トラベルジャーナリストの寺田直子さんに、人生で絶対行くべき世界のリゾートを5つ、セレクトしていただきました。ラグジュアリーな旅を愛する大人に、最高の宿・食事・アクティビティが味わえる、贅を尽くしたディスティネーションばかり。2016年の情報を基にしていますが、今すぐ行きたい最高級リゾートです。

■1:リッツ パリが誇るココ・シャネル スイートを堪能

リッツ パリ ココ・シャネル スイート

2016年、リニューアルオープンしたリッツ パリ。ここ数年、パリでもまさに「ホテル革命」と呼びたくなるほど。最先端かつゴージャスなホテルの誕生が続き、ホテルライフがドラマチックに変わりました。アジア系のラグジュアリーホテルの進出に伴い、パラスといわれる由緒ある老舗ホテルもそれまでのサービスよりワンランク上のものをということで、このところリニューアルが続きました。リッツも4年の歳月をかけ、満を持してリニューアル。誕生した当時の美しさをすみずみまで丁寧に再現しているので、待ちわびている方がそれはもうたくさんいらっしゃると思います。

リッツ パリ ココ・シャネル スイート

女性の憧れといえば、あのココ・シャネルのスイートルーム。リッツ・パリを誰よりも愛し、定宿にしてきた彼女へのオマージュがこめられたスイートは改装前も素晴らしいものだったのですが、新しい客室はよりラグジュアリー度を増し、さらに品格をも感じる空間で本当に素晴らしいの一言。

もし以前に一度泊まっている方でも(おそらく泊まっている方はたくさんいらっしゃると思いますが)、是非新しく生まれ変わったパリの淑女的な存在のスイートルームをこころゆくまで堪能してみてください。

リッツ パリ シャネル スパ

お部屋だけでなくシャネル初となるスパも誕生して話題です。ココ・シャネルのスピリッツを体現、シャネルのプロダクトをつかったトリートメントマッサージを始めとする特別な体験ができますよ。

問い合わせ先

  • Ritz Paris TEL:+33 1 43 16 30 30
  • 住所/15 Place Vendôme, 75001 Paris, France

■2:フォーシーズンズならではのプライベートジェットによる美食発見の旅

フォーシーズンズのプライベートジェット、ボーイング757

「ついに1千万円超えの本気のラグジュアリー旅が出てきた」、と話題となったこちらのプラン。世界中にシティホテルからリゾート、秘境ハイダウェイなどを持っているフォーシーズンズがオーナガナイズ。最高級ホテルブランドらしいラグジュアリーな旅をコンプリートさせたところがなんといっても魅力的です。

世界周遊がスタンダードな旅の楽しみ方となっているラグジュアリーなジェットセッターのみなさんにとっても、素晴らしい旅として記憶に刻まれるのではないでしょうか。いくつかコースがありますが、今回注目しているのは「美食の旅」。プライベートジェットでの移動とフォーシーズンズ ホテルでの宿泊に加え、各地の美食を探訪するプランです。

あのコペンハーゲン「ノーマ」にも立ち寄るプランも。©Mikkel Heriba Photography

「その土地で体験できるものを大切にする」というのが、フォーシーズンズホテルのフィロソフィーのひとつ。そこから導き出されたサービスが常に最上級だとすると、この極上の空の旅もまさしくそれ。それぞれの土地ごとの個性や、伝統・文化の魅力こそがこのプランのこだわりです。そしてプライベートジェットですから、本当に贅沢な自分たちだけの空間をひたすら満喫することに。約3週間のプランですが、一生に一度の濃厚濃密な時間を過ごせると思います。

食とコラボレーションして、さらにはプライベートジェットでの優雅な移動…フォーシーズンズらしい楽しみの詰まった「極上の旅」になること間違いなしです。

2017年は東京、フィレンツェ、コペンパーゲン、パリなど9か国を19日で

ここでは、2017年に催行されたプランの一例をご紹介します。この旅の期間は、2017年5月27日〜6月14日。ソウルを出発し、東京、フィレンツェ、コペンハーゲン等を巡り、パリに到着する19日間9か国の旅をフォーシーズンズと開発したのは、あのレストラン「ノーマ」のヘッドシェフ、レネ・レゼピ氏。

