90年代後半から、シップスのエクスクルーシブブランドとして20年以上展開している「ヴァルディターロ」は、イタリア、パルマにあるカルーゾ社で生産されているが、その魅力はなんといっても普遍であることだ。長年展開しているにもかかわらず、デザインに大きな変化は見られない。それは「ヴァルディターロ」が、すでに完成されたデザインであることを証明している。決して古臭くなることはなく、時代の潮流の中であっても抗うことなくトレンドを求める洋服とは対極の存在にある。

一見すると華美なデザインではないが、着ていく程に魅力を実感するレベルの高い仕立てがこのスーツの持ち味。数あるイタリアブランドの中でも、買いやすい価格帯であり、同クオリティの他ブランドと比べても、コストパフォーマンスの高さは随一である。シップスの得意とする普遍的なトラディショナルをまさに体現したブランドだ。

「ヴァルディターロ」のスーツは男が求めた究極のシンプルだ

スーツ¥159,500(シップス 銀座店〈ヴァルディターロ ペル シップス〉)

元々は乗馬用の制服として開発されたこの生地は、非常に丈夫でありながら、エレガントな雰囲気がある。仕立て栄えする厚手の生地感で、着用した時、良い意味で生地の重さを感じられる。また、フルキャンバス(総毛芯)による美しいシルエットは健在。肩は薄めのパッドで、柔らかくも構築的なシルエットに、やや幅広のラペルが精悍な印象を与える。

シップス 銀座店

ビジネスでもカジュアルでもいける!

スーツ¥159,500〈ヴァルディターロ ペル シップス〉、シャツ¥27,940〈エリコ フォルミコラ〉、タイ¥16,940〈ステファノ ビジ〉、ベルト¥8,470〈ル セリエ〉、靴¥73,700〈クロケット アンド ジョーンズ〉 マフラー¥34,100〈ノラ〉/以上、シップス 銀座店

スーツの生地は、カジュアルな感じであるので、ビジネススタイルはもちろんであるが、カジュアルなコーディネートにも使いやすい。こちらは、レジメンタルタイを合わせたトラッドなコーディネートであるが、スエードのシューズや、やや無骨なベルトを合わせることで、カジュアルな雰囲気になる。

以上、シップスのエクスクルーシブブランド「ヴァルディターロ」のスーツを紹介した。自由な着方ができるからこそビジネスだけでなく、カジュアルな装いとしても大いに活用してほしい。着込むほどに魅力が増していくスーツだからこそ、自分流にアレンジを加えて楽しんでいただきたい。

※価格はすべて税込みです。

問い合わせ先

シップス 銀座店

TEL:03-3564-5547

この記事の執筆者
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PHOTO :
島本一男(BAARL)
STYLIST :
土屋大樹