代々受け継がれてきた、門外不出の味醤油の割下であんこうを丸ごと堪能

 天保元年(1830)創業の【いせ源 本館】は、都内で唯一のあんこう専門店。青森県下北半島の風間沖浦で活きたまま水揚げされた「活あんこう」を、活〆の状態で仕入れます。店内で吊るし切りにて捌くため、刺身としても食べられるほど新鮮です。

 そんな「活あんこう」を使ったいせ源の『名代 あんこう鍋』。身やあん肝以外にも、皮やひれ(トモ)、胃や卵巣(ぬの)、エラのあんこうの七つ道具 と呼ばれるあらゆる部位が入っています。淡白でクセがない白身やゼラチン質のプルプルとした食感の皮、とろけるような肝など、1つの鍋でさまざまな食感や味わいを楽しめるのがこの鍋の醍醐味です。

 味の決め手となるベースの割下は、水戸の味噌仕立てとは異なる醤油味。代々受け継がれてきたその味は、少し濃いめの醤油出汁ですがくどくなく、しばらく煮立てるとスープが具に染み込み旨さが増します。

 お鍋を食べ終わったらたっぷりのネギを散らし、卵でといたおじやで〆ます。あんこうの出汁がきいたおじやは、これまた絶品です。往時の風情を残す店内で、冬の風物詩「あんこう」を余すことなく堪能してみませんか。

江戸末期から続く、都内で唯一のあんこう専門店【いせ源 本館】

『名代 あんこう鍋』(2人前から注文可能)。丁寧に下ごしらえされた「だい身」、「肝」、「皮」などの“あんこうの七つ道具”を、椎茸や白菜、銀杏やうどなどの野菜とともに秘伝の割下でじっくりと煮込みます
  • 秘伝の割下は、店主のみが知る門外不出の味。昆布と鰹出汁をベースに醤油を加えた、ほんのり甘めな味わい
  • あんこう鍋のお供には、料理の味を引き立て飲み飽きしない辛口の日本酒「菊正宗」がおすすめです

■お問い合わせ
店名:いせ源 本館
TEL:03-3251-1229
アクセス:東京メトロ丸ノ内線 淡路町駅 徒歩2分 
営業時間:
【平日・祝前】
ランチ 11:30~14:00 (L.O.13:30)
【平日・祝前】
ディナー 17:00~22:00 (L.O.21:00)
【土・日・祝】
11:30~22:00 (L.O.21:00) ※土日祝祭日は通し営業

PROFILE
立川  博之(たちかわ・ひろゆき)
1982年生まれ、東京都出身。【いせ源】7代目店主となる立川氏は、5代目の祖父や6代目の父が働く姿を見て育ち、将来は店を継ごうと物心ついた頃から考えていた。祖父が亡くなり店を継ぐため料理の道へ。2006年に7代目店主となる。

鮟鱇のフロマージュ ド テット牡蠣のコンフィ 蕪のマリネとピューレ

 冬の食材「あんこう」が、フランス料理でもよく使われていることをご存知ですか? 西麻布にある老舗フレンチレストラン【ル・ブルギニオン】には、冬になると毎年趣向を凝らして登場するあんこう料理があります。

 今年はテリーヌ状にした『鮟鱇のフロマージュ ド テット』。通常は豚の頭でつくられるフロマージュ ド テットですが、こちらはゼラチン質の多いあんこうの身と内臓をテリーヌ状に固めた菊池シェフのオリジナル料理。修業時代に当時のシェフに褒められ、店のメニューに採用された思い入れのある一品です。塩胡椒で味付けをし、ラビゴットソースを敷いて蕪のマリネであんこうを挟んだら、牡蠣のコンフィと彩り野菜をのせて完成。塩胡椒のシンプルな味付けと酸味のあるマリネによって、軽くて爽やかな味わいです。ワイン通である菊池シェフおすすめの白ワインとともに楽しめば、さらにおいしさが増すことでしょう。

 老舗フレンチレストランでありながら、シェフをはじめとするサービススタッフが醸し出す穏やかな雰囲気も魅力の一つ。料理、サービスともに訪れた誰をも魅了する名店で、贅沢な時を過ごしてみてはいかがでしょうか。

クラシックフレンチを提供する一軒家風レストラン【ル・ブルギニオン】

北海道出身で修行先のフランスでもよく使われていたあんこうは、シェフにとって馴染み深い食材。「僕はあんこうの身よりもゼラチン質のほうが好きなんです」というだけあって、フロマージュ ド テットのぷりぷりとした食感はやみつきに
  • 合わせるワインは、爽やかな料理との相性を考えて、重すぎず綺麗な酸味があり、かつ余韻が長い白をセレクト
  • 緑溢れる庭から木漏れ日が差し込む、南仏風のレストラン。テーブル席が18席、4名掛けの半個室が1席あります

■お問い合わせ
店名:LE BOURGUIGNON
TEL:03-5772-6244
アクセス:東京メトロ日比谷線 六本木駅 徒歩7分 
営業時間:【月・火・木~日・祝・祝前】
ランチ 11:30~15:30 (L.O.13:00)
【月・火・木~日・祝・祝前】
ディナー 18:00~23:30 (L.O.21:00)
水曜日・第2火曜定休日

PROFILE
菊地 美升(きくち・よしなる)
1966年、北海道生まれ。調理師専門学校卒業後、六本木【オー・シザーブル】、勝どき【クラブニュクス】などを経て25歳で渡欧。星付きレストランなどを渡り歩き、フランスとイタリアで延べ3年半を過ごす。特にブルゴーニュでの修業期間は、休日を使って数多くのワイン生産者を尋ねるなど、今の礎となっている。帰国後は表参道【アンフォール】で約3年間シェフを務め、2000年に【Le Bourguignon】をオープンした。

記事元:ヒトサラ https://hitosara.com/dish/68ankou.html

この記事の執筆者
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PHOTO :
岡本 裕介、、富澤 元
EDIT :
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RECONSTRUCT :
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