雑誌『Precious』では、2021年に発売されたラグジュアリーウォッチから、プレシャス世代にふさわしい逸品をカテゴリーごとに選出する「Precious Watch Award」「MEN'S Precious WATCH AWARD」を発表。
高い審美眼をもつ7人の審査員が、そして「MEN'S Precious WATCH AWARD」は同じく目利きの5人の審査員が、華やかに出そろったニューモデルのすべてを吟味し最高の一本を決定しました。
毎年受賞ウォッチとともに、今年いちばん輝いた時を過ごした人物を選出する「時の人」も話題を呼んでいます。今年は女優の米倉涼子さんが選ばれました。
気になる贈賞式の様子と、米倉さんのコメントを下の動画でチェックしてみましょう!
第4回「Precious WATCH AWARD」2021 受賞ウォッチを一挙ご紹介!
「Precious WATCH AWARD」2021 審査員
・雨宮 塔子さん(フリーキャスター・エッセイスト)
・犬走 比佐乃さん(スタイリスト)
・関口 優さん(『HODINKEE Japan』編集長)
・立野 リカさん(モデル『Precious』専属)
・本間 恵子さん(ウォッチ&ジュエリージャーナリスト)
・岡村 佳代さん(ウォッチ&ジュエリージャーナリスト)
・守屋 美穂(『Precious』 編集長)
【名品ウォッチ賞】
新たなブレスレットをまとい、美貌に磨きをかけた永遠のアイコン!|ブルガリ『セルペンティ スピガ』
ひと目見ただけでそれとわかる、唯一無二の造形―ケースのフォルムも、そして手首に巻き付くブレスレットも、このうえなくアイコニックな『セルペンティ』。1940年代に初めてこの、「蛇」をモチーフにしたジュエリーウォッチが誕生して以来、世界中の女性たちから憧憬を集め続け、華やかな物語を紡いできました。
そんな世紀のアイコンにまた新たな解釈を加え、さらなる洗練をまとったのが、2021年に発表された、この『セルペンティ スピガ』です。
最大の特徴はその名のとおり、「スピガ(麦の穂)」からインスパイアされた、ふくよかなマテラッセのパターンが施された新しいブレスレット。
伝統的な『トゥボガス』、2019年発表の『セルペンティ セドゥットーリ』とはまったく異なるこのブレスレットによって、『セルペンティ』というアイコンに新たなエレガンスを授けたこと。そして「蛇」に宿る「永遠の再生」を体現したクリエイションに、すべての審査員から感嘆の声が集まりました。
【アイコンウォッチ賞】
スノーセッティングダイヤモンドで、芸術性を高めた気高きフォルム|ブレゲ『クイーン・オブ・ネイプルズ 8938』
「王妃の時計」として知られる、エッグシェイプの『クイーン・オブ・ネイプルズ』は、ブレゲのレディスコレクションを代表するエレガントなタイムピース。
皇帝ナポレオンの妹であり、ナポリ王妃となったカロリーヌのために、初代ブレゲがファーストモデルを創作したことから、人々は「王妃の時計」と憧憬を込めて呼ぶようになりました。
このアイコニックなコレクションが世界の女性を魅了してやまないのは、毎年のように異なるアプローチで、独創的なエッグシェイプの時計を彩り、魅力を開花させ続けているからでしょう。
2021年は、コレクションとしては初めて、スノーセッティングダイヤモンドでダイヤル全面を埋め尽くし、より華やかでラグジュアリーな雰囲気溢れる佇まいに!
