます。
メゾン・ルイ・ヴィトン限定アイテムも見逃せません。ジェフ・クーンズとのコラボプロジェクト「MASTERS」第2弾として、クーンズの「ゲイジング・ ボール」シリーズから、フランス絵画の巨匠の傑作をベースにし革新的なプリント技術を用いて、アイコンバッグのキャンバスに再現した新作をエクスクルーシヴで展開するほか、創業地から名づけられた限定バッグ「カプシーヌ」、ハイジュエリー3セットや、296個のダイヤモンド付きの1点ものの時計も。
最近は、ハイエンドなブランドのアイテムもウェブで買える世の中ですが、だからこそ、わざわざブティックに足を運びたくなる楽しい体験ができるような工夫がされているのが新しいですね。パリにきたら外せないアドレスがまた新たに加わりました。
※トップ画像/©️LOUIS VUITTON MALLETIER/STEPHANE MURATET
問い合わせ先
- Maison Louis Vuitton Vendôme(メゾン ルイ・ヴィトン ヴァンドーム)
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営業時間/10:00〜19:00(月〜土)、12:00〜19:00(日)
店休日/1/1、5/1、12/25
TEL:+33(0)1-81-70-23-00
住所/2, place Vendôme 75001 Paris
- TEXT :
- 安田薫子さん ライター&エディター