「タンク マスト」が魅せるカルティエ・マジックに感嘆!

ジュエリー&時計ジャーナリストの本間恵子さんが、2021年の新作ウォッチからおすすめアイテムをご紹介。今回、本間さんが取り上げたタイムピースは、カルティエ(Cartier)より新たに誕生したタイムレスなコレクション「タンク マスト」から、王道の印象を備えたモノトーン2本と、モダンな雰囲気を携えたレッド、ブルー、グリーンのカラーで仕上げられたタイムピース3本をご紹介します。

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ベゼルの両サイドにダイヤモンドをあしらった「タンク マスト」 Laziz Hamani(C)Cartier

ご存知のように「タンク マスト」は、メゾンを代表する「タンク」と1970~80年代に人気を博した「マスト」、2つのウォッチを集約させたコレクションです。ゆえに、このタイムピースにはカルティエらしさが満載! 培ってきた伝統とクリエイティビティが発揮されるプロポーションに、カルティエファンならずとも魅了され続けています。

ピックアップした「タンク マスト」のフォルムは同一なのにも関わらず、カラーを変えるだけで、なぜ、個性が染み渡るのでしょう。これこそがカルティエ・マジックというべき。永年、ラグジュアリー界を牽引するメゾンの成せる技の結晶です。

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ダイヤルとストラップの色を揃えることで、気品とインパクトを兼ね備えた「タンク マスト」  Laziz Hamani(C)Cartier

日ごろのファッションにさらなる磨きをかけるために、好みの「タンク マスト」の個性、色使いをセレクトしてみては?

「1917年にファーストモデルが登場した“タンク”は、ジャクリーン・ケネディなどさまざまな女性たちに選ばれた歴史的名作で、これを愛用する人はタンキストと呼ばれていました。今年は1980年代に “レ マスト ドゥ カルティエ”として一世を風靡したコレクションにさまざまな改良を加えた新作が登場。あなたもタンキストになるチャンスです」(本間さん)

モノトーンorカラー…目移り必至の「タンク マスト」5選

■1・2:輝く縦ラインが端正なモノトーンのダイヤモンドウォッチ

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左/「タンク マスト」SM¥748,000(予価) ●ケース:ステンレススティール×ダイヤモンド ●ケースサイズ:29.5×22mm ●ストラップ:ブラック ブラッシュ カーフ ●ムーブメント:長寿命クオーツ 右/「タンク マスト」LM¥852,500(予価) ●ケース:ステンレススティール×ダイヤモンド ●ケースサイズ:33.7×25.5mm ●ストラップ:ブラック ブラッシュ カーフ ●ムーブメント:長寿命クオーツ ※ともに2021年11月発売予定 (C)Cartier

オーセンティックなブラックにダイヤモンドが輝きを添えるモノトーンのウォッチは、カルティエの「タンク マスト」のデザインコードを備えています。

パッと目が行くダイヤルのアワーマーカー、こちらのローマ数字の4は「IV」ではなく「IIII」になっています。また線路のような「レイルウエイ ミニッツトラック」は、アールデコの印象を強く醸し出し、このメゾンのウォッチには欠かせないものです。スティールを青く焼き上げた時分針は、ソード(剣)のフォルム、リュウズのカボションカットの青いシンセティックスピネルも、ラグジュアリーメゾンらしさを昇華させます。

そして、今回取り上げたサイズ違いのウォッチ2本は、ともにベゼルの縦ラインにダイヤモンドを配し、手元に知的な煌めきを添えてくれるデザイン。さらにブラッシュされたストラップが晴れやかな表情を引き立てます。

王道のデザインと王道のモノトーン、この両方を備えたタイムピースですから、Precious読者が愛用するどんなスタイルにも似合い、手元に存在感のある輝きを与えます。

ジャケットの袖口からさりげなく覗くSMサイズ、流行りのバルキーニットにもさらりと似合うLMサイズ。実物を目の前にすると、どちらのサイズにするか、贅沢な悩みがふつふつと湧いてきそうです。

