お米ってこんなに美味しかったっけ…? ほかほかで艶やか、噛み締めればじんわり甘い。プロの料理人の手による「ごはん」は、今や、食通がそれ目当てで通うほど、メインともいうべきひと品。

炊き立て土鍋ごはんから、薪焼きごはん、リゾット、お弁当まで、お米の可能性は進化中です。

そこで『Precious』11月号では、特集「本当に美味しい『ごはん』が食べたい!」を展開。ジャンルを超えた「ごはん」の名店のこだわりを、ほかほかのビジュアルと共にご案内します。

今回は、そのなかから、「薪鳥新神戸」の“そぼろごはん”をご紹介します。

【「薪鳥新神戸」の“そぼろごはん”】薪火で炙った鶏挽肉と薪の香りと白米と。進化系そぼろごはん

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鶏そぼろも薪火で炙る!
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 土鍋の蓋をあけた瞬間、なんとも香ばしい薪の香りが!塩だけで味付けをしたそぼろと、隠し味に刻んだ生の玉ねぎがたっぷり入って、うま味と甘みがたまらない。米と鶏挽肉の割合は、ほぼ半々。よって、しっかりとそぼろ感を楽しめる。また、燻煙には発酵ものがよく合うとのことから、ごはんのお供は、秋田こまちと同じ秋田出身のいぶりがっこ。これがまた、そぼろごはんによく合う!

焼き鳥といえば炭火、というセオリーを覆し、薪火でしっとりジューシーに焼き上げる、まさに“薪鳥”の名店。

薪焼きと相性のいい鶏肉を片っ端から試食し、辿り着いた高原比内地鶏を、さらに薪の香りをのせやすいよう10日から2週間ねかせて使用。もも肉の串焼きからスタートするコースは、焼き物が8種と刺身やお椀、小鉢、自家製リエットなどが5品ほど。

圧巻は、シメの「そぼろごはん」。皮や脂をブレンドした鶏挽肉は、ザルを使って薪の直火で豪快に炙り、味付けは塩のみ。そんなそぼろと相性のよい秋田こまちを5合炊きの土鍋で炊き、仕上げに炭化した薪も土鍋に投入、さらに薪の香りをまとわせたごはんは、インパクト大!

1杯目は油通ししたニラで、2杯目は卵かけごはん、3杯目はカンズリと新生姜でと、3つの味が楽しめるのもうれしい。「最後にもう一度“薪鳥”らしさを味わって帰ってほしい」という店主の想いから生まれたこちらは、一度食べたら忘れられない、香り高きそぼろ飯です。

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三変化!3つの味が楽しめる。

〈ごはんDATA〉

【米】優しい甘みともっちり感で鶏肉と相性のいい秋田こまちを使用。

【炊き方】浸水は1時間ほど。中川一辺陶の5合炊きの土鍋で、全員分一気に炊き上げる。米約3合に対し、鶏挽肉は約500g使用。たっぷりの刻み玉ねぎも入れて土鍋で豪快に混ぜ合わせれば、仕上がりは5合分。

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内観

※外出時には新型コロナウイルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。また、料理は季節によって変わる場合があります。
※掲載の価格は、すべて税込みです。(サービス料は別)

問い合わせ先

  • 薪鳥新神戸
  • 営業時間/117:30〜、20:30〜の2部制 ※要予約
  • 定休日/不定休
  • メニュー/おまかせコース¥15,000のみ
  • 住所/東京都港区三田1-10-16

PHOTO :
篠原宏明、ハリー中西
EDIT :
田中美保、安村 徹(Precious)
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