2007年、ブランドがデビューした当初からピッティ・ウォモに出展し、日本人がクリエイトするスーツを発信してきたカモシタ ユナイテッドアローズ。クリエイティブディレクターの鴨志田康人氏は、自身のブランドのスーツを着用して、世界の伊達男たちを凌駕する、オリジナルの着こなしも見せつけてきた。

3種の生地の質感を生かした、シンプルなスーツコーデ

光の向きによって、色と表情が変化する3種混の生地を使ったスーツは、白シャツにストライプタイをシンプルに合わせることで、品格あるスタイルが楽しめる。スーツ¥100,000〈カモシタ ユナイテッドアローズ〉・シャツ¥20,000〈ソブリン〉・タイ¥16,000〈ニッキー〉・チーフ¥7,500〈フィオリオ〉/以上ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館
光の向きによって、色と表情が変化する3種混の生地を使ったスーツは、白シャツにストライプタイをシンプルに合わせることで、品格あるスタイルが楽しめる。スーツ¥100,000〈カモシタ ユナイテッドアローズ〉・シャツ¥20,000〈ソブリン〉・タイ¥16,000〈ニッキー〉・チーフ¥7,500〈フィオリオ〉/以上ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館

「和」を強く意識しすぎることなく、西欧のクラシックを鴨志田氏が自然体で表現したジャパニーズ・クラシックと呼べるものが、写真のスーツである。世界の様々なスーツを着てきた鴨志田氏にとって、シングル3ボタンの段返りのデザインは、オーソドックスなものの、格式張らず自然な着こなしを楽しめるため、最も気に入っているスタイルだという。そんな、完成されたスーツの形は、ひとヒネリある素材を載せるだけで、ビジネスとは一線を画する着こなしとなる。ウールとモヘア、シルクの3種類を混紡したツヤのある生地を使ったこのスーツは、よりエレガントな雰囲気を楽しめそうだ。

 カモシタ ユナイテッドアローズのスーツは、インターナショナルな場に似合いながらも、日本人がとらえるクラシックな風合いを体現できる、日本のスーツである。

※価格は税抜です。※2015年夏号掲載時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2015年夏号 志高き「日本ブランド」を知っているか!?
ヴィットリオ矢部のニックネームを持つ本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
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クレジット :
撮影/戸田嘉昭・小池紀行、辻郷宗平(パイルドライバー/静物)、篠原宏明(取材)  スタイリスト/武内雅英(code) 文/菅原幸裕  構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)