東京やシドニーにも出店し、見聞と味覚の幅を広げてきたレゼピ氏だけに、このツアーでも各地で最高峰のレストランを訪れるだけでなく、シェフや生産者との交流、市場や農場での試食、文化遺産訪問が組み込まれ、土地と文化と密接に結びついた「食」を再発見することができます。

東京ではミシュラン二つ星のレストラン「レフェルヴェソンス」での貸し切りディナー、フィレンツェではゲストのために伝説のシェフ、フルヴィオ・ピエランジェリーニ氏が一夜だけ厨房に復帰するほか、2017年に都市農園をコンセプトにリニューアルする「ノーマ」では、レストランのチームと一緒に、その夜のディナーに使う食材を探しにいきます。

宿泊はもちろん、すべて「フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツ」。フライトはフォーシーズンズ仕様に黒くペイントされたボーイング757。わずか52席、フルフラットのレザーシートがゆったりと快適な旅を約束してくれます。料金は2名1室利用で、ひとり$135,000(約1,400万円)。

フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツのプライベートジェット、ボーイング757の機内

2016年には、9月17日〜10月11日の25日間でラナイ島、モーリシャス、セレンゲティなど8か国を訪問する「エクストラオーディナリー・アドベンチャー」(2名1室利用1名$137,000、約1,420万円)や、11月4日〜22日の19日間でロンドン、モスクワ、ドバイなどを巡る「カルチュラル・エスケープ」(2名1室利用1名$106,000、約1,100万円)が開催された実績も。

※2018年のプランも近日ご紹介予定です。

フォーシーズンズ・プライベートジェットの最新情報は、http://privatejet.fourseasons.com/fsのほか、ハッシュタグ「#FSJET」にてツイッターやインスタグラムでご確認ください。

※ツアー代金には、プライベートジェットでの移動および地上の移動、現地ツアー、旅行中の飲食、フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツでの宿泊が含まれています。

■3:ブラジルの新リゾートはジャン=ジョルジュ氏のガストロノミーに注目

ジャン=ジョルジュ氏が手がけるレストランの料理例

まだ開業前なのですが(2017年5月に開業済み)、私が好きなホテルのひとつ、ル・ブリストル・パリなどを運営するオトカーコレクションというグループの南米初のラグジュアリーなホテル。なので、かなり期待しています。

サンパウロのブール・マルクス公園の自然に囲まれたパラシオ・タンガラ

開放的なリゾートで、トロピカルで蝶々や鳥がはばたく空間というのがなんともエキゾチック。南のパラダイスな感じがすごく面白いと思っています。こうして自然を感じられるのもまさにブラジルらしいところ。エレガンスとバカンスの融合がいいですよね。

ジャン=ジョルジュ氏が手がけるレストラン

また、特筆したいのはミシュラン三ツ星の有名シェフ、ジャン=ジョルジュ氏がホテル内のレストランを手掛けること。これは氏にとっても初めてのブラジル進出。いま南米はガストロノミーですばらしく面白くなっていて注目されているので、こちらもかなり期待できるのではないかなと思っています。

問い合わせ先

  • Palácio Tangará TEL:+55 11 3568 2124
  • 住所/Rua Deputado Laércio Corte 1501 Panamby São Paulo 05760-290 Brazil

■4:タヒチのプライベートアイランドで秘境のリゾートを楽しむ

ザ・ブランド

息をのむほどに美しい、フレンチポリネシアのテティアロア環礁。この究極のプライベートアイランドにホテル「ザ・ブランド」があります。

テティアロアは、かつてオスカー俳優のマーロン・ブランド氏が所有していたもので、今でも個人オーナーの所有。もともとマーロン・ブランド氏は撮影で来た際に、この場所の美しさに惚れ込んで島を購入。島の美しさを守るため、ここにエコリゾートをつくるという夢を持ちました。それから十数年、ブランド氏のファミリーがずっと手をかけずに大切に守ってきた島に、2015年にオープンしたのがこのリゾート。究極のエコリゾートをつくるというマーロン・ブランド氏の夢を具現化した最高に美しい、サスティナブルなリゾートです。

