最新のトレンドアイテムを纏うのも楽しいけれど、年齢を重ねると、信頼できる確かな名品を身に着けたい。とくに肌に直接触れる下着は、自分のからだに合う安心できるものを大切に着たいと思う大人の女性は少なくありません。そんな方々にオススメしたい「名品下着」をランジェリーライターの川原好恵さんがセレクト。

今回は、川原さんが色違いで購入し、ほぼ1年中愛用しているという「リグ(RIG)」のコットン素材のロンTをご紹介します。

肌着としても服としてコーデのアクセントにも! オーガニックコットンの素材感を生かしたシンプルデザインのロンT

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ケイト長袖Tシャツ(色:左からホワイト、ミントグリーン、アイスグレー) ¥11,880/リグ

「リグ」は2010年にデビューした、コットンアンダーウェアブランド。長年、ファッションブランドのパタンナーとしてキャリアを重ねてきた富田みのりさんが始めたブランドで、このコットン長袖Tシャツは2013年に誕生しました。

「気に入ったものはいつまでも使い続けたい」そんな声に応えるため、素材もデザインも変えず、定番色にシーズンごとの限定色を加えながら、多くのファンに愛されてきました。私もその1人。デビュー時にホワイトを購入し、その後、キミドリ、朱赤、さくらと買い足しています。

着るほどに自分の体に馴染み、ふわっとした触感がずっと続く心地良さ

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うっすらと肌が透けるくらいの薄さ。それでいて丈夫な素材なので、長く愛用できます

このTシャツの一番の魅力は、オーガニックのスーピマコットンによる素材感。富田さんは「薄くても丈夫な超長綿ならではの、ラフな仕様や始末が魅力」と言います。長年着ていても変わらないふわっした触感は、オーガニックコットンでなければ表現できないそう。着ていくほどに自分のからだに馴染んでいくような感覚です。

この素材感を最大限に活かすため、デザインはとってもシンプル。できるだけ薄く仕上げることを目指し、余計な付属品で装飾することもないのに、スタイリッシュな雰囲気が漂うのは、秀逸なパターンの成せる技だと思います。

服にひびかないフラットな仕上がりが魅力!袖口から色をのぞかせる重ね着スタイルもオススメ

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洗濯を重ねると、くるくると巻く端がアクセントに

ごく薄手の天竺素材で、ネックラインや袖口、裾などは断ち切りになっていて、軽やかかつフラット。洗濯すると端がくるくる巻いてくるのですが、それがシンプルなデザインに表情を与えています。セーターやカットソーなどの下に着る時は、わざと袖口や裾からこのくるくる巻いた端をのぞかせるのが、私のお気に入りのコーディネートです。

現在は4色が手元にあるのですが、肌着として着たり、Tシャツとして2枚重ねして着たり、カラフルな色はモノトーンコーデのアクセントにしたり、様々な着方ができるので、とても重宝。海外旅行のときなどは、4色全部持って行きます。

洗うと斜行する剥ぎ目を、あえてデザインポイントに

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細い単糸で編まれた天竺の特性で、洗うと斜行するのが特徴。それでもこの生地にこだわるのは「替え難い肌触りの素晴らしさがあるから」と富田さん

唯一のデザインポイントと言えるのが、背中の剥ぎライン。縫い上がったときは真っ直ぐなのですが、洗うと斜行して斜めに。一見、デメリットともとれる斜行ですが、自然な現象としてそのままにするだけでなく、それがアクセントになるように別素材が挟んであります。経年しても変わらないことが高品質とされがちな中、その変化を楽しむという考え方にも共感します。

色を重ねてもしっくりくる、計算されたカラーバリエーション

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定番カラーとこれまでに販売されたシーズン限定色。(色:上段左から黒、ブルーグレー、アイスグレー、ホワイト 下段左から灰赤紫、マゼンダ、朱赤、キミドリ、ミントグリーン)

カラー展開も魅力で、定番カラーは、ホワイト・アイスグレー・ブルーグレー・キミドリ・灰赤紫の5色で、それにシーズンごとの限定色が加わります。カラフルな色同士を重ねても、しっくりくるのは、全て青ベースの色に調整されているから。これが、赤みや黄みの強い色が混ざると、ちぐはぐな印象になるそうです。

「リグを身に着けることでアウターが輝きを増すインナーでありたい」とデザイナーの富田さん。主役ではないけれど、いつも頼れる裏方のような存在。それが「リグ」のコットン長袖Tシャツ。私も近々また新しい色を足して、コーディネートの幅を広げたいと思います。


オールマイティに活躍する「リグ」のコットン素材のロンT。洋服では難しいカラフルな色も、肌着やTシャツならトライしやすいですし、実際着てみると「意外に似合う色」が見つかることも。今春は新しい色に挑戦して、ご自身の新しい魅力を発見してみてはいかがですか?

※掲載した商品はすべて税込み価格です。

問い合わせ先

リグ

TEL:042-518-7629

この記事の執筆者
文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーを中心に、雑誌、新聞、ウェブサイトなどで執筆・編集を行なう。モットーは「ラグジュアリーからプチプラまで」。国内外の展示会・店舗を幅広く取材する。
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PHOTO :
黒石あみ(小学館)
WRITING :
川原好恵
EDIT :
石原あや乃