「禁色」ってなんと読む?「きんしょく」と読む場合と他の読み方で意味が変わります!
明日・1月16日は、『禁酒の日』と言われています。
1920(大正9)年のこの日、アメリカで「禁酒法」が実施されたことにちなんでいます。
アメリカでは、宗教上の理由からアルコールへの批判が強く、一部の州からアメリカ全土へと禁酒政策の波が広がりました。しかし、この政策の影響下で、密造酒の蔓延や、ギャングによる密売等の問題が起き、1933(昭和8)年に「禁酒法」は廃止されました。
「禁酒法」のない、お酒を自由に楽しめる現代日本ではありますが、年末年始の宴席で酒量が増え気味だった、という方は、明日は「休肝日」としてみるのも良いかもしれませんね。
本日は、「禁」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「禁忌」ってなんと読む?
「禁忌」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「忌み嫌って慣習的に禁止したり避けたりすること。また、そのもの。タブー。」「人体に悪影響を及ぼす危険がある薬剤の配合や治療法を避けて行わないようにすること。」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「大事なお席に、つま先やかかとの開いたデザインの靴で出席するのは、禁忌と考えたほうが酔良いと思うわ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 禁忌(きんき) です。
「禁忌(きんき)」、読める方にとっては常識だと思いますが、「忌」という字を「忌む(いむ)」と読むイメージから「きんい」という誤読例がしばしばあるようです。注意喚起のために1問目でおさらいいたしました。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「禁色」ってなんと読む?
「禁色」という日本語の、「きんしょく」以外の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「きんしょく」と読む場合は、「相撲の世界で、一定の地位の力士意外の化粧まわしに使用することを禁じられている色。」という、限定的な意味になります。
<使用例>
「三島由紀夫の『禁色』って、どういう内容の小説だったかしら?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 禁色(きんじき) です。
「禁色(きんじき)」とは、「律令制など、昔の制度上、上位の人物以外は身につけることを禁じられていた色。」を意味する言葉です。
例文に挙げた、三島由紀夫の小説作品『禁色(きんじき)』も大変有名で、こちらが同性愛を扱っていることから、性的な意味で「色」という字を使用している、とカン違いされる例もあるようですが、「禁色(きんじき)」という一般名詞には、そのニュアンスはありません。
性的なニュアンスを持つ「禁」の入った熟語には「禁欲(きんよく)」がございます。
混同しないよう、お気をつけください。
***
本日は、1月16日『禁酒の日』のトリビアと、「禁」という字の入った日本語から
・禁忌(きんき)
・禁色(きんしょく/きんじき)
などについて読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:日本食糧新聞ウェブサイト/『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』(ブリタニカ・ジャパン株式会社)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)/『デジタル大辞泉』(小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