「燻ぶる」ってなんと読む?「くんぶる」ではなく…心情も表せる言葉です!
明日・10月28日は『おだしの日』という記念日です。
お料理のベースとなる「出汁(だし)」の「おだし」です。和食で最もポピュラーな出汁といえば、鰹節でとったものをイメージする方が多いでしょう。『おだしの日』は、鰹節の「燻乾製法(くんかんせいほう)」を考案した江戸時代の漁民・角屋甚太郎氏の命日である1707(宝永4)年10月28日にちなんで制定されたそう。
保存方法の限られていた時代に、すごい発明ですよね。角屋甚太郎氏の功績が無ければ、今、鰹出汁の効いた、おいしい和食が頂けなかったかもしれない…と思うと、心から感謝して手を合わせたくなりますね。
本日は「燻乾製法」の「燻」という字の入った難読クイズをお送りします。
【問題1】「燻ぶる」ってなんと読む?
「燻ぶる」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「炎が燃え出さずに、けむる。」「家にこもってすることもなく暮らす。」「問題がはっきりと解決されないまま内部に残っている」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「表面上は和やかでも、あの二人の間には根深い感情のもつれが燻ぶっているのよ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 燻ぶる(くすぶる) です。
「燻」という字と言えば、「燻製」をイメージする方も多いでしょう。煙を利用して調理する方法ですので「燻ぶる(くすぶる)」という読み方は納得ですね。
…さて、2問めは、読めたら大喝采!の超難読問題です!
【問題2】「鬼燻」ってなんと読む?
「鬼燻」という日本語の、正しい読み仮名をお答えください。
ヒント:食用や生薬にもなる、キノコの名前です。
<使用例>
「今朝、裏の竹林をお散歩したら、鬼燻がたくさん生えてたわ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は…鬼燻(おにふすべ) です。
「鬼燻(おにふすべ)」…こんな名前のキノコがあるのですね。
「燻」という字は「燻べる(ふすべる)」とも読みます。「燻べる(ふすべる)」は「いぶす。」「すすけさせる。」「けむらせて苦しめる。」などを意味する言葉です。ちょっと恐ろしい名前のキノコですね。
恐ろしいキノコといえば、最近、触れるだけでも皮膚がただれたりする恐れのある猛毒キノコ「カエンタケ」が、公園などに生える例が増えている、との事で、ニュース等で注意喚起されています。カエンタケの画像をご紹介しておきます。
発見したら公園管理局や自治体に知らせるなどして、くれぐれもご自身で触れたりなさらないよう、お気をつけください。
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本日は、10月28日『おだしの日』のトリビアと、
・燻ぶる(くすぶる)
・鬼燻(おにふすべ)
・燻べる(ふすべる)
などの日本語の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/「猛毒『カエンタケ』の発見相次ぐ 公園でも、触るだけで被害」(共同通信)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