ファッションとは時代の流行の写し鏡であり、それは一見すると何も変化のないように思えるスーツにおいても同じことが言える。とりわけ、カジュアルなスーツ需要が高まる今、伝統的なスーツスタイルを得意とするブランドのスーツも、その形容に変化が見られる。クラシコイタリアを代表する「ブリオーニ」から今季新しく登場したスーツは、テーラリングに敬意を払いながらも、時代が求めるカジュアルを巧みに表現している。
適度なカジュアル感でモダンに仕上げた「ブリオーニ」の新作スーツ
長時間着用しても高い着心地を維持する「ヴェンティクアトロ」シリーズのスーツ。大きな特徴は、強撚糸のウールを用いることで型崩れしにくく、シワにも強い。さらに天然素材ながらのナチュラルストレッチが快適性を高めてくれる。また、適度なカジュアル感を演出する新型モデル「アマルフィ」を採用。シャープなモダンシルエット、3つ釦段返り、パッチポケットで、従来のブリオーニのスーツのイメージを大きく変化させた。
マニカカミーチャによる袖付けや、ハンドメイドによるフラワーホールなど、イタリアスーツらしい柔らかい表情が佇まいに優雅さを与えてくれる。
正統派コーデで、さりげないカジュアル「感」を出す
チャコールグレーのスーツは黒を合わせたモノトーンコーデが鉄板だが、黒はかえってドレス感を高めてしまう。カジュアル感をより高めるならブラウンカラーがベストだ。Vゾーンと足元をワントーンに抑えれば、まとまりのある上品さもともに演出できる。
カジュアルという無用のルールの中で、スーツの着こなしがだらしなくなっては意味がない。きちんとした大人ならば、スーツのカジュアル感をきちんと見極める力が必要だ。
※価格はすべて税込です。
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- 島本一男(BAARL)
- STYLIST :
- 河又雅俊
- EDIT&WRITING :
- 河又雅俊