【デイリーエレガントウォッチ賞】
馬具の伝統とアートが融合した、鐙(あぶみ)形フォルムの知性派ウォッチ!|エルメス『《ギャロップ ドゥ エルメス》 PM』
2021年、働く女性の日常に寄り添う、ステンレススティールケースにダイヤモンドを施したデイリーエレガントウォッチは、マニュファクチュールからジュエラーまで、多くのメゾンが魅力的な新作を発表しました。
そのなかで、最も多くの支持を得たのが、この『《ギャロップ ドゥ エルメス》 PM』。メゾンに宿る前衛性とシンプルな機能性を再解釈した、「いかにもエルメス!」といった趣のウォッチメイキングに称賛の声が集まりました。
【ラグジュアリースポーツウォッチ賞】
ニュアンスカラーとダイヤモンドで洗練をまとったクロノグラフの名品!|ゼニス『クロノマスター オリジナル ダイヤモンド』
2021年も時計界を席巻し続けてきたラグジュアリースポーツウォッチ。進化する数々の名品たちを抑え、トップに輝いたのは、名ムーブメント『エル・プリメロ』で知られるマニュファクチュール「ゼニス」の、フェミニンなクロノグラフでした。
「インダイヤル」と呼ばれる、3つの小窓が端正に配された王道クロノグラフの顔つき。これは1969年に、世界初の自動巻きクロノグラフとして発表された伝説の名品のデザインを再現したもので、そこには「ゼニス」のマニュファクチュールとしての歴史と矜恃が宿っています。
2021年は、瀟洒なカラーやエレガントダイヤモンド使いで、スタイリッシュさとリッチ感を漂わせる、このレディスモデルを満を持して発表! 審査員全員から軒並み「かっこいい!」という賛辞を集めました。
【クラフツマンシップ賞】
まるでオートクチュールのような、美と異彩を放つハイエンドウォッチ|シャネル『マドモアゼル プリヴェ ブトン』
メゾンの卓越したクラフツマンシップに敬意を込め、類いまれなる存在感を放つタイムピースを称えるこの部門で、他作品を寄せつけない強さを見せたのが、この『マドモアゼル プリヴェ ブトン』。マドモアゼルに敬意を表し、「シャネル」のスタイルを完成させるのに欠かせないアイコニックなジャケットを彩る「ボタン」から着想を得て、2020年に登場したコレクションの最新作です。
「シャネル」のオートクチュールの刺繍も手がけるアトリエ「ルサージュ」による手刺繍で、ビーズをあしらったカフが、時計を内包したボタンの稀有な美しさを引き立てます。
【ハイコンプリケーションウォッチ賞】
・ピアジェ『アルティプラノ トゥールビヨン』
・ヴァン クリーフ&アーペル『レディ フェアリー ウォッチ』
2本の時計が同票で肩を並べたこの部門。時刻を表示するだけではなく、複雑機構を搭載した高度な機械式時計を「ハイコンプリケーション」と呼び、女性のための優美なモデルは年々増えています。
【右】ピアジェ『アルティプラノ トゥールビヨン』|神秘的なアヴェンチュリン文字盤に、ダイヤモンドの輝きが際立つ美貌のトゥールビヨン
ハイコンプリケーションウォッチであると同時に、2種の異なるバゲットカットとラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを、合計60個(計約2.16カラット)と贅沢にあしらったハイジュエリーウォッチでもある、ノーブルなトゥールビヨン。
時計製造、宝飾、共に屈指の技術力を誇る名門マニュファクチュールの矜恃が、静謐な迫力を醸し出して。
夜空を思わせるアヴェンチュリンガラスの文字盤と、ベゼル&ラグの大粒のダイヤモンドが美しく響き合い、気品溢れる仕上がりに。
【左】ヴァン クリーフ&アーペル『レディ フェアリー ウォッチ』|夢時間を刻み、幸福感をもたらす唯一無二の「ポエティックコンプリケーション」
2020年に続き、2年連続でこの部門のトップに輝いた「ヴァン クリーフ&アーペル」。それはこのメゾンが、「ポエティックコンプリケーション」という独自の分野を確立し、リスペクトを集めている証です。
2021年は、サファイアとダイヤモンドのドレスをまとった妖精が主役。このフェアリーが、針が反復運動をする「レトログラード」機構による魔法の杖を使って分を表し、時はマザー・オブ・パールの雲の間から顔を出した月に表示されます。
【ハイジュエリーウォッチ賞】
至高のジュエリーと宝飾技術が叶えた、絶世のシークレットウォッチ|ハリー・ウィンストン『アルティメイト・エメラルド・シグネチャー』
南国の海を思わせるような、鮮やかな色彩のパライバカラートルマリンを中心に、さまざまなカット、大きさのダイヤモンドを計約8.6カラットセッティング。