かつてはタヒチの王族の避暑地だったというテティロア

このホテルが素晴らしいのは、本当にラグジュアリーなのですが、ソーラーパネル、リサイクル施設などを完備しているところ。海洋深層水を引き上げて、それをレストラン、客室などの冷房に利用するという、独自の冷却システムも備えているところもすごい。表面から見えない設備に、環境に対する配慮が完璧なまでに行き届いている点に、リゾートの姿勢を感じます。

アクセスは日本からタヒチ島まで、直行便で。そこからテティアロア環礁へ向かうのですが、プライベートアイランドなので、国内線が飛んでいない。ということで、自分たちで飛行機会社までつくってしまったというから驚きます。当然、島に入れるのはゲストオンリー。とってもエクスクルーシブ。

白い砂のビーチには、ウミガメやマンタが訪れる

リゾートの魅力は圧倒的な美しさ。人が住んでいなかったぶん、野鳥など動植物も手つかずの自然のままの環境で生息。ゲスト専用のクルーザーで環礁の周りを回ってくれるツアーがあり、ネイチャーアクティビティも贅沢です。

全35棟のヴィラにはプライベートのプールとビーチが

お食事もまた素晴らしく、ミシュランの星を持つフレンチの重鎮ギー・マルタン氏が監修。食事はもちろんシャンパン、ワインなども含まれるオールインクルーシブスタイルでの極上のダイニング体験ができます。これほど贅沢で、圧倒的な大自然に囲まれた場所はほかに知りません。これこそ究極の「ハイダウェイ」だと思います。

問い合わせ先

  • The Brando TEL:+689 40 866 300
  • 住所/Teti’aroa Private Island, Arue Tahiti
    P.O. Box 6014 Faa’a, 98702 Tahiti, French Polynesia

■5:贅を極めた北の国のハイエンドなリトリート・坐忘林

北海道、ニセコの大自然を四季折々に楽しめるのも魅力。

温泉旅館の一言では括れない、コンセプチュアルなリトリート(隠れ家)。オーナーが外国人の方々で、本当に何もないこの土地に2年以上時間をかけて、自分たちが作りたいもの、見せたいものを作ったのが、この坐忘林。

ビジネスを抜きにして自分たちの理想を究極の形にした情熱とこだわりが随所に見受けられます。ここまでコンセプトがしっかりしている宿はほかにないでしょう。

海外の人から見た世界観なので、それもまた新鮮です。
ミニマルな「禅」的空間が表現されていたり。また見方によっては、北欧のすごくシンプルで清潔感がある空間にも見えます。いろいろな表情を持っているのがとてもおもしろく、そしてどこを切り取っても完璧に美しい。

書斎や暖炉のあるロビーなど、館内のスペースもゆったり。

お部屋はわずか15部屋。

デザイン性は共通していますが、それぞれが微妙に違います。そのため、お部屋全室をコンプリートしようとしている人もいらっしゃるそうです。特徴としてテラスに温泉の露天風呂があるのですが、私が泊まった部屋にはひとつの大きな石をくりぬいた露天風呂があり、野趣満点。お部屋ごとの魅力を楽しめます。

ここに来ると宿そのものが空間芸術のように思えてきます。

土地の傾斜にあわせてそこから見える借景をどのように切り取るか。そこから建物のデザインを築いていく。窓からの眺望、廊下の先に広がる景色。どこから見ても一枚の絵画のようなビジュアルがゲストを出迎えてくれます。

坐忘林のお料理

お料理も、奇をてらったものではなくていねいに仕事がされた日本食が中心。

コンセプトは「北国の懐石料理」。北海道産の食材を使っているのですが、お椀であったりお造りであったり、シンプルだけれどとてもおいしい。料理人が心をこめて手をかけたものが、しみじみと染み入るようにおいしいんです。余分なものをそぎ落としてきた先にある贅沢の本質。坐忘林はそれを教えてくれます。

問い合わせ先

 

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この記事の執筆者
東京生まれ。日本とオーストラリア・シドニーの旅行会社勤務後、編集プロダクションを経てフリーランスとして独立。今までに60か国を訪れ、年間150日は国内外のホテルに宿泊。世界の極上ホテル&リゾートに精通。
公式サイト:オフィシャルブログ「ハッピー・トラベルデイズ」
クレジット :
構成/渋谷香菜子