【目次】

「きれいめ系統」3選


まず最初にご紹介するのは王道のきれいめ系統。この系統の代表的な種類として「コンサバ」「トラッド」「フェミニン」が挙げられます。3つの違いと、どんなアイテムを選び、どう着こなすかチェックしてみましょう。

【1】コンサバ

攻めの姿勢は控えて、正統派にきめて

 

コンサバとはコンサバティブの略で、「保守的な」という意味にあたり、モード系統とは対になるファッションのことです。実際の着こなしとしては、品の良い清楚なアイテムを選びながら、露出は少なめで、着崩したりもしない正統派な傾向があります。

ジャケット×プリーツスカートで優雅に

 

クラシカルな佇まいの黒ジャケットとベージュのプリーツスカートを組み合わせれば、優雅で上品なコンサバスタイルになります。足元にも端正な黒パンプスを迎え、コンサバの完成度を高めて。

【2】トラッド

時代に左右されない名品をミックス

 

トラッドはトラディショナル(伝統的)の略で、上流階級の紳士の着こなしを起源としたファッションのことです。例えば見本のようなTシャツ×デニムパンツのカジュアルスタイルに、仕立ての良さを感じるジャケットとビット付きローファーを合わせれば、トラッドな要素が加わってクラスアップが図れます。

トレンチコートがやっぱり使える

 

代表的なトラッドアイテムといえば、トレンチコートを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。シャツやスラックスといったきちんとアイテムと組み合わせれば、トラッドな雰囲気を盛り上げることができます。

チェック柄投入でトラッド気分を上げて

 

チェック柄もトラッドスタイルに欠かせない要素の一つです。ニットプルオーバー×パンツのシンプル上下も、チェック柄を選びつつ穏やかな配色に任せれば、品の良さを感じるトラッドスタイルに着地。

【3】フェミニン

ふんわりシルエットで女性らしく

 

「女性的な」という意味を指すフェミニンファッションは、女性らしい丸みを感じさせるふんわりシルエットや柔らかな雰囲気が特徴です。コンサバがかっちりしているのに対し、フェミニンはより柔らかく、親しみやすさを与える着こなしになります。

オフショルダーでデコルテを美しく演出

 

ティアードデザインやフリルのオフショルダーデザインがフェミニンさを醸すワンピースは、上品ネイビーを選ぶことで甘くなりすぎるのを回避。華奢な肩周り、デコルテをアピールすることでぐっと女性らしく。

ウエストマークでフィット&フレアへ

 

女性らしいくびれを強調するのもフェミニンスタイルの定番テクニックといえます。クラシカルな表情のドット柄ワンピースは、ネイビー×サテンでしなやかに。共布ベルトできゅっとウエストマークすれば、フィット&フレアになり美シルエットにまとまります。

「カジュアル系統」5選


人気のカジュアル系統は「きれいめカジュアル」「シンプルカジュアル」「スポーツミックス」「ストリート」そして「アウトドア」が代表的な種類です。混同しやすいものもあるので、ここで改めてそれぞれの特徴をおさらいしてみてくださいね。

【1】きれいめカジュアル

デニムで適度な脱力感を加えればこなれ見え

 

きれいめカジュアルは、きれいめのきちんと感はそのままに、適度にカジュアルダウンさせることでこなれ感を演出できるファッションです。見本はデニムパンツでカジュアルダウンさせていますが、シャツとの色をリンクさせることで調和をもたらすことに成功しています。

ボトムコーデで緊張感をなくす

 

爽やかなブルーのストライプシャツとベージュジャケットのきれいめ上半身に対し、下半身にはあえてサイクルパンツとスニーカーのカジュアルアイテムをセレクト。ボトムコーデで抜け感を作ることで、今どきなきれいめカジュアルが完成します。

スニーカーで外す王道テクを活用

 

きちんとした着こなしをスニーカーで外す王道テクニックを使い、きれいめカジュアルを実現。するりと肌の上を滑る素材の優雅な総柄ワンピースに、気負いないスニーカーを合わせれば気張って見えずちょうどいいバランスに整います。

【2】シンプルカジュアル

配色バランスにこだわって無難にさせない

 

シンプルカジュアルは、カジュアルなアイテムで構成する自然体なスタイルのことです。手抜きに見えるのは避けたいので、例えば見本のように切れの良い白のボトムコーデで軽やかに見せたり、ハンサムで洗練感のあるカーキを選べば垢抜けて見えます。

きれいめアイテムを一点だけ投入

 

プリントTシャツとブルーデニムパンツ、そして白スニーカーで作るシンプルカジュアルスタイルは、レザーのショルダーバッグを一点投入したことでラフになりすぎる心配がありません。さらにシンプルだからこそ、ヘアはスタイリッシュなストレートヘアにしたりと、細部まで抜かりなく。

【3】スポーツミックス

軽快さを足せばブラックコーデが重くならない

 

スポーツミックスとは、スポーツブランドのアイテムをミックスしたファッションのこと。スポーティなエッセンスを加えることで、カジュアルダウンを叶えたり切れの良さを加えることができます。見本のようなブラックコーディネートも、ジャージーパンツのサイドラインや真っ白なスニーカーがアクティブさを加え、重く見えるのを回避しつつこなれ見えに貢献しています。