カバーをスライドさせると時計のダイヤルが現れるこのシークレットウォッチが、至高の宝石そのものの美しさと、その輝きを最大限に引き立てるデザインで他の作品を圧倒しました。
【本格機械式ウォッチ賞】
偉大なるふたつのアイコンを、高度な技術で融合させた傑作スケルトン|カルティエ『パシャ ドゥ カルティエ』
ジュエラーとしてのエレガンスと、自社内で複雑な機械式ムーブメントを製作できるマニュファクチュールとしての実力。その両方を併せもち、近年のラグジュアリーウォッチ界を牽引し続けてきた「カルティエ」。
『パシャ ドゥ カルティエ』は、まさにこのメゾンのアイデンティティを語る一本です。
【ダイヤモンドウォッチ賞】
・ショパール『ルール・ドゥ・ディアマン』
・グラフ『ザ ティルダズ ボウ ウォッチ』
ハイコンプリケーションウォッチと同様、二本同票を獲得となったこの部門。
【上】グラフ『ザ ティルダズ ボウ ウォッチ』|極上のダイヤモンドで、優美なリボンを見事に表現した傑作
14mmという小ぶりなケースに、流麗なラインを描くダイヤモンドのリボンがあしらわれた、フェミニンで繊細なデザインが微笑みを誘うこのジュエリーウォッチ。
ハイジュエラーのなかでも、ダイヤモンドの美しさにおいては別格の存在感を誇る「グラフ」ならではのタイムピースに高評価が集まりました。
【下】ショパール『ルール・ドゥ・ディアマン』|至高のダイヤモンドが主役を演じる見目麗しき機械式時計
「ディアマン」—フランス語の「ダイヤモンド」がそのままコレクション名に冠されているだけあって、トップクオリティの大粒のダイヤモンドの輝きが目を奪うジュエリーウォッチに、惜しみない賛辞が寄せられました。
【ペアウォッチ賞】
ペアなのにさりげなく、知的な雰囲気が漂う名門マニュファクチュールの歴史的コレクション|ヴァシュロン・コンスタンタン『ヒストリーク・アメリカン 1921』
同一コレクションのレディス、メンズの組み合わせによるこの部門。時計のジェンダーレス化が加速した2021年は、全般的に2本の時計のサイズ差が近づいたペアが多く見受けられました。
トップに輝いたこの「ヴァシュロン・コンスタンタン」は、そんな潮流を象徴するかのようなカップリング! 創業1755年という世界最古の歴史を誇る名門マニュファクチュールの、歴史的名品のペアです。
クッション形のケースに、45度回転させた独創的なデザインは、男女のボーダーを超えて大人の手元に至高の個性と洗練を授けます。
【ジェンダーレスウォッチ賞】
あくまでもさりげない佇まいに、超一流の美学が宿るコンプリケーション|パテック フィリップ『年次カレンダー Ref.4947/1A』
現在ではファッション界にも浸透してきた「ジェンダーレス」という概念ですが、時計界では20年ほど前には萌芽し、歳月と共に醸成されてきました。2021年、その風潮はさらに強まり、ケース径40mm弱の「アラフォー」サイズは、もはや当たり前に。
それだけに魅力的な作品が数多くエントリーされたこの部門を制したのは、時計界の頂点に君臨し続ける「パテック フィリップ」のコンプリケーションでした。
一年に一度だけ日付け調整を要する実用的な「年次カレンダー」機構。これを備えた初めての38mm径ステンレススティールモデルは、知性とエレガンスを兼ね備え、パートナーと共有する「シェアウォッチ」にも最適な選択です。
【審査員特別賞】
〈関口 優賞〉クラシカルモダンを体現する優美で粋な手巻き式ウォッチ|オメガ『デ・ヴィル トレゾア スモールセコンド』
「クラシカルなスモールセコンドを採用して一新された『デ・ヴィル』は、40mmというメンズライクなサイズではあるものの薄型で、女性の手首にも違和感なく収まりそう。
自動巻きを提案するメーカーが多いなか、敢えて手巻きというのも好印象。趣味のアイテムとして、触れ合う時間も楽しめそうな時計だと思います」(関口さん)
〈本間恵子賞〉「サステイナブル」と「ラグジュアリー」の共存を実現!|カルティエ『タンク マスト』
「『カルティエ』は何をするにも一歩先を行っていると実感させてくれたモデル。光充電、非動物性素材のストラップと、サステイナブルな時計づくりをラグジュアリーメゾンとしていち早く実現してみせた点はエポックだと思います。自分自身でできる小さなSDGsとして、この時計を選びたいと思う女性たちは少なくないはず」(本間さん)
〈岡村佳代賞〉逆説的な女性らしさが生まれるハンサムウーマンウォッチ|ブライトリング『プレミエ B09 クロノグラフ 40』
