自由に、肩肘張らずに、好きなネタを好きなだけ…。
今、鮨がおもしろい!『Precious』7月号では、「多様化する『鮨』が楽しい!」と題して、住宅街の一角にあって個室も完備、ドリンクとのペアリングや、程よい価格で本格鮨を好きなように楽しめる、などのこだわりをもつ鮨店に注目。
フードジャーナリスト 森脇慶子さんとともに、「気兼ねない日常使い」が叶う2021年の名店をご紹介しています。「あぁ、おいしいお鮨が食べたい」。そう思ったときに気軽に行けるお気に入りの一軒、見つけませんか?
[東京・世田谷]鮨 うがつ
住宅街の奥地、緑豊かな通り沿い。わざわざ訪れる価値のある鮨とホスピタリティ
東京・世田谷の住宅街。最寄駅は複数あるもののいずれの駅からも徒歩約20分と、決して便利といえない場所にもかかわらず、2020年9月のオープン以来口コミで話題となり、リピーターが続出。
「田舎育ちなので緑豊かなゆったりとした場所で店を構えたくて。世田谷区一択で物件を探しました」と店主の佐々木強さん。銀座の老舗で10年、ドバイのホテルや名店「とかみ」「はっこく」で修業を積み「当時から彼の評判は高かった」とその技術と人柄に森脇さんも太鼓判。
店主が握りを、鮨店で経験を積んだ女将の麻紀さんがつまみを担当するおまかせコースは22,000円のみ。最初に先付けと刺身、13〜15貫の握りの合間に焼き物、揚げ物、蒸し物など2、3品のつまみが登場。開放感ある店内で夫婦二人三脚のコースを堪能できます。
また、鮨カウンター付きの個室も完備。3人の子供をもつ店主の「子連れでも本格的な鮨を楽しんでほしい」との想いから。「地元の人に長く愛される鮨店でありたい」という言葉どおり、温かい雰囲気に満ちた名店です。
福岡産の白イカには鹿の子に包丁を入れ、最後にしょうゆとすだちを少々。
コースの終盤に登場する「牡蠣の昆布蒸し」。昆布のうま味がしみ込んだふわ、ぷりっの半生の牡蠣の上に、ごま油でさっと和えた三つ葉をのせて香ばしく。
「やま幸」のマグロ、この日は静岡の下田から。
美しい光を放つ熊本産のコハダ。粒をしっかり感じるシャリは宮城のササニシキ100%。砂糖は使わず、塩のみで。赤酢2種と米酢1種をブレンドした程よい酸味のシャリは、ネタのうま味を見事に引き立てる。
外構の植栽や店内のグリーンを手掛けるのは、八雲の人気アトリエ「TSUBAKI」。写真右は、鮨カウンター付きの個室。
ネタケースは、檜のカウンターと同じ素材でつくった特注品。
店舗デザインは「MASS&HACHI」が担当。厚さ30㎝の美しいカウンターは、樹齢230年の奈良・吉野の檜を使用。まな板や個室のカウンターも同じ檜で。カウンターの後ろは広々とスペースをとり、さらに個室へ続く通路も別途確保。なんとも心地よい空間。
※新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下では一部情報が変更となる可能性があります。公式HPなどでご確認ください。
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問い合わせ先
- 鮨 うがつ
- 営業時間/17:00~22:00頃、ランチは不定期
定休日/不定休
メニュー/おまかせコース¥22,000
要予約(最新情報はインスタグラム @sushiugatsu 参照)
住所/東京都世田谷区下馬3-11-10 三吉ビル1F - TEL:03-5787-5155
- PHOTO :
- 篠原宏明、長谷川 潤
- EDIT&WRITING :
- 田中美保、佐藤友貴絵(Preciosu)