その名が示すように、カントリーサイドを歩くことを想定して生まれたカントリーブーツは、端正なドレスシューズとはまた違う趣深さが特徴だ。しかし、現代においてはタウンユースで履くことがメインとなるため、堅牢なつくりはそのままに仕様やディテールなど、よりモダナイズされたものが望ましい。「クロケット &ジョーンズ」のカントリーコレクションを代表する『コニストン』は、そんなわがままな要望にも呼応した名作である。もちろん、創業から140余年に渡り培った高度な技術とオーセンティシティもしっかりと息衝いている。それは、製造過程において、各部門のプロフェッショナルが200以上の工程を約8週間かけて1足作り上げるという比類なきクラフツマンシップこそがその証左といえるだろう。
カントリーテイストを抑えて洗練度を高めるディテール
靴のセレクトショップ『トレーディングポスト』で展開する『コニストン』の中から、カラーとマテリアルの異なる2種類をピック。ブラックはスムースレザー製で静謐な色味に加え、キャップトゥの意匠がカントリーブーツらしからぬモダニティを添えている。また、シューレースを通すハトメは、あえて内側だけに配して表からは見えないようにすることで抑制を効かせた。
一方のブラウンは、シボ感のあるスコッチグレイン素材を使ったもので、よりカントリーテイストを際立たせたデザイン。表情豊かなレザーとこっくりとした色合いも好相性で、足を通すだけで目の前にイングリッシュガーデンが広がるような野趣溢れる趣を感じさせる。
どちらも、程よいボリューム感と普遍性を併せ持つラスト#325を採用。グッドイヤーウェルト製法&ダイナイトソールで、堅牢かつ快適な足取りを約束してくれる。ブラウンカラーはリジットデニムを合わせたラギッドなスタイル、ブラックはきれい目のスラックスと合わせたシックな装いなど、同じデザインでも多面的な印象を演出してくれる。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- 島本一男(BAARL)
- STYLIST :
- 河又雅俊
- WRITING :
- 佐藤哲也