「ピスタチオグリーンのダイヤルカラーに目を奪われる、手巻き式ツーカウンタークロノグラフ。シンプルに、かっこいい時計と思います。
当たり前になりつつあるジェンダーレスの時計という概念ですが、『ブライトリング』はその先駆者。40mmは実は女性の手首を美しく華奢に見せてくれるマジカルなサイズで、パートナーと共有する楽しみも」(岡村さん)
〈雨宮塔子賞〉ブラックセラミックで表情一新! 洒脱なハンサムウーマンウォッチに|オーデマ ピゲ『ロイヤル オーク オートマティック』
「『ロイヤル オーク』はかねてより気になる存在でしたが、ブラックセラミックのブレスレットでさらにクールな佇まいに。自動巻きムーブメントを搭載しながら、34mm径という絶妙なサイズ感にも惹かれました。強さのなかにもしなやかさを宿す、私の憧れの女性像を時計に映したような一本です」(雨宮さん)
〈犬走比佐乃賞〉このうえなく気高く、たおやか。真のエレガンスを語る一本|グランドセイコー『エレガンスコレクション SBGY008』
「『グランドセイコー』の画期的ムーブメント『スプリングドライブ』が生み出されるのは長野県塩尻。その信州で、降り積もった雪が木の枝からこぼれ落ちる『垂雪(しずりゆき)』をテーマにしたこのモデル。
ダイヤルのニュアンスやケースサイドのダイヤモンドなど、随所に日本の美意識が息づいています」(犬走さん)
〈立野リカ賞〉トレンドのグリーンダイヤルで表情を新たにした名品ウォッチ|パテック フィリップ『Twenty〜4 Automatic Ref.7300/1200A』
「撮影で手にするたび、『パテック フィリップ』の時計はやはり特別だと感じます。なかでも『Twenty〜4 Automatic』はサイズ感も含め、私のフィーリングにとても合うので、購入を真剣に考えているほど。新作の、このオリーブグリーン・ソレイユダイヤルも本当に綺麗! 幅広いシーンで使えそうなのも魅力です」(立野さん)
〈守屋美穂賞〉ジュエラーのエレガンスが宿るアイコニックなペアシェイプ|ショーメ『ジョゼフィーヌ エグレット ウォッチ』
「多面的なファセットを思わせるエングレービングが施された文字盤は、まるでひと粒のダイヤモンドがそのまま時計になったよう。
モダンで辛口、パリッと決めたいジャケットスタイルには気負わずに、ドレスアップしたい気持ちには華やぎある存在感でこたえてくれる、働く女性にジャストな時計だと思います」(守屋さん)
第4回「MEN'S Precious WATCH AWARD」2021 受賞ウォッチ
「MEN'S Precious WATCH AWARD」2021 審査員
・並木浩一さん(桐蔭横浜大学教授・時計ジャーナリスト)
・マーク・チョーさん(「アーモリー」、「ドレイクス」共同代表)
・平山祐介さん(俳優・モデル)
・関口 優さん(『HODINKEE JAPAN』編集長)
・守屋美穂(Precious/MEN'S Precious編集長)
【名品ウォッチ賞】
斜めに傾いた個性的なダイヤルは、確かな背景をもつマスターピースの証|ヴァシュロン・コンスタンタン『ヒストリーク・アメリカン1921』
米国市場に向けて1919年と1921年に『ヴァシュロン・コンスタンタン』が製作した、ダイヤルが斜め45度に傾いた手巻き時計の意匠を現代に復活。本作誕生100周年を迎え、自社製の新型手巻きムーブメント、Cal.4400ASを搭載。
アイコニックなクッションケースに収まる3時位置のサブダイヤルは、メインダイヤルとは異なり、45度傾いていないというツイスト感もニクい。
【ハイコンプリケーションウォッチ賞】
人気シリーズが新たに搭載した単体の永久カレンダー機構|A.ランゲ&ゾーネ『ランゲ1・パーペチュアル カレンダー』
トゥールビヨンなどの超複雑機構と複合することなく、永久カレンダーを単体で搭載したのは、『ランゲ1』で初めてとなる本作。
ダイヤル最外周に月表示、アウトサイズデイト下のレトログラード針で曜日表示。6時位置のカウンターには閏年表示が、おなじみの顔立ちですっきりとレイアウト。
デイ&ナイトも表示するサブダイヤルのムーンフェイズは、122.6年調整不要な高精度の仕様。青い夜に浮かぶ月面の仕上げも美しい。
【ダイヤモンドウォッチ賞】
控えめな輝きのなかに、メゾンのチャレンジングな姿勢がチラリ|シャネル『ムッシュー ドゥ シャネル ダイヤモンド エディション』
ジャンピングアワーの時表示にレトログラードの分表示、スモールセコンドを組み合わせた渾身のメンズウォッチに加わったダイヤモンド仕様。ベゼルとラグに68個ものバゲットカットダイヤを備える。
