ドレスシャツのトレンドは、ビジネスシーンで着るシャツと、ファッションの楽しみとして着る趣向性のあるシャツのように、大きくふたつのカテゴリーに分かれます。

ビジネスシーンは、機能性が重要視されています。例えば、今まで主流だった形態安定機能を備えたシャツに加え、伸縮性のあるジャージー・シャツも注目され、イタリアのトライアーノは人気があります。

注目なのは新鮮な日本ブランドのシャツ

カンタータ、カモシタ ユナイテッドアローズ、ユーゲンなど、モノ作りのコンセプトがしっかりとした、日本ブランドを積極的に提案。どれも上質さを備えた、紳士に響くシャツだ。
カンタータ、カモシタ ユナイテッドアローズ、ユーゲンなど、モノ作りのコンセプトがしっかりとした、日本ブランドを積極的に提案。どれも上質さを備えた、紳士に響くシャツだ。

一方、ファッションの楽しみとして着用するシャツは、スーツの色や素材が進化していくなか、シャツ自体の選び方も変わってきています。ポイントは、上質な素材感とストーリー性を備え、クラシックなシャツ作りの技が盛り込まれた新しいスタイル。そのうえで、見るべき視点をお話しします。

最も傾向が変わったのが襟型です。タイを締めたとき、エレガントなスタイルを表現できる襟型が注目されています。タブカラー、ラウンドカラー、あるいはカラーバーを付けて、タイのノットを立体的に見せる襟型が目立っています。アメリカントラッドのテイストでは、レギュラーカラー、剣先の長いロングポイントも評判が高いですね。

色や柄も変化しています。基本の白以外に、ナチュラルカラーが増えています。今、ブラウンのスーツやジャケットが台頭しているため、生成りやブラウン系のシャツは大きな潮流。自己表現としてスーツを楽しむ方たちが増えている表れだと思います。定番色のひとつ、ブルー系も復活していますね。柄については、ミックス系のストライプが人気です。

そして、シルエットや素材、ディテールに凝り、独自の感性を活したシャツを作る日本のブランドに注目しています。スーツもジャケットのスタイリングもリラックスした雰囲気になっている今、イタリアのシャツも素晴らしいのですが、日本人デザイナーが手掛けるシャツは、リラックスして着られるニュアンスを上手にとらえています。その代表的なブランドのひとつがカンタータ。デザイナーの松島 紳さんは生地に詳しいため、上質なギザコットン糸を選び日本で生地を織る、というこだわりのもち主。シルクのようななめらかな質感のシャツを作ります。縫製も細かく、メンズのシャツでありながらブラウスのシルエットを取り入れたリラックス感が絶妙です。あるいは、誕生して2年ほどのブランド、ユーゲンも作りに技術的なこだわりが見られます。

どちらも、デザイナーの想いがたっぷりと詰まっています。カジュアルに見えるシャツでも、十分にドレスシャツの上質感を備えている。大人の方にも人気のある秘密です。

ふだんのスーツにも着用でき、しかしあまりかっちりとしたシャツではないもの。それが、ドレスシャツの新しい傾向です。(伊勢丹新宿店メンズ館、シャツ担当バイヤー・稲葉智大さん・談)

Shop Data

※営業時間などの詳細は、店舗HPなどでご確認ください。 


ノーカラーのコットンシャツで瑞々しいジャケットスタイルを|エルメス

プルオーバータイプで襟のないリラックスしたシャツは、その上質なコットンのしなやかさに合わせて、淡いブルーのコットンジャケットやパンツとのコーディネートで、いっそう優雅なスタイルを演出。シャツはパンツから出して着こなすのが、洒脱な紳士である。シャツ・ジャケット・パンツ(エルメスジャポン)
シャツ・ジャケット・パンツ(エルメスジャポン)

プルオーバータイプで襟のないリラックスしたシャツは、その上質なコットンのしなやかさに合わせて、淡いブルーのコットンジャケットやパンツとのコーディネートで、いっそう優雅なスタイルを演出。シャツはパンツから出して着こなすのが、洒脱な紳士である。

爽やかなスーツを引き立てる上質なシャツの艶感|ラルフ ローレン パープル レーベル

ワイドカラーの爽やかなリネンシャツに、リネン×シルク素材のベージュスーツで清涼感のあるスタイルに。シャツのボタンを開け、ストールでアクセントを。シャツ・ジャケット・パンツ(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレンパープル レーベル〉) ストール(ハバーサック〈トゥータル〉)
シャツ・ジャケット・パンツ(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレンパープル レーベル〉) ストール(ハバーサック〈トゥータル〉)

ワイドカラーの爽やかなリネンシャツに、リネン×シルク素材のベージュスーツで清涼感のあるスタイルに。シャツのボタンを開け、ストールでアクセントを。

淡いピンクが新鮮さを呼ぶ洗練されたカジュアルシャツ|ブルネロ クチネリ

シャツ・スーツ・ベルト(ブルネロ クチネリ ジャパン) 時計(ヴァシュロン・コンス タンタン)

スーツにデザインされたストライプの色合いと響き合う、淡いピンク色のウエスタンシャツ。品のいいカジュアルな表情を演出する、洗いをかけた生地の加工感が絶妙である。ボタンを開けて男らしく。 

<出典>
MEN'S Precious春号「この服とスタイルで生きていく!」
【内容紹介】竹野内 豊/この服とスタイルで 生きていく!/「変える」シャツ「、変えない」シャツ/「グレージュ」カジュアル/21世紀の「真名品」/ラグジュアリー・カー&ウォッチ/紳士の名品肌
2021年3月4日発売 ¥1,230(税込)

メンズプレシャス2021年春号の詳細はこちら

この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious2021年春号より
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
PHOTO :
篠原宏明(取材)、熊澤 透(人物)
STYLIST :
四方章敬
HAIR MAKE :
YOBOON
MODEL :
Daisuke
EDIT :
矢部克已(UFFIZI MEDIA)
TAGS: