近年の世界的な大ヒット映画のひとつとなった『ボヘミアン・ラプソディ』。イギリスのロック・バンド、クイーンのヴォーカリスト、45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーに焦点を当て、1970年のクイーン結成から1985年に開催された20世紀最大のチャリティ・コンサート「ライヴ・エイド」出演までを描いた伝記的な内容で、音楽史に残る伝説の数々の再現が、世代を超えて観客の胸を熱くさせた。
公開当時の盛り上がりは記憶に鮮やかだが、そんなクイーン熱が今再び燃え上がっている。それは、今年がクイーン結成50周年という特別な年だからだ。
例えば、クイーンの公式YouTubeチャンネルでは、結成50周年を記念して50週にわたり貴重なエピソードを紹介する「Queen The Greatest」を配信中。その第11弾となる「1977 We Will Rock You(Part 1)」※が公開されたばかりだ。5月13日には、長らく入手困難だったオリジナル・アルバム全15タイトルの“リミテッド・エディション”が日本でのみ再発。前述の劇場版「ボヘミアン・ラプソディ」も初めてテレビの地上波で放送され、大きな話題となった。
天文学者ブライアン・メイを案内役に、プラネタリウムでしか味わうことができないクイーンの音楽体験を
そして、次のお楽しみはプラネタリウム!有楽町の「コニカミノルタプラネタリアTOKYO」で、クイーンの楽曲が全編に使用されたドーム映像作品『QUEEN -HEAVEN-』が上映されることになった。スタートは、公式に「QUEEN」として活動を開始した日とされる、7月12日からだ。
実は、この作品、2019年11月に同館で2か月間上映されたのだが、その間、満席が続き、衰えることのないクイーンの人気の高さを改めて知らしめた。その後、多くのファンからの再上映のリクエストが寄せられ、その願いがついに叶うことになったのだ。
この映像作品『QUEEN -HEAVEN-』の監修を手がけたのは、クイーンのギタリスト、ブライアン・メイ。ファンの間では、彼が天文学者であることは周知の通り。ちなみに、昨年1月、ライヴ・ツアー「クイーン+アダム・ランバート」で来日した際には、滞在期間中に京都市山科区の京都大付属花山天文台を、天文学者としてプライベート訪問したことも話題になっている。
ドームでの上映を前提とする全天周映像作品『QUEEN -HEAVEN-』は、2001年にドイツで制作・発表されたが、その後、レーザー演出などが追加され、初上映から20年を経た今でも世界各国のプラネタリウムでロングラン上映されている。
今回の「コニカミノルタプラネタリアTOKYO」での上映は、映像に合わせたライティング演出を用いた“フルドーム・ミュージック ショー”となる。フレディ最後の歌声といわれる「マザー・ラヴ」から「ボヘミアン・ラプソディ」へと遡る名曲19曲が360度サラウンドでドームを満たす。そして、ブライアン・メイを案内役に、クイーンのメンバー4人の躍動感あふれる姿を伝える映像が80分間、生々しく迫ってくる。
『QUEEN -HEAVEN-』の上映は50周年に合わせて50回限定。貴重な機会となる。クイーン・ファンならずとも味わってみたくなる、プラネタリウムならではの感動の映像体験。見逃す手はない。
問い合わせ先
- コニカミノルタプラネタリアTOKYO TEL:03-6269-9952(10:00〜19:00)
- 住所/東京都千代田区有楽町2丁5-1 有楽町マリオン9階
【QUEEN -HEAVEN-】
上映期間/2021年7月12日(月)〜11月24日(水)予定
上映時間/約80分 - ※新型コロナウイルスの影響により一部情報が変更となる可能性があります。最新情報は公式HPなどでご確認ください。
- TEXT :
- 堀 けいこ ライター