また、グランフーエナメルによる漆黒のダイヤルもその輝きを支えている。
【デイリーラグジュアリーウォッチ賞】
チタンをラグジュアリーに昇華した、『ブレゲ』が誇る細やかな技巧|ブレゲ『マリーン 5517』
2018年にリニューアルされたマリンスポーティなシリーズ『マリーン』のブルーダイヤル版。中央やや上に位置するロゴ付近の中心点から、放射状に手作業によるサンバースト仕上げが施されており、その輝きにもオリジナリティを与えている。
海洋をイメージした時計にふさわしく、潮風などの腐蝕にも強靭な素材を使用することで、さらなる進化を遂げた。
【エレガントウォッチ賞】
名作をリミックスしたルックスと新たな機械が融合した「時代の顔」に|パテック フィリップ『カラトラバ 6119』
ベゼルのクル・ド・パリのギョウシェ装飾とローマ数字で人気だった名機「Ref.3919」のディテールと、バウハウス的との呼び声も高い「Ref.96」系統のダイヤルデザイン。その両者を見事に融合させることで、過去と現代を結びつけたといってもいい最新作の『カラトラバ 6119』。
新しいムーブメント、Cal.30-255 PSを搭載し、約65時間のパワーリザーブや強いトルクによる安定性を実現。
【トゥールビヨンウォッチ賞】
ブランドの技術の粋が詰まった世界最高峰のファンウォッチ|オーデマ ピゲ『ロイヤル オーク フライング トゥールビヨン』
2020年に発表された自動巻きのフライングトゥールビヨンを搭載した名機『ロイヤル オーク』に加わる、新色ライトブルーダイヤルの最新作。
ダイヤルを飾るのは、タペストリーに重なるように放射状に広がる美しいサンバースト模様。重量のあるプラチナ950製のケースは、ずっしりと存在感も抜群。超複雑機構を搭載したアイコニックモデルの最高峰。
【クロノグラフウォッチ賞】
ファセットが輝く名作シリーズが実用的に舵を切った注目作|ブルガリ『オクト フィニッシモ S クロノグラフ GMT』
ポリッシュとサテンで磨き分けられた、存在感あるスティールケースを誇る『オクト フィニッシモ S』ラインを今季、拡充。
クロノグラフとGMT機能が付属する本作は、厚さ3.30mmという自社製自動巻きのBVL318キャリバーを搭載し、ケース厚も8.75mmに絞った。レトロ感を漂わせるツートーンの横三つ目ダイヤルも美観を高める。
【ラグジュアリースポーツウォッチ賞】
先端素材で機能性も十分な新しいスタイルのスクエアウォッチ|エルメス『《エルメスH08》』
『0』はゼロ、『8』は横に倒して無限大に。無から無限大までを自由に行き来するという概念を表現し、その名で表した新モデル。
エッジが立つクッションケースや仕上げの異なるダイヤル、独自にデザインしたタイポグラフィなど、さまざまな要素がブラックに調和する。ベゼルはセラミックを用い、素材感の違いでも個性を演出。
【審査員特別賞】
〈並木浩一賞〉象徴としての技術を看板モデルで昇華させる|ルイ・ヴィトン『タンブール カーブ GMT フライング トゥールビヨン』
「性能のための機能ではなく象徴としての技術ともいえるトゥールビヨン。これを看板モデルでどこまで高められるか。キャリッジに『V』をあしらい、さらにシンボリックに(神領域!)。メゾンの時計づくりの未来に期待します」(並木さん)
〈マーク・チョー賞〉指の曲げ伸ばしによる、まったく新しい時刻表現|F.P.ジュルヌ『FFC Blue』
「ブルーの手形オートマタが5本の指を曲げ伸ばしてつくる12パターンを、1時から12時までに割り当てた時表示。これまでの時計界になかった革新的なコンプリケーションに私は称賛を惜しみません。『オクタ』ムーブメントをベースに製作可能なことを見出した先見性にも驚嘆します」(マーク・チョーさん)
〈平山祐介賞〉高級時計を、気にせず使える武骨な男を目指して|オーデマ ピゲ『ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ』
「ある雑誌の撮影で見た私物の『ロイヤル オーク』は、傷だらけ。それが格好よかった。だからいつかは自分もコイツをつけて、ガンガンに使ってやりたいって思いました。新作のクロノグラフはモノトーンがクールでいい。まぁ、チタン製で傷つきにくいかもしれないけど、ご愛嬌で!(笑)」(平山さん)
〈関口 優賞〉自社内に認定機関を設置した本気の取り組みにあっぱれ!|チューダー『ブラックベイ セラミック』
「『オメガ』以外で初めて、METASが認定するマスター クロノメーターを取得したムーブメントがすごい。しかも、『チューダー』の工房に認可機関のラボを併設し、自社内で検定可能。その本気ぶりに、今後が楽しみです」(関口さん)
