ファッションブランド「サンヨー」は、会社設立70周年を迎えた2013年から「100年コート」プロジェクトを開始した。設立時から製造し続けているコートは、ブランドの根幹となる商品であり、日本の紳士のスタイルを支えてきた逸品である。

日本が世界に誇るコートブランドが提案する膝下コート

日本人の体型にフィットするロングコート

¥99,000(SANYO SHOKAI C.R.室〈サンヨー〉)
¥99,000(SANYO SHOKAI C.R.室〈サンヨー〉)

 コートに触れるとすぐにわかるのが、生地の個性だ。先染めのコットンギャバジンは、織るときの打ち込みにこだわり、張りはあるが適度なやわらかさを備えている。サンヨーが開発したオリジナルの生地だ。

 コートを製作するのは、青森県・七戸にある工場で、一貫してコートをつくり続けてきたスペシャリストたちである。紳士のコートの基本となる、トレンチとバルマカーンコートの2種類のデザインに絞り込むことで、スタイルからディテールの隅々にまで、こだわりの詰まった完璧なコートを生み出すのである。

 特殊なそで付けのスプリットラグランや襟部分の山刺しステッチ、貫通ポケットといったトレンチコートに必要な機能を満載し、日本人の体になじむラインのコートは、長い歴史に育まれた永遠の傑作と言える。

※価格は税抜です。※2015年夏号掲載時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2015年夏号 志高き「日本ブランド」を知っているか!?
ヴィットリオ矢部のニックネームを持つ本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
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クレジット :
撮影/戸田嘉昭・小池紀行、辻郷宗平(パイルドライバー/静物)、篠原宏明(取材)  スタイリスト/武内雅英(code) 文/菅原幸裕  構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)