本格的なデザインの短靴のなかで、最もカジュアルな靴となるのが、ローファーである。ダブルモンクストラップやレースアップのように、足の甲を締め上げるのではなく、サッと足を入れられるデザインが魅力だ。軽快な雰囲気が持ち味のローファーは、春夏の爽やかな素材を使ったスーツや、明るい色味のスーツなどとの相性がいい。ソックスをはかずに、素足でも楽しめるため、爽やかでクラシックなスタイルも演出できる。軽快でモダンな洒落心が備わる、茶のローファーが必携だ。

軽快な足元を演出する唯一無二のフォルム

製法/グッドイヤーウェルト 素材/牛革 サイズ展開/6~8.5価格/¥250,000(伊勢丹新宿店〈アンソニー クレバリー〉)

 1930年代に、ロンドンの名靴店「トゥーシェック」の凄腕靴職人でならしたアンソニー・クレバリー。ビスポーク靴の名店を開いた、有名なジョージ・クレバリーの甥だ。靴のつま先がのみの刃先ようなチゼルトウを好んでデザインに生かし、このローファーにもシャープで研ぎ澄まされた、美しいチゼルトウを継承する。靴のはき口に対して、ヴァンプ(甲革)を小さくデザインすることで、よりエレガントな表情をつくり出している。

爽やかなスーツと合わせて清涼感を!

スーツ¥300,000〈イザイア〉・タイ¥16,000〈ベルヴェスト〉/以上バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター シャツ¥27,000(伊勢丹新宿店〈ヴァナコーレ〉) チーフ¥9,000(ビームスF新宿〈ルイジ ボレッリ〉)

 フレスコ素材を使ったシングル3ボタン段返りのナポリスーツ。極薄の肩パッド使いと背抜き仕立てによって、軽い着用感を堪能できる。Vゾーンは、白シャツとリネン混のチェックタイを合わせ、清涼感も演出。スーツの淡いブラウンのトーンになじませる、茶のローファーがシックだ。

※価格はすべて税抜です。

この記事の執筆者
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矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2017年春号「背広の美」が宿る本格7足の結論
ヴィットリオ矢部こと本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
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クレジット :
撮影/戸田嘉昭・唐澤光也(パイルドライバー)スタイリスト/大西陽一(RESPECT)構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)