「小顔でフェミニンなSMを選ぶか、手元のアクセントになるLMを選ぶかで迷ってしまいそうですね。このコレクションは、実は電池寿命約8年という高効率なクオーツムーブメントを搭載しています。機械式モデルに比べごく薄く仕上がっていますから、セカンドスキンのようなつけ心地で楽しめるはずです」(本間さん)

■3・4・5:ソリッドなフェイスが愛おしい3カラーのバリエーション

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「タンクマスト」LM各¥339,900 ●ケース:ステンレススティール ●ケースサイズ:33.7×25.5mm ●ダイヤル:ラッカー ●ストラップ:アリゲーター ●ムーブメント:長寿命クオーツ (C)Cartier

モノトーンのウォッチのLMサイズと同じ大きさながら、表情が全く違うタイムピースです。先にご紹介したレイルウエイも、アワーマーカーもありませんが、1970年代に登場した「レ マスト ドゥ カルティエ」のデザインをきっちりと踏襲しているのです。

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1977年の「レ マスト ドゥ カルティエ」ウォッチ N. Welsh, Collection Cartier(C)Cartier

レッド、ブルー、グリーンの濃厚な色合いは、温もりを感じさせるとともに、「タンク マスト」の無駄のないピュアなラインとシルエットを際立てる効果も。気品と個性に満ちたそれぞれのカラーの特徴をご紹介します。

【レッド】レッドといってもバーガンディに近い発色は、長年、カルティエのボックスやレザーコレクションなどにも採用され、このメゾンを代表するカラーのひとつです。きちんとした場のスタイルであっても、落ち着いた発色が気品を感じさせます。

【ブルー】深海を思わせるシックなブルーの選択は、清廉感を好む女性にはジャストフィット。穏やかな姿勢がアピールできます。カジュアル傾向に向かう秋冬ファッションにもなじみがよく、柔らかなハーモニーを手元で奏でます。

【グリーン】癒やしのグリーンと言ってもいいほど穏やかな表情を醸し出す発色です。サステナブルを代表するカラーを「タンク マスト」に取り入れるメゾンのセンスはさすが! 今季のファッションで重用されるボタニカルグリーンは、カーキ、オリーブやフォレストとややグレイシュな傾向へ。このウォッチのグリーンを手元に配し、トーン・オン・トーンで大人っぽい演出を狙ってはいかがでしょう。

「かつて愛用したコレクションが復活し、感無量。シンプリシティを極めているため、毎日つけ続けても飽きることがないデザインです。要素を極限まで削り落としているのに、ひと目でカルティエとわかる存在感を備えているのもさすがですね。以前のモデルはヴェルメイユ(金でコーティングしたシルバー)だったのですが、新作はスティールで、よりモダンな印象になっています」(本間さん)


以上、モノトーンとカラーに彩られたカルティエの「タンク マスト」新作5本をご紹介しました。

「レトロなデザインの復刻が流行っている時計界ですが、“タンク”は時を経てもレトロになるどころか、今なおコンテンポラリーな表情を漂わせています。不安定な日々が続く今の次代は、揺るぎない確かさを持つ“タンク”のような時計をもう一度見直すべき。エターナルな美しさとはこういうことかと、この時計が教えてくれます」(本間さん)

※掲載した商品は、すべて税込みです。

本間恵子さん
ジュエリー&時計ジャーナリスト
(ほんま けいこ)東京都出身。武蔵野美術大学を卒業後、某宝飾メーカーでデザイナーとして勤務し、その知識を生かしてジュエリー専門誌のエディターに転身。その後フリーランスとなり、国内外の見本市や展示会を取材して、モード誌やアートマガジン、新聞などに寄稿。トークショーやテレビコメンテーターなどをこなしながら、アンティークジュエリーの研究も行っている。夫は建築家。好きなもの:バンドデシネ、マンガ、美術史、トールキンの著作。

問い合わせ先

カルティエ カスタマー サービスセンター

TEL:0120-301-757 

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この記事の執筆者
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WRITING :
菅野悦子
EDIT :
谷 花生