アクティブ小物でスポーティに

 

スウェットプルオーバーとデニムパンツのシンプルカジュアルに、ジャケットを投入してテイストミックススタイルへ。そこにキャップと適度な厚みのあるスニーカーを加えれば、アクティブさが加わり軽やかに着地します。

スポーツミックスでかっこよく

 

クラシカルなジャケットも、白黒で構成したブラトップやスウェットパンツ、スニーカーのスポーツアイテムをかけ合わせれば、タフさを感じるかっこいい出で立ちに。お腹、足首をチラ見せすることでバランスアップに繋げています。

【4】ストリート

レザー投入でぴりっとスパイスを加えて

 

よく耳にするストリートスタイルとは、ファッション業界ではなく街中の若者から生まれたファッションのことです。パーカやスウェット、Tシャツ、デニムジャケットなどが代表アイテムとして挙げられ、それぞれややルーズなシルエットが特徴です。大人がストリートスタイルにチャレンジする場合、モノトーンを選んだりレザー素材を投入することでぴりっと引き締めると好バランス。

ボディバッグをアクセントに

 

ビッグシルエットのTシャツに、バイカーショーツを合わせメリハリラインを形成。ぽてっと厚みのあるハイテクスニーカーが、ストリートムードを盛り上げます。仕上げに赤のボディバッグを添えれば、鮮烈カラーがアクセントになり物足りなさを感じる心配もなし。

【5】アウトドア

カジュアル&アクティブで動きやすく

 

アウトドアファッションは、アウトドアアクティビティに適したファッションを指します。例えばキャンプ、BBQ、ハイキングなどが挙げられるため、動きやすい服装がマッチ。両手のあくボディバッグや歩きやすいスニーカー、日焼け防止のハット類が代表的なアイテムです。

秋冬は防寒力を重視して

 

秋冬のアウトドアファッションなら、フリースやムートンブーツを使って防寒力を重視するのがおすすめ。他にもマウンテンパーカを使ったり、季節が深まればダウンコートなどを投入すると快適です。

「シンプル系統」2選


次にご紹介するシンプル系統は「ベーシック」と「ノームコア」が代表的な種類です。シンプルゆえに、お洒落に見せるのが一番難しいといっても過言ではないので、垢抜けて見せるためのコツも併せてご紹介します。

【1】ベーシック

ちょっとした着こなしテクで無難を回避

 

「基本」という意味のベーシックファッションは、シャツやシンプルスラックスなど、流行り廃りがなく着こなしの軸となってくれるファッションです。さらにカラーも、白や黒、グレー、ベージュなどの定番色をセレクト。見本のようなベーシックスタイルは、シャツの裾を片方だけインするひねりテクを加えることで、無難にならず垢抜けを叶えています。

ベージュで品の良さを乗せる

 

チェスターコートやハイネックトップス、パンツといったベーシックアイテムで構成する正統派ルック。上品なベージュの面積を多めにとれば、着こなしのクラスアップが図れます。コートをばさっと肩掛けしたこなれテクも必見。

【2】ノームコア

自分の体型を熟知し、シルエットにこだわる

 

ノームコアとは、ハードコアとノーマルをかけ合わせた造語で「究極の普通」という意味になります。つまり、肩肘張らないシンプルな服装のこと。無駄を削ぎ落とす分、自分の身体のラインを活かすようなシルエット、丈感のものを選ぶと「シンプルを制してお洒落を制する」が実現できます。

ミニマルに徹すればこだわりのアイテムに出会える

 

ノームコアとは、流行のアイテムを取り入れたり装飾をすることとは正反対の引き算ファッションなので、自ずとアイテム選びに慎重になります。究極なシンプルながらも、素材やちょっとした丈感の違いにこだわることで、長く愛せるアイテムに出会えるはず。

「モード系統」


最後に、モード系統についてご紹介します。モード系統に分類されるのはモードそのもののみで、これは「流行の」という意味になります。トレンドアイテムを活用し、今どきなお洒落を味わってみてはいかがでしょうか。

トレンドカラーとアイテムを盛り込んで

 

トレンド感のあるモードスタイルに導くには、トレンドのカラー、アイテム、素材を押さえて。全体をトレンドアイテムで構成すれば、モード感たっぷりな出で立ちに整います。

ヒトクセ×モノトーンでモードに誘導

 

モードとは、しばしば個性的なデザインのモノトーンアイテムを指す場合もあります。アシンメトリーショルダーのカットソーに、大胆スリットのロングタイトスカートの着こなしは、白黒のおかげでモードな印象がぐんとアップ。

モードな小物で旬のムードをまとって

 

モードに見せるためには、トレンド小物の存在も欠かせません。例えばワンピースとジャケットのようなきれいめコーディネートも、コンテンポラリージュエリーやトレンドのバッグ、シューズを掛け合わせるだけで今っぽく更新することに成功します。


様々なファッションの系統、そこから派生する種類についてご紹介しました。

お気に入りの系統だけでなく、様々なファッションの系統にチャレンジし、コーディネート幅を広げてみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
PHOTO :
Getty Images
EDIT&WRITING :
阿部芙美香