2013年発売の1冊目は、12万部のベストセラー。今もなお重版がかかり売れ続けているという、究極のベーシック・コーディネート本『マイベーシックノート』。著者の三尋木奈保さんが40代を迎え、洋服の選び方が変化したこともあり、待望の新刊が5年ぶりに発売されることになりました。
その名も『My Basic Note Ⅱ”きちんと見える”大人の服の選び方』。全144ページに及ぶ、大ボリュームのスタイリング・ブックです。
掲載されている商品はすべて私服で撮影をしているという都合上、「私服がたった数年で買い変わるわけがない」という真っ当な理由から、2冊目の完成までに5年という歳月がかかったというのも、非常にリアリティあるエピソード。
身長158cmの三尋木さんのリアルな着こなしが伝わる、丁寧につくり込まれたコンテンツの中から、明快にルール化された「着回しセオリー」の一部をご紹介します。
「効率的な着回し」が日々のおしゃれの基本!
「漠然といろいろと着回そうとするよりも、明快にルール化したステップで着回しを考えたほうが効率的。一生のマイ・ルールとして実践していこうと思っています」と三尋木さん。1冊目で紹介した際も大反響だったそう。
「毎日のおしゃれは着回しの連続。いかに効率よく、上手に操れるかで日々のモチベーションも変わるし、センスを深めるいちばん身近な訓練でもあります。また5年前に比べ、最近ではシーズンをまたいで着回せる服が増えていると感じます。季節の幅が広がって、より一層着回しを楽しめるようになりました」。
そんな思いから、改めて今の服装に合わせ、このルールを紹介してくれました。
服を買うときは、必ずこの3段階でシミュレーション!
自分のワードローブを思い浮かべて、3段階で着回せるかシミュレーション。3パターンが無理そうだったら、自分らしいアイテムではないと購入を見送るそう。
シーズンレスで楽しめる、ロイヤルブルーのフェイクスエードスカートの3段階着回しを例に、ご紹介します。
■1:まずは王道の〝きれいめベーシック〟に着る
「最初は自分らしく自信をもって着こなしたいから、〝スタイルよく見えるきれいめベーシック〟を意識します」と三尋木さん。このロイヤルブルーのスカートを最初に着るときは「大人っぽくシックな雰囲気で、気負いなく過ごせます」と黒ニットをセレクト。
■2:配色を変えてみる
「ふたつ目の着回しは〝アイテム合わせ〟ではなく、〝色合わせ〟でどう変えるかを考えるのが有効」なんだそう。アイテム=点よりも、色という面で全体をとらえるほうがスムーズという考え方、まさに目から鱗です。
ステップ1が黒合わせだったので、「印象を変えるには、淡いトーンのグレーでなじませ配色にするのが正解。小物もソフトな色合いに変えて、優しげに」と、納得の印象チェンジがかないます。
■3:異なるテイストへのチェンジを図る
「3つ目まできたら、今までとはテイストが変わる着こなしを考えます。自分テイストの範囲内で、方向転換を」そんなときは、トレンド感度のいい小物が威力を発揮してくれるのだそう。
このスカートの場合、「真夏にあえてのスエード、もおしゃれ。ロゴTシャツやフラットサンダルで思いきりよくカジュアルに振り切ります」と三尋木さん。通年使えるアイテムだと、着こなしを発展させていく楽しさも広がりますね。
いかがでしたか? 40代を迎えた三尋木さんが自分自身とていねいに向き合い、試行錯誤を重ねながらたどり着いた、本当に好きだと思う選りすぐられたアイテム。それを自分らしく着こなして、着回して、しっくりなじませていく———。
そんな大人のおしゃれを楽しんでいる三尋木さんの卓越したセオリーが、説得力をもって語られている本書。明日の着こなしアイディアの参考に、クローゼットの傍らに置いておきたい一冊です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 嶋野旭(人物)、佐藤彩(静物)
- EDIT&WRITING :
- 小池百々子