ホールカットシューズは、本格靴のなかでも素材の品質と技術のレベルが最も如実に表れる靴といわれる。革をつぎはぎせず大きく裁断するため原皮のクオリティにごまかしがきかないのと、立体的なシェイプを描き出すのに高度な吊り込み技術を必要とするためだ。

英国靴の技を見せつける「エドワード グリーン」の美麗なホールカットモデル

名品データ ●モデル名 『ニューバリー』 ●サイズ展  5~9.5 ●木型 『888』 ●素材 牛革 ●国 イギリス  ●備考 モデル『ドーヴァー』のほか、ブローグやアデレード仕様の印象が強い同ブランドだが、ホールカットモデルも 国の男らしさを残した隠れた名靴である。程よいノーズの長さや5アイレットの意匠など、シンプルなスタイルに上手に見せどころも演出している。
名品データ ●モデル名 『ニューバリー』 ●サイズ展  5~9.5 ●木型 『888』 ●素材 牛革 ●国 イギリス  ●備考 モデル『ドーヴァー』のほか、ブローグやアデレード仕様の印象が強い同ブランドだが、ホールカットモデルも英国の男らしさを残した隠れた名靴である。程よいノーズの長さや5アイレットの意匠など、シンプルなスタイルに上手に見せどころも演出している。

その点、この『ニューバリー』はエドワード グリーンが正真正銘の最高峰であることを端的に物語っている。余計なシワや伸びのない、どこから見ても美しい革。エッジがくっきりと立ち、官能的なまでになめらかな曲線を描くトウのライン。

カラーバリエーションにも注目を!

フォーマルなシーンではブラックを選びたい。飾り穴のないホールカットモデルは、上品かつスマートな佇まいだ。

どちらかというと素朴で質実剛健なイメージのある「エドワード グリーン」だが、スマートな靴作りも文句なしの完成度だ。トラディショナルだけでない、名門の秘めたる顔を かせた一足である。

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2021年春号より
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PHOTO :
戸田嘉昭・小池紀行(パイルドライバー/静物)
STYLIST :
石川英治(tablerockstudio)
EDIT&WRITING :
矢部克已(UFFIZI MEDIA)