〈守屋美穂賞〉まるで創造力を形にしたような軽やかで美しく、楽しいデザイン|ウブロ『ビッグ・バン インテグラル トゥールビヨン フルサファイア』
「驚きの、オールサファイアクリスタル製。遊び心を極めたともいえるラグジュアリーウォッチで、軽やかで美しいその見た目にはウブロの創造性が表れています。機械に使われるルビーもチラ見えして可愛いですね」(守屋さん)
第4回「Precious & MEN'S Precious WATCH AWARD」2021 三越ワールドウォッチフェア賞
受賞モデルは、メンズ・レディス共に、断トツの高評価。会期中に実際に時計を購入したユーザーによる投票だけに、2021年の「今欲しい」という気分をリアルに映し出したものになっていると見えます。
【レディス部門】
まるで星空のようなダイヤルの裏側に高い工作技術がのぞく|A.ランゲ&ゾーネ『リトル・ランゲ1・ムーンフェイズ』
一見すると満天の星空を模したブルーダイヤルが美しい、名作のムーン・フェイズ。
ロマンティックなモデルに間違いはないですが、一方でユーザーは「A・ランゲ&ゾーネ」の高い技術力も理解していると思われます。表面の華やかさだけでなく、質実剛健なドイツの時計づくりが、女性にも伝わっているといえそう。
実際、ジュエリーウォッチを入り口に時計好きになった女性に話を聞くと、外装だけでは物足りなくなり、徐々に機械式の虜になっていったそう。
【メンズ部門】
ディスク&ジャンピングアワーが備わる、裏面の技巧に驚嘆|ジャガー・ルクルト『レベルソ・トリビュート・ノナンティエム』
不動の人気を誇るアール・デコ調のレクタンギュラーモデル『レベルソ』シリーズからの限定モデル。
現実的な好みと、もしも手に入れるなら、という夢が合わさった、希少性の高いハイコンプリケーションに票が集まったようです。表面はグランドデイト&ムーンフェイズ、裏面にはジャンピングアワー&ディスク表示でデイ&ナイトを表示する技巧派。
※文中の表記は、YG=イエローゴールド、WG=ホワイトゴールド、PG=ピンクゴールド、RG=ローズゴールド、PT=プラチナ、SS=ステンレススティール、TI=チタンを表します。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合がありますので、予めご了承ください。
※掲載した商品はすべて税込です。
問い合わせ先
- ブルガリ ジャパン TEL:03-6362-0100
- ブレゲ ブティック銀座 TEL:03-6254-7211
- エルメスジャポン TEL:03-3569-3300
- LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス TEL:03-3575-5861
- シャネル(カスタマーケア) TEL:0120-525-519
- ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク TEL:0120-10-1906
- ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL:0120-346-376
- カルティエ カスタマー サービスセンター TEL:0120-301-757
- ブライトリング・ジャパン TEL:03-3436-0011
- ショパール ジャパン プレス TEL:03-5524-8922
- グラフダイヤモンズジャパン TEL:0120-667-687
- ヴァシュロン・コンスタンタン TEL:0120-63-1755
- パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター TEL:03-3255-8109
- オメガお客様センター TEL:03-5952-4400
- オーデマ ピゲ ジャパン TEL:03-6830-0000
- セイコーウオッチお客様相談室 TEL:0120-061-012
- ショーメ TEL:03-5635-7057
- A.ランゲ&ゾーネ TEL:0120-23-1845
- ルイ・ヴィトン クライアントサービス TEL:0120-00-1854
- LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL:03-5635-7055
- ジャガー・ルクルト TEL:0120-79-1833
- TEXT :
- Precious.jp編集部