新しい時代は、手に入れる喜びから、「毎日」身に着ける楽しみへ。存在感と内面を照らし出す輝きと共に、人生を歩んでいきたい――。
ジュエリーは単に着飾るためのものではなく、身につける人の個性や歩んできた歴史を雄弁に物語るもの。経験を重ね、むだなものをそぎ落とし「自分らしさ」という輪郭が浮き彫りになってから手に入れるジュエリーは、美意識や世界観が投影され、まさに「人生のパートナー」となるのです。
『Precious』6月号では、「いまこそ、『あなたを語る』ジュエリーに出合う!」と題して、私たちが人生を共にするに足るジュエリーについて特集しました。
時代が大きく変化を遂げ、本質的な美しさへと意識が向かう今こそ、これからの旅路を共にする最愛のジュエリーと出合う好機。さあ、自分だけのスタイルを完成させるジュエリーを見極めましょう!
今回は、ジュエリーディレクター・スタイリストとして絶大な信頼を集める伊藤美佐季さんが指南する、人生にドラマをもたらし軌跡を刻む「スタイルを物語るジュエリー」の選び方をまとめてご紹介します。
40代、そのジュエリーはあなたを語ってくれますか?
静謐な迫力を宿したエメラルドカットのブルートパーズが、飾らないありのままの美しさを引き立てる。その輝きを特別な日だけのものにせず、いつしか自分の分身となるように、毎日の生活の中でごく自然に楽しむのが理想。
■1:【ゴールドジュエリー】「大人の自己表現は、手首のボリュームゴールドから」
「私自身、肌身離さずイエローゴールドのバングルをつけているのですが、もはやセカンドスキンのような存在に。ゴールドジュエリーは太陽の輝きを彷彿とさせるからか、ヘルシーな魅力もあり、日常を共に過ごす名パートナー」(伊藤美佐季さん)
「自然界の美を表現した伝説的なデザイナー、ジャン・シュランバージェが手掛けたゴールドブレスレットは、人生のあらゆる瞬間を共に過ごしたい、エネルギーに満ちた傑作」と伊藤さんが絶賛。
トスカーナ州に息づく、エトルリア文明の服飾から着想を得て、表面をハンマー形成でドレープ状に表現したカフブレスレットは、驚くほど手首にフィットする。
【「ゴールドジュエリー編」の詳細記事はこちら】
■2:【迫力のある美しさを持つジュエリー】「新しい色、新しい迫力…新たな冒険へと誘う相棒と共に」
「ジュエリーを選ぶ際に、鍵となるのが『迫力』があるかどうか。迫力のある美しさこそが、ジュエリーの本質です。華奢なプチジュエリーよりも、圧倒的な強さや美しさを秘めたものを選びましょう」
(伊藤美佐季さん)
「実際に手に取り、初めてそのジュエリーがもつエネルギーが伝わります。美しい色に惹かれるときは、心がその輝きを欲しているとき。大粒の色石リングに冒険することで、気持ちが明るく前向きになり、細胞まで活性化しそう!」と伊藤さん。
ボタンレスのコートには、無限や永遠を意味する「レムニスケート」を連想させるチョーカーをただひとつ添えるだけ。そんな計算された、引き算のバランスが、コートスタイルにただならぬオーラを生み出す。
【「迫力のある美しさを持つジュエリー編」の詳細記事はこちら】
■3:【チャームポイントを引き立てるジュエリー】「チャームポイントを引き立てて、自信というオーラをまとって」
「首元に自信があるのなら、パールのネックレスをポイントにしたり、フェースラインがお気に入りのパーツなら大ぶりのイヤリングを選んでみたり。客観的な視点をもって選び抜いたものだからこそ、だれにも真似できない、自分だけの世界観がジュエリーと共に形成されるのです」(伊藤美佐季さん)
「軽やかなオープンワークが珍しいフープイヤリングは、横顔を印象的に見せる効果が絶大。ジュエリーは何か所にも散らさず、的を絞るほうがセンスよく映えるもの。自分の『見せ場』に狙いを定めたら、主張のあるデザインに挑戦を」と伊藤さん。
「しとやかなイメージのあるパールですが、奥深いコクのある黒蝶真珠と白蝶真珠をレイヤードすることで、ダイナミックな美しさが生まれます。チョーカーのように首元に沿わせて、ネックラインをすっきり見せましょう」と伊藤さん。
【「チャームポイントを引き立てるジュエリー編」の詳細記事はこちら】
■4:【ダイヤモンドジュエリー】「潔くシェイプにこだわり、自分に寄り添う輝きを厳選して」
「洗練されたスタイルでダイヤモンドを楽しむのが、プレシャス世代が目指すべきところ。ブリリアントカットをはじめとする華やかな輝きのダイヤモンドはすでにもっているならば、新たなシェイプに目を向けてみましょう」と伊藤さん。
「ブラックゴールドのベースが、オーバルやペアシェイプのダイヤモンドの輪郭を際立てます」と伊藤さん。
「華やかな煌きだけがダイヤモンドの魅力ではありません。バゲットカットのように、思わず吸い込まれるような『落ち着いた迫力』というものも存在します。本質的な美をとらえたダイヤモンドが、経験値によって磨かれた、芯のある大人のスピリットと呼応するのです」(伊藤美佐季さん)
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■5:【モチーフジュエリー】「人生には遊び心が必要! 笑顔になれるモチーフをいつも側に」
「ジュエリーは肌に密着する時間が長く、これからの人生を共に歩むからこそ、自分だけの価値観で、最愛のものを選んでいいのです。自分の好きなものをつけていると、自然と瞳も輝くもの。心から愛せるジュエリーに出合うことで、未来も明るく照らされると信じています」(伊藤美佐季さん)
「視界に入るリングは、自分の心を癒やすような、ひと目惚れのデザインを楽しむのもおすすめです。愛らしく指にとまるフクロウは、カンバセーションピースとしても効果を発揮」と、伊藤さん。
「イニシャルは、大人が親しみやすいモチーフのひとつです。単体ではなく、いくつかのイニシャルを重ねて、遊び心を胸元に添えて」と伊藤さん。
「理屈なしで心をときめかせるリボンモチーフのリングは、お守りのような不思議な力を秘めています。アシメトリーなデザインも優美で、重ねてボリュームを出すことで、甘いだけに終わらない、エッジのきいた印象も楽しめます」と伊藤さん。
【「モチーフジュエリー編」の詳細記事はこちら】
※掲載した商品の価格は、すべて税込みです。
- PHOTO :
- 長山一樹(S-14)
- STYLIST :
- 伊藤美佐季
- HAIR MAKE :
- JUN GOTO(ota office/ヘア)、村松朋広(関川事務所/メイク)
- NAIL :
- 上野亜美(uka)
- MODEL :
- 立野リカ(Precious専属)
- COOPERATION :
- 来住昌美(インテリア)、インターメカニカ東京
- EDIT&WRITING :
- 川口夏希、遠藤智子(Precious)