決して安い買い物ではない、冬のアウター選び。できれば10年20年と長く愛用できるものでありたいし、コートとしての機能はもちろん、ブランドとしての魅力や新作など、購入時に検討すべきポイントは多い。また、オンでもオフでもどちらでも通用するコートがあれば!と考える方も多いだろう。敗しないコツは、あらかじめルールを決めておくことだ。ここでは3つ挙げておきたい。【1】デザインに遊びのあるものではなく、普遍的なもの。トレンドにより多少のデザイン変化はあるが、王道と呼べるデザインのもの。【2】ビネスでの使用を前提に、プライベートでも着回しができる汎用性の高いもの。【3】値段に左右されないブランド価値の高いもの。以上、これらのルールを踏まえ、トレンドに左右されない、自らの分身となるようなアウターを5種紹介する。

【バブアー】BORDER SL ノンオイルドジャケット

コート¥53,000(バブアー 渋谷店<バブアー>)
コート¥53,000(バブアー 渋谷店<バブアー>)

 バブアーを着たいが、オイルが気になる!という方に最適なのがバブアーのノンオイルドジャケット。チャールズ皇太子をはじめ3つのロイヤルワラントの称号を授かっている英国紳士御用達ブランドだ。ロング丈の定番フィールドジャケット「ボーダー」をモダンにアップデートしたデザインは、スーツやジャケパンとの相性もよく、洒落者の定番スタイルになりつつある。

【アクアスキュータム】シアウォーター

コート¥110,000(レナウン プレスポート<アクアスキュータム>)
コート¥110,000(レナウン プレスポート<アクアスキュータム>)

 アクアスキュータムを代表するモデル「キングスゲート」と同じ素材を使用したステンカラーコート。着丈が短めで、少しシャープなデザインのコートは、汎用性が高く、使うシーンを限定しないためコーディネートに取り入れやすいのがポイント。取り外しができるウールカシミア素材のライナー付きなので、季節を限定しないで使用することができる。また、定番モデルとして展開しているので、10年20年と長く愛用できるのが嬉しい。

【ラベンハム】GRINSTEAD(グリンステッド)

コート¥45,000(ブリティッシュメイド 銀座店<ラベンハム>)
コート¥45,000(ブリティッシュメイド 銀座店<ラベンハム>)

 ラベンハム2017年の新作、フードデタチャブル式のロングコート。着丈が長く、従来のキルティングジャケットよりもコートらしい雰囲気で着ることができる。フードの取り外しが可能なので、その日の気分にに合わせたコーディネートを楽しめる2WAY仕様のコートだ。ラベンハムに代表される独自の縫い目、ダイヤモンド・パターンにより、万が一ステッチがほつれてしまっても、最小限のダメージにとどまるよう計算されている。また、経年変化によるダメージなどのアフターケアにも対応しているため、修理しながら長く愛用することが可能だ。

【ハンコック】ハンドメイドライン ステンカラーコート

コート¥118,000(ラ ガゼッタ 1987 青山店<ハンコック>)
コート¥118,000(ラ ガゼッタ 1987 青山店<ハンコック>)

 2012年に登場したスコットランドのコートブランド「ハンコック」。ゴム引き素材の裁断から糊付け、パーツの接着など、コート作りに必要な工程すべてを手作業で行うため、1日の生産数が5着程度と限りがあり、手仕事へのこだわりが伺える1着だ。新鋭ブランドでありながら完成されたデザインは長く愛用できる1着になるだろう。また、表は黒だがインナーはトープ(濃い灰色)となっており、脱いだ時の楽しみがある遊び心ある1着だ。

【サンヨー】100年コートAgedモデル ダブルトレンチコート

コート¥107,000(SANYO SHOKAI<サンヨー>)
コート¥107,000(SANYO SHOKAI<サンヨー>)

 親から子、子から孫へと世代を越えて愛されることを目指しているのがサンヨーの100年コート。着丈の長さやシルエットが着るものの個性を引き出す、トレンチの王道スタイル。丈夫なつくりはもちろん、100年コートを購入することで登録ができる、サンヨー独自の100年オーナープランを用意。ボタンのほつれや、裏地、裾などダメージのでやすい箇所の修理やメンテナンスに加え、専門家によるアフターケアの相談もしてくれる。また3年に1度、シーズンオフにはコートの健康診断も行ってくれるなど、アフターケアも万全だ。

 いかがだろう。小物類なら直感で選んでも後悔することはないが、アウターは失敗したときのダメージが大きい。その点、ここに挙げたアイテムなら、真冬の寒さもほっこり笑顔で過ごせることを約束する。

問い合わせ先

※価格はすべて税抜です。 

この記事の執筆者
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
PHOTO :
島本一男
STYLIST :
河又雅俊
TAGS: