新しい時代へと向かうこの夏も、惹かれるのはやはり「白」。清潔感、上品さ、凛々しさ…たくさんの魅力を秘めた「白」は、おしゃれも暮らしも、気持ちよく、優しく、美しくしてくれる最愛の色です。

『Precious』7月号では「『白』と過ごす、真夏の贅沢」を特集。

変わる日常に、いつも通りの涼やかな風を届けてくれる、ファッション&ライフスタイルアイテムをご紹介します。

■1:聡明な白

◇「ジル サンダー」のコットンワンピース

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ワンピース¥258,000・バングル¥64,900(ジルサンダージャパン<ジル サンダー バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー>)、イサム・ノグチのペンダントライト『AKARI』右から/50EN¥13,200・60D¥16,500・37D¥9,900(オゼキ)

爽やかで知的な白のワンピースは、ラッフルディテールが配されたトップス部分のたっぷりとした布使いと、それでいてすっきり映るシルエットが絶妙。シンプルでクリーン、そして着るだけで絵になる華やかでモダンな服は、まさに今の私たちが求める服の理想形。

さらに農薬や化学肥料を使わない畑で栽培された綿を用いた、イタリア製オーガニックコットンポプリン素材で、素肌に心地いいのもうれしい。


◇「イサム・ノグチ」の『AKARI』

和紙の優しい白とモダンなデザインが魅力の照明『AKARI』。

20世紀を代表する彫刻家、イサム・ノグチが1950年代、伝統工芸・岐阜提灯に出合って生まれた照明は、「光の彫刻」として世界で愛され続ける名品。和紙を通して伝わる柔らかな光に今、再び魅了される。

東京都美術館で開催の特別展「イサム・ノグチ 発見の道」でも展示。特別展は8月29日までの予定(最新情報は公式サイトにてご確認ください)。

 

■2:気品漂う白

◇「ボッテガ・ヴェネタ」のドライな質感のワンピース

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ワンピース¥396,000(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)、リング¥858,000(オークラ コーラル)、黒田泰蔵の梅瓶¥1,320,000【直径24×高さ31㎝】(イデー東京)

キリッとしたなかにも上品な女らしさを感じさせる、白のワンピース。

腰周りにパッドの入った構築的なシルエットのワンピースは、チョークを思わせる柔らかな白とドライなストレッチリネンキャンバス素材がさりげなく温もりや素朴さを伝える。気品が漂い、それでいてストイックになりすぎない白のニュアンスが今の気分にぴったり。


◇黒田泰蔵の梅瓶

「美しい白磁ならこの人」、黒田泰蔵の器。

20歳でパリに渡り、人間国宝・島岡達三に会い、カナダで制作を開始。帰国後、45歳で白磁のみの制作を行うことに。辿り着いた、造形の美しい静謐な白磁を、代表的なフォルムの「梅瓶」で。薄手の器は一見、どこか緊張感の漂う凛とした美しさ。それでいて釉薬が掛けられていないためか、優しい手触り。高貴でいて豊かな、極上の白は1点もの。

 

■3:瑞々しい白

◇夏に咲く鉄線の花

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坂下和長のフラワーベース『SHALLOWS』¥37,400(シボネ)

初夏のフレッシュな気分をもたらす白い花も、この夏、暮らしに取り入れたいもののひとつ。

おすすめは、清らかな白い花を咲かせる初夏の花、鉄線。中世に中国から渡来したという花は、クレマチスの原種のひとつで、丈夫なツルを絡ませながら成長して多数の花を咲かせるが、まずはその瑞々しい美しさを楽しむ一輪挿しに生けて。おなじみの6枚の花びらのものに加え、八重咲きの鉄線も素敵。

 

■4:穏やかな白

◇「クリスチャンヌ ペロション」のテーブルウエア

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「クリスチャンヌ ペロション」のマグ各¥15,950【直径8×高さ11】(ドワネル)、 オーバルプレート¥22,000【縦32×横28㎝】(チェリーテラス)、シェル スモールプレート¥8,800【直径10㎝】(フランジュール神戸本店)、テーブルクロス¥24,200(カッシーナ・イクスシー青山本店)

穏やかな時へと誘ってくれるような白い器は、イタリア・トスカーナ地方に工房を構える「ペロション」のもの。

独自に調合する釉薬から生まれる、自然を映し取ったような優しい彩りで人気を集める陶芸家の器は、白にも独特の奥行きが。手仕事から生まれる、華奢で優美なフォルムも素敵。

※掲載した商品は、すべて税込です。

問い合わせ先

PHOTO :
浅井佳代子
STYLIST :
押田比呂美(ファッション)、来住昌美(インテリア)
HAIR MAKE :
hiro TSUKUI(Perle/ヘア)、三澤公幸(3rd/メイク)
MODEL :
立野リカ(Precious専属)
EDIT&WRITING :
川村有布子、遠藤智子(Precious)