2022年 Precious 11月号の「好きなコーディネート」1位~10位を発表します
ラグジュアリーファッション誌『Precious(プレシャス)』11月号をお読みいただいた方へのアンケート調査(ネットアンケート&郵便はがき)にて、「好きなコーディネート」に選ばれた着こなしを、その理由とスタイリングのコツを交え、ランキング形式でご紹介します。
今回10位~1位に選ばれたコーディネートは、どれも今年らしい存在感を宿したコートが主役。一枚羽織るだけで着こなしの印象を大きく左右するアイテムだけに、素材感や色、シルエットなどこだわりたいポイントは多岐にわたっています。
また一方で、お気に入りのコートの魅力を最大限に引き出すには、配色バランスや小物使いなどスタイリングの技も重要。決して奇をてらわず大人の品格を湛えた装いで、確実に“着映え力”を格上げするコーディネートの数々が高く評価されました。
それではさっそく、10位から順を追って1位まで見ていきましょう。このなかに、あなたがこれからの着こなしに取り入れてみたいコーディネートはありますか?
【10位】ツイードのダウンブルゾン×黒ロングスカート
上質&高機能素材にこだわるイタリアのラグジュアリーアウターブランド「ヘルノ」のダウンブルゾンは、機能的なテクニカル素材とリッチで上質な素材を組み合わせた「ハイブリッド」仕立て。ブラックをベースに、ホワイトやゴールドをミックスして軽やかさを出し、ブークレ糸やルレックス、シアーリボンなど多彩な素材で織り上げたツイード生地に、超軽量のナイロンウルトラライトを組み合わせています。
エッジを切りっぱなしにしたカジュアルなデザインだからエレガントになりすぎず、スカートでもパンツでも決まるレングスもポイント。鈴木保奈美さんがシアーな黒のロングスカートで颯爽と着こなした姿に「スタイルがよく見えるバランス感」「ショート丈ダウンとロングスカートの組み合わせを真似したい」などの声が集まりました。
【9位】白モヘアコート×白タートルニット×白パンツ
知性と贅沢さを備えるホワイトコートをワントーンでさらに洗練させた装いには、「オールホワイトの着こなしに憧れる」という方が多数。モヘアのかすかな起毛感が「白」の華やかさを高めて、着映えを約束します。
大きめのオープンカラーとたっぷりとしたボリューム感がクラシカルな優美さを保ち、さらに小物で辛口な黒を配することで凛とした自信と落ち着きをアピール。「全身白でも膨張して見えない」「清潔感と温かみが両立している」という意見につながったようです。
【8位】ライトグレージュのダウン×グレーのタートルニット&パンツ
豊かな自然に囲まれて、いつもより少しアクティブに過ごす休日は、軽くて暖かく、天候が変わっても快適な機能性とラグジュアリー感を備えた「淡色ダウンアウター」が気分です。なかでも「理想のリッチカジュアルスタイル」「自然体の上品なリラックス感が素敵」と、特に読者が注目したのが「ムーレー」のダウン。
防水機能を備えたポリエステルファブリック素材で、保温性抜群のビッグシルエットでもステッチ幅が広いのでカジュアルになりすぎず、裾のジップを開けるとスリットデザインに早変わり…とデザイン性も秀逸。
タートルニットはダウンと同系色にしつつニット帽やパンツでダークめのグレーを投入すれば、ほっこりしすぎない淡色カジュアルの着こなしが完成します。
【7位】ツイードコート×黒タートルニット×メタルパンプス
たっぷりとしたボリューム感に漂う大人の余裕と、上質な素材が醸し出す信頼感が働くシーンにマッチするコートの秘訣。「デザイン&シルエットに惹かれる」という回答が多く見受けられたこちらのコートは、黒白ツイードのスタンダードな風格をベースにしながら、凛としたウエストのシェイプや構築的で丸みのあるショルダースタイルが女らしさを香り立たせます。
また、シャープな華やぎのある大きめの襟とロング丈が、ビジネスシーンにふさわしい贅沢感を演出。着こなしのポイントは、合わせるアイテムを黒で統一してモノトーンを崩さないこと。「華奢で華やかなパンプスとのバランスが絶妙」と、足元のメタルパンプスに着目した方もいらっしゃいました。
【6位】アイボリーのコート×白の丸首ニット×ベージュのモヘアタートル×白系ツイードのパンツ
「やわらかいムードの色合わせがいい」「エレガントだけど快活な雰囲気」「パールのロングネックレスが自然になじんでいる」など、さまざまなお気に入りの理由があげられた着こなしは、薄手タートルを軸にしたニュアンスカラーの重ね着スタイル。
旬の薄手タートルは素材も色もバリエーション豊富に揃いますが、フィット感のある高めのネックを選ぶときれいに着られます。首まですっぽりと覆うので、重ねるアイテムのボリュームが自然と際立ち、淡い配色に立体感が生まれるのが利点。こちらのコーデでは、シンプルな白の丸首ニットにベージュのモヘアタートルに重ねています。
さらにパールのロングネックレスを4連にしてまとい、動きをプラス。アイボリーカラーのコートと白系ツイードのパンツを合わせれば、幸福感に満ちたまろやかな配色の完成です!
【5位】大柄チェックのコート&スカート×黒タートルニット
大柄のモノトーンチェックと、大政 絢さんの強いまなざしが印象的なコーディネートには、「とにかくかっこいい!」というコメントが多数。
ふっくらとしたツイード地のコートは、ハウンドトゥースというクラシックなモチーフをマキシサイズに大胆にあしらうことで、遠目にも華やかに目を引くモダンな解釈が加えられています。裏地には動きやすいストレッチサテンのレオパード柄プリントが張られて、ラグジュアリーな女らしさをアピール。
首元から黒のタートルネックをのぞかせてモノトーンのシャープさを際立たせ、ヒールパンプスでエレガントに仕上げるのも、コートの魅力を生かすポイントとなっています。
【4位】キャメルのコート×黒タートルニット×黒パンツ×白スニーカー
今季は、ベーシックなスタイルのコートに辛口エッセンスを加えるのが、自分らしさを高めるポイント。こちらのコーディネートでは、キャメルのチェスターコートを主役に、ブラック×ホワイトを加えた辛口配色で知的なカジュアルスタイルを演出しています。
肉厚な上質ウール素材が品格を放つと共に、パッドを入れたスクエアなショルダーが今季らしさを印象づけて。シンプルなコーディネートだからこそ、コートの素材感や端正な仕立てが決め手に!
「ベーシックコートと白スニーカーの相性のよさ」に気付かされたという方が多く、また「上品だけど気取りがない」「理知的な大人のイメージ」といった点も支持されていました。
【3位】ダブルフェイスコート×ベージュのタートルニット×グレーのスカート×茶のラージバッグ
ロング丈などのボリュームコートは、生地の面積の広さゆえ、単調に見えたり、重く見えたりする悩みも。これを鮮やかに解決するのが旬のラージバッグです。
上品なウールのダブルフェイスコートは、ソフトなテントラインがクラシックな印象。トレンドのビッグトートをラフに抱え持てば、コートスタイルにメリハリが加わります。ランダムな幅のメッシュレザーの抜け感も粋!
「グレー×ベージュ×ブラウンの配色バランスが効いている」「大人のセンスが光る着こなし」といった感想も寄せられた、シンプルなようでいて計算尽くしのコーディネートです。
【2位】黒カシミアコート×グレーのニット×白パンツ×スカーフ
「凛とした魅力を感じる」と好評だったのは、上品な艶が美しい黒のカシミアコートが主役のコーディネート。まろやかなカーブを描く大きめの襟と構築的なシルエットがマッチして、かっこよくて女らしい佇まいを導きます。
特に反響を呼んだのは、首元のスカーフ。コートのしなやかさを生かして、スカーフを襟元に結んだクラシカルなシンプルスタイルに肩掛けすれば、優雅なこなれ感が漂う着こなしに。また、「小物使いがどれも絶妙なさじ加減」と、スカーフ以外のアイテムも注目されていました。
【1位】黒ケープコート×黒タートルニット×白パンツ×黒グローブ
『Precious』11月号の好きなコーディネート1位を獲得したのは、「ヴァレンティノ」のドラマティックなコートスタイル。アイコニックな「ボウ」を大きくあしらったケープコートは、ウールにナイロンを混紡することでハリと艶をアップしたハイテククチュール素材。シンプルなのに存在感のあるシルエットが、非日常の舞台へと誘います。
美しいシルエットを際立たせるため、肌を包むようにタートルニットとグローブを黒で。ボトムも黒でまとめるのも素敵だけれど、軽やかな抜け感をつくるためにあえて白ボトムを選択するというテクニックも見逃せません。
「艶やかなケープコートが魅力的」「ブラック&ホワイトのコントラストが素敵」「リボンがかわいくて好き」「グローブがかっこいい」など、多くの票を集める結果となりました。
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以上、ファッション誌『Precious(プレシャス)』11月号の読者アンケート調査で、好きなコーディネートに選ばれたスタイリングを10スタイル、お見せしました。
このなかに、あなたが真似してみたいスタイリングは、ありましたか?
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現在発売中の『Precious』12月号の<ファッション大特集>は【持たない時代の「名品」考】。“物”を持つことへの価値観が変わってきている今、それでも「手に入れたい!」と思わせる“名品”とはなんでしょうか? 創刊以来、さまざまな視点から多くの名品特集を企画してきたPreciousが今回こだわったのは、今、前を向かせてくれる力を携えた物であるということ。時代を超えて色あせない魅力を放つ「カシミア」と「ダイヤモンド」、27人のおしゃれ賢者たちを虜にした名品と、2部に分けてたっぷりとご紹介します。そのほか、「大人にちょうどいい」視点で解説!12月の着こなし指南、この冬の本命ブーツは“少し重め”が新しい、プレシャス世代のためのラグジュアリーな「観戦カジュアル」、極めよ「ゴールドアイシャドウ」、人生をご機嫌にする!「ひとり」の贅沢など、充実のラインナップです。
ぜひお手に取っていただき、ご活用いただけたら幸いです。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
お近くの書店やオンライン書店などで、『Precious』12月号をぜひお買い求めください。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 『Precious11月号』小学館、2022年