大切に育てた名品が、自分らしさの「核」となる
「1シーズン限りと思って、ものを買うことがない」という、ファッションエディターの三尋木奈保さん。
「もちろん、時代や年齢に合わせて更新や入れ替えが必要な部分もあるけれど、ベーシックで上質な小物やジュエリーは、自分らしさの〝核〟として大事に育てていきたいもの。いいものを長く大切に使っている方を見ると好ましいと思うし、ひとつひとつこだわって選んで、長く使うことで自分自身も落ち着きます。自信をもって長く使えているもの、そういうアイテムがひとつでもたくさんあると、大人のおしゃれって安定して、確かなものになると思うのです」。
空気感、トレードマークづくりとして、自分だけの定番を育てていく。そんな三尋木さんの愛用品の一部をご紹介します。
■1:【9年愛用】ドゥロワーのカシミヤシルクリブニット
「大人のためのセレクトショップ・ドゥロワーの長年続く定番ニット。そでを通さなかった年もあるけれど、翌年はまたひっぱりだして…というふうに、心通じ合う長年の女友達のようなつきあいが続いています。長く使っていると、もちろん多少の毛羽立ちもありますが、それも上質な素材ゆえのいい味わいに」。
手放す理由がひとつも見当たらず、流行に関係なく、上質シンプルの永久定番として9年間、愛用しているそう。
■2:【9年愛用】ファリエロ サルティのカシミヤシルクストール
「薄手で軽く、とろけるような肌触りのカシミヤ70%、シルク30%の黄金比。多少ひっかかってもならせば問題なく使えるところも魅力です。白を多く含んだ淡いグレーの色味も秀逸で、着こなしになじみつつ、全体を明るく洗練された方向へ底上げしてくれます」。
使っているうちにできる風合いがニュアンスになるのも、ラグジュアリーな素材だからこそ。同ブランドにもう少し値段を抑えたモダール混のタイプもありますが、「カシミヤ用の洗剤で9年間手洗いを続けているので、今でもふわふわです」という三尋木さんのおすすめは、断然このカシミヤシルク素材なんです。
■3:【18年愛用】ティファニーのバングル「ボーンカフ」
「18年前、勤めていた会社を辞めてこの業界に飛び込んだとき、当時のOggi編集長がよくつけていらしたのがこのバングル。シックな大人の女性の手元に、大ぶりのシルバーバングルが光るバランスがそれは素敵で、憧れて憧れて、こっそり同じものを求めたのでした」と三尋木さん。
30代でイエローゴールドが増えてきて、実は10年ほどお休みしていた時期もあるのだとか。40歳を過ぎたころからまた出番が増え、最近では「イエローゴールドの『ティファニーT』ブレスレットとのセット使いで、カラーミックスを楽しんでいます」。18年後の今も古びることなく輝き続ける、名品のパワーを実感しているそう。
ひとつひとつのアイテムとじっくりつきあい、時間をかけて育てていく。そんな三尋木さんの愛用品は、Amazon.co.jpファッションカテゴリーでランキング1位を取った著書『My Basic Note Ⅱ”きちんと見える”大人の服の選び方』で、ほかにもたくさん紹介されています。
自分に似合うスタイルを追求して発展させていく三尋木さんの卓越したセオリーが、説得力をもって語られた、大人のおしゃれの醍醐味が伝わる一冊に仕上がっています。
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【関連記事:エディター三尋木奈保ベストセラー第2弾「My Basic Note 2」に学ぶ大人のコーディネート術まとめ】
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 佐藤 彩(静物)
- EDIT&WRITING :
- 小池百々子