テレワークの増加に伴うビジネススタイルの変容は、デイリーウエアの重要性を見直すきっかけにもなった。肩肘の張らないコンフォートな着心地を前提としながら、どこかに自身のお洒落心を満たすデザイン性を取り入れる。そんなこだわりを持つ人も多いだろう。例えばルームシューズもまた然りで、素足のままやくたびれたスリッパでは仕事の質どころか気持ちも上がってこない。“お洒落は足元から”という聞き慣れた常套句を持ち出すとするならば、室内においてもそれは決して例外ではないはずだ。
「スペースクラフト」は、長年シューズデザイナーとして研鑽を積んだ金井仁が手掛けるドメスティックブランド。クラシックなデザインをベースに、新たなエレメントを少しだけ加えることで、他にはないオリジナリティに富んだプロダクトを数多く生み出している。今回ピックアップしたレザースリッパも、昔ながらのスタイルを上質な素材使いでモダンに生まれ変わらせた1足である。
あらゆるインテリアに馴染むミニマルデザインと上質なマテリアル
国産の牛革で仕立てた、古くからある“つっかけ”タイプのレザーサンダル。芯材を排した足馴染みの良さと、裏地にあしらったスエードで優しい肌触りをあわせもつ。表面を擦ったマットな仕上げは、落ち着きを添えると共に使い込む程にエイジングの表情を楽しむことができる。
同色のステッチを含めて無駄な装飾を排したアノニマスなデザインも、飽きがこないので毎日履くものとしてはおあつらえ向きと言えるだろう。
ソール裏にもスエードをあしらい、防滑性を高めるなど繊細な心遣いも秀逸。何より押し付けのないモダンな佇まいは、様々なインテリアにすっと馴染むような普遍的な良さがあり、自宅のリビングはもちろん、持ち運ぶ際にもかさばらないので、飛行機や新幹線での移動時に履き替えるのもおすすめだ。
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- 多田 悟(Rooster)
- STYLIST :
- 仲唐英俊(TABLE ROCK.STUDIO)
- WRITING :
- 佐